名前決まってない

神崎いずみ

第1話

「やっぱり最凶スキルって何だろう?」主人公は不安そうに考えた。

「おい、パンを買って来いよ」

「お金は?」

「そんなのお前が払えばいいだろ?」

「わかりました…」

仕方なく購買に買いに行った。パンと飲み物を買って戻った。教室に入った瞬間に床に魔法陣が現れた。次の瞬間、知らない景色が広がっていた。オタク連中が騒ぎ始めていた。少しすると扉が開いて豪華なドレスを着た女性が入ってきた。

「やっと成功しましたか。ようこそフェリスー王国に、皆さんのステータスを確認にします。魔法大臣、鑑定水晶を」

「はい。お持ちしております」

「では一人ずつ水晶に触れてください」

委員長が最初に水晶に触れていた。勇者と表示されていた。平均的に百くらいだった。そのあと次々に水晶に触れていった。

幼馴染の美波ちゃんは聖女だった。最後に残ったのは僕だけだった。僕が水晶に触れると一切何も出てこなかった。

「魔法大臣、故障か?」

「いえ、この表示方法は無職ですね」

「無職、大事な水晶から手を放しなさい」

突き飛ばされた。

「相変わらず、使えないな」

そこからの僕の扱いはひどかった。残飯みたいなものを出された。仕方なく食べた。美味しくはなかった。馬車小屋に住まされていた。ステータスオープンと唱えたらステータスがオープンした。

橘祥吾

レベル1

解析師Lv1

HP 200

MP 100

腕力10

脚力20

体力40

俊敏力20

器用500

精神100

装備 制服

スキル解析

こんな感じだった。訓練場を見に行くと、クラスメイトたちは次々と強力なスキルを持っている中、主人公だけが最凶と呼ばれるスキルを手に入れてしまった。

「でも、これが最凶スキルなら、どうやって使えばいいんだろう?」

他の生徒たちはうまくスキルを使いこなしている様子だったが、主人公はまだスキルの使い方を理解できていなかった。

「まずはスキルの効果を調べないと…」主人公は図書室に向かった。

図書室には古い書物がたくさん並んでいた。主人公は最凶スキルについての情報を探し始めたが、なかなか見つからない。

しばらく探し続けた後、地下につながる道を見つけた。そこでひとつの本を見つけた。

「これは…最凶スキルについての記述があるかもしれない」

主人公は興味津々で本を開いた。すると、そこには驚くべき事実が書かれていた。

「最凶スキルは、他のステータスを見ることができる上にスキルを奪い取ることができる力を持っている」

主人公は目を疑った。他のスキルを奪い取ることができるなんて、これはかなり強力なスキルだ。

「これなら、最弱と呼ばれている私も戦えるかもしれない」

主人公は決意を固め、最凶スキルを使いこなす方法を学ぶために修行を始めた。試しに騎士を解析してみた。次の瞬間頭にすごい量の情報量が流れてきた。

『職業剣士を獲得。剣士スキル全スキル獲得』

レベルも五上がった。全体的にレベルも上がった。試しにクラスメイトを見てみた。

『職業、勇者、聖女、闘士、魔法剣士、剣聖、剣豪、侍、暗殺者、暗黒騎士、重戦士、守護者、盾使い、槍使い、ゴッドハンド、討伐者、弓使い、銃士、狙撃手、竜騎士、暗殺者、海賊、怪盗、軍師、教皇、魔塔、召喚士、精霊使い、死霊魔術師、錬金術、薬師、調理師、英雄、神関係以外の能力及びスキルを全習得。体の崩壊を確認。体の崩壊を防ぐために覚醒します。超越者に覚醒。それにより肉体を新たに生成します。生成完了。さらに取得済みおよび取得前の職業を全部取得。それに合わせてそれ関係のスキル、能力をすべて取得。職業をすべてレベルマックス。併せて解析スキルの進化を宣誓。女神の承認を確認。スキルを進化。鑑定&解析に進化。超越者のスキル及び能力を取得」

ずっとこれが頭に流れてきていた。頭が痛すぎた。やっと止んで楽になった。少し経つと明るくなった。上を見上げると頭に天使の輪と天使の羽がある女性が舞い降りた。

「えっと、あなたは?」

「どうも。世界の管理をしている女神ナンバー2です」

「女神さん?」

「はい」

『鑑定&解析を発動。エラーを確認。対策法とし、限界突破を発動。再度鑑定&解析を発動。成功』

女神ナンバー2

女神

HP 2000000000

MP 10000000000

腕力1000000000

脚力200000000

体力400000000

俊敏力200000000

器用5000000000

精神1000000000

装備 天使の輪、天使の翼、戦闘専用女神服

「すげぇ」

「私の情報を見ましたね。はぁ、これだから解析は嫌なんですよ」

『女神スキルおよび能力を取得。それにより、創造神のスキルおよび能力をすべて取得。存在を神に進化および神人に進化』

「はぁ、ついに神になってしまいましたか。これでは魔王でも勝てないですね」

「僕は消すために来たんですか?」

「消したくても創造神になってしまったんですから消せないですよね。これから何をするかによっても監視をつけたりしないといけなくて…」

「この世界を見て回りたいと思っています」

「そうか。何かありましたら以心伝心を飛ばしますね」

「ええ。少しやっていただきたいことが」

「何ですか?私にできることなら」

「なら王女殿下あたりにお告げをして僕をこの国から追放していただけませんか?そうしないとここを出られないので」

「かしこまりました。こちらで処理しておきます」

「お願いします」

「はい。任されました」

「それでは」

去っていた。僕はゆっくり眠りについた。次の日、寝ていてもわかるほど囲まれていた。

「何の用かな?」

「よくもまぁ、メイドに手を出してくれましたね」

「なんのことか」

「とぼけるんだな」

「まぁ」

「そんなことどうでもよい。君の追放が国で決定された。今日中に出ていかなければ、それなりの対応を取らざるを得なくなる」

「わかりました。出ていきますよ」

王城を出た。冒険者ギルドに行き、冒険者登録を行った。ついでに商業ギルドに行き、そちらでも商人登録を行った。そのまま街を出た。どの街に行こうか悩んでいた。目の前にウィンドが現れた、

やほー祥吾くん

女神です。君に頼まれたとおりにやっておきました。これでよかったかな?

そうそう。帝国がおすすめだよ。あの国は実力主義だからおすすめだよ

女神ナンバー2より

おすすめされた帝国に行くことにした。すごく強い気配を感じた。試しにそちらのほうに行くと騎士と馬車がおり、でかいクマに襲われていた。力加減がわからず軽くジャンプして殴ると頭が跡形もなく吹き飛んだ。

「やべぇ。やらかした」

次の瞬間血があふれ出した。それに突っ込む形になってしまった。仕方ないから急遽、創造魔法でクリーンという魔法を開発してきれいにした。

「あの」

「どうされましたか?」

「あなたは何をされているんですか?」

「なんか襲われておられたので助けただけですけど?」

「ありがとうございます」

なんかタキシードを着た男性が下りてきた。

「すいません。帝国で貴族をしている当主の統括執事をしております。バーリーと申します。この度は危ないところを救っていただき、ありがとうございます。ぜひともお礼がしたいので帝国まで来ていただけませんか?」

「お礼なんかいりません。強いているならこの魔物の死体と帝国まで案内していただければ」

「そんなことでよろしければ」

「ありがとうございます」

急ぎ、血抜きと解体を行った。狩人のスキルのおかげで簡単に抜くことができた。すべて異空間収納に収納しておいた。

「よし」

「アイテムボックス持ちなんですね」

「はい」

「珍しいスキルんですよ。それ」

「そうなんですね」

なんかいろいろ話を聞かせてくれた。

「良ければ馬車に乗りませんか?」

「いいですか?」

「はい」

中に入るとすごくきれいな女性がいた。

「どうも」

「こんにちは」

「この方は?」

「当主の娘さんで、領地から帝国に向かっている途中だったんですよ」

「そうだったんですね」

「はい」

「帝国までよろしくお願いしますね」

「はい」

馬車に揺られているとこれまでの疲労が出て、夢の世界に引きずり込まれた。


「やあやあ」

「えっと、また死にました?」

「いや、その点は安心して精神だけをこちらに持ってきただけだから」

「あなたは一体?」

「君がいる世界の一応、創造神をしているものだよ。君も創造神になっちゃってるけどね」

「そうですね」

「なぜ、君のスキルが最凶と呼ばれているかわかるか?」

「解析さえ、できてしまえば、勇者だろうと神だろうと超えてしまう力が手に入ってしまうからですか?」

「その通りだよ。君は私すらも超えてしまった。君、この世界管理してみる?」

「やめておきます」

「だろうね。君が世界を破壊するようなことをしない限りは私も君に手出しをするつもりはないから」

「そうなんですね」

「ああ。勇者に関して少し君に失礼があったからちょっとした呪いをかけておいたから」

「そんなことをなさらなくてもよかったのに」

「君に気分を害されて世界を破壊されるよりはましだからね」

「そうなんすね」

「君はそれだけの存在に一瞬で上り詰めたってことだよ」

「そうなんすね」

「ああ。そろそろ時間みたい。無茶だけしなければあとは好きにしていいよ。あ、魔王だけは倒さないでね。その点だけはよろしく」

「了解しました」

目が覚めると執事の肩によりかかり、寝ていた。

「すいません」

「いえ、疲れておられたんですね。これまでどのような経験を積まれてきたのかはわかりませんが、意識を失うなみに寝られるほど疲れておられたんですね」

「ええ」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫です。心配をおかけして申し訳ありません。あ、」

「どうされました。三キロ先にゴブリンかな。五体ほどいますけどどうします?蹴散らしていいならこちらで蹴散らしてしまいますけど」

「お願いしてもよろしいですか」

「はい」

指をパッチンと鳴らした。

そのころ、ゴブリンのところでは突然空から魔法の槍が降り注いで何が起きたのか理解できないまま死んでしまった。

「え?」

「終わりましたけど」

「え?無詠唱ですか?」

「そうですね。大体無詠唱のほうが多いですね。詠唱している時間がもったいないので」

「すごいですね」

「そうですか?」

「はい。私が知る限り、帝国のこのような芸当ができる人間を見たことがありません。時間がもったいないからという理由で詠唱しない人など」

「そうですか」

「はい」

一日目は僕は外で寝ることにした。騎士たちが頑張って料理をしていた。僕は裏のほうで枝を拾ってきて、火魔法で火をつけて創造魔法で塩コショウを作り出して、クマの肉を焼いて食べていた。お石襲うな匂いが執事たちのほうまで行ってしまっていたらしく、うらやましいそうな顔で見られてしまったので仕方なく、そちらの分も作成して渡した。すごく感謝された。

寝るところがないので木の上に上って寝ていた。気配探知の範囲内に賊が侵入してきたから初めて空間魔法の中でも最上位に位置する魔法。転移を使ってそいつらのもとに出た。

「おい、こんな夜更けにあの馬車に何の用事かな?」

「何者だ?」

「何者と言われても困るな。あの馬車にお世話になっているものかな」

「なら敵だな。やれ」

「バインド」

そう唱えると後ろに白い魔法陣が出てその中から鉄の鎖が出て、それで全員を拘束した。賊なのはわかっていたので異空間収納に収納しておいた。また戻って寝ていた。朝早くに起きて近くの泉で水浴びをしていた。目をこすりながらお嬢様がやってきた。

「あれ、祥吾さん」

「どうも」

服を着替えた。

「失礼しました」

「いえ、私こそ、水浴び?」

「中に話しかけてしまってごめんなさい」

「いえ、何か用事ですか?」

「あの、魔法について教えてもらってもいいですか?」

「いいですよ。何について聞きたいですか?」

「昔、魔法がつかえていたのに使えなくなるという現象に心あたりがあったりしませんか?」

「少し待ってくださいね」

世界魔法辞典を開いた。その症状について調べた。呪いと出てきた。のろいか。

「すいませんが鑑定&解析をかけてもよろしいでしょうか?」

「はい」

アーイス・ベールヴァルド

公爵令嬢

HP 300

MP 10/300

腕力10

脚力20

体力40

俊敏力20

器用50

精神10

スキル

火魔法Lv3

水魔法Lv2

風魔法Lv3

淫魔の呪い(呪いをかけた主人に魔力を送信、魔力を一定に保つ、隠蔽により効果および名前を隠蔽)

「まじか」

「何かわかりましたか?」

「ええ」

「こちらにいましたか。なにを話しておられたんですか?」

「私が魔法が使えなくなった理由に心当たりがないか聞いていたんです」

「何かわかりましたか?帝国誇る医者が調べてもわからなかったんですよ。あなたにわかるんですか?」

「わかりましたよ。淫魔の呪い」

「何ですか。サキュバスや吸血鬼や闇の精霊が得意とする呪いですね」

「よく知っておられますね」

「もしかすると、魔法が使えなくなったのは男性関係ができてからじゃないですか?」

「その通りです。婚約者ができた次の日に魔法が使えなくなりました」

「やはりそうですか」

「どいうことですか?」

「移動しながら話しますか」

「わかりました」

馬車に乗り込んだ。

「それで」

「おなかを見せてもらってもよろしいですか?」

「わかりました」

スカートをめくりだした。

「これでいいですか」

「すいませんね」

おなかに触れた。隠蔽のみ解呪。

おなかに淫魔紋が現れた。

「これはいったい」

「これまで隠蔽魔法により隠蔽されていたものです」

「これが私が魔法をつかなくなった原因」

「ええ」

「解呪することはできますか?」

「できることはできますが、その場合、呪いをかけたものは死亡するか障害が残る傷を負うと思いますがそれでよろしければ解呪しますよ?」

「かまいません。ベートーヴェン公爵令嬢として責任が及ばない様にすることをベートーヴェンの名をかけてここに誓います」

「わかりました

解呪(神級)

そう唱えると淫乱紋は消えていった。

「これで大丈夫だと思いますよ」

「ありがとうございます」

「手を」

「はい」

手を僕の手の上に乗せてもらった乗せた瞬間に魔力を流し込んだ。

「よし」

「魔力が満ちた」

「それはよかった。そうだ」

異空間収納から指輪を出した。

「これをプレゼントします」

「これは?」

「一度だけ呪いや致命傷の傷を防ぐことができる」

「そうなんですね」

「待ってください。そのような効果は国宝級レベルのものですよ」

「そんなものじゃないですよ?普通に作れますし」

「あなたいったい何者ですか」

「まぁ、執事さんはもう気がついているんじゃないですか?」

「まぁ」

「なんですか?」

「勇者召喚の関係者ですよね」

「よくわかりましたね」

「やっぱり」

「待ってください」

「どうしました?」

「そんな人がここにいるんですか?丁重に王国に保護されているはずですよね?」

「いろいろありまして、勇者がやらかした罪を擦り付けられて、国外追放になったので」

「そうなんですね。これからどこに行かれる予定なんですか?」

「まず帝国に行こうかなと考えています」

「そうなんですね」

「はい」

「ならちょうど私たちも帝国に行くので乗っていってください」

「いいですか?」

「はい」

そのまま帝国に連れて行ってもらった。入口近くになったので降りようとした。

「ここまでお世話になりました」

「待ってください」

「何ですか?」

「ぜひお礼をさせてほしいのですが」

「ここまで連れてきてくれただけでもありがたいのですが」

「それではここまで助けてくれた恩になりません。これでは公爵の名に傷がつきます。お願いです。ついてきてください」

「わかりました」

馬車に乗り込んだ。少し経つと大きな屋敷についた。入り口にはたくさんのメイドと執事が待機していた。

「おかえりなさい。お嬢様」

「ええ。今すぐお父様に面会をお願いできる?」

「すぐに準備します」

「お願いします」

すぐに執務室に通された。すごくがたいのいい男性が立っていた。

「どうも。俺の娘に手を出してくれたな」

「手を出してませんよ?」

「そうなのか?」

「はい」

「ならいいが、筆頭執事、このものはなぜ連れてきた?」

「そのものは私どもが襲われている際に助けてくださりました。さらに道中の安全の確保をしてくださいました。これは帝国に連れてくるのを条件にやってもらいました。それ以外にアーイスさんにかけられた呪いをといてくださりました」

「どいうことだ?」

「お嬢様」

「はい。ファイヤーボール」

手の上にファイヤーボールを出した。

「待て、魔法が使えるようになったのか?」

「はい。この方のおかげで使えるようになりました」

「何が原因だったんですか?」

「調べたところ淫魔の呪いというのにかかっておりました。一応、隠蔽がかかっていたので簡単に見破ることができないと思います」

「そうですか」

「はい」

床に足をついた。そのまま頭を床につけた。

「本当にありがとうございました。私の大切な娘を助けてくださり、本当にありがとうございました。もうだめかと思いました。本当に」

「そんなことをしないでください。そんなことをさせるためにやったわけではないですから」

「ありがとう」

頭をあげてくださった。

「執事もこの方を連れてきてくれたありがとうな」

「いえ」

「犯人はこの子の婚約者ですよ。今事呪いに苦しんでいるんじゃないですかね」

「どいうことだ?」

「呪いはかけるときにも代償を支払いますが、さらに解呪されたときに呪われた人が受けたものをすべて受けるんですよ。だから呪いは禁術とされているんです。まぁ、裏道を使えば一切の代償を支払うことなく、呪うことは可能なんですがね」

「そんなことがあるのか」

「ええ。だから闇魔法は危険視され、嫌われているんですよ。このようなあほみたいなことをする連中が多いですから。闇魔法は使い方次第でその先の未来を決める」

「そこまで見通しておられるのですね」

「まぁ、そのくらい見通せなければ闇魔法など使えないですし、解呪しようとも思わないですよ」

「そうですか」

「はい」

「あなた、入るわよ」

「どうした?客人の対応中だ」

「それはわかっているわ。それでも通さずにはいられない人物が来てて」

「え?」

「お前、どうして今日の公爵家会議に参加しなかった」

「帝王、なぜここに」

「お前が出なかったから何かあったのではないかと思ってわざわざ確認に来た」

「そうですか。無事なので安心してください。それと今、取り込み中なので後にしてもらえませんか?」

「一応、この国の王だぞ?」

「そんなの存じ上げております」

「ならなぜ?」

「娘の件が解決しました」

「待て、帝国筆頭医師でもわからなかった病気だぞ」

「いったい誰が」

「そこの人です」

「君は一体?」

「橘祥吾です」

「待て、その名乗り方からして勇者の関連者か?」

「ええ。まぁ、濡れ衣を着せられて王国を追放されましたけどね」

「君の目的は何かな?」

「僕は世界を巡ってみたくなりました」

「ならなぜまず帝国に来たんだい?」

「たまたま、お嬢様と執事さんが襲われているところを発見しまして、連れて行ってくださると聞いたのでまず帝国に来てみようかなと思いまして」

「それで」

「はい」

「なら観光していってくださいね」

「はい」

「帝王」

「なんだ?」

「試しに王女見せてみてはいかがでしょうか」

「しかし」

「何かあった場合は私が責任を取ります」

「わかった」

「え?僕何かされるの?」

「少し見てほしい患者がいるんだよ」

「わかりました」

馬車に揺られて王城まで来た。普通に通されて案内される先に行くとベッドに一人の女性が横たわっていた。

「メル」

「その声はお父様」

「ああ」

「まさか、目が見えないですか?」

「ああ。その通りだ」

「知らない声、誰かいるの?」

「ああ。君の眼の原因がわかるかもしれない人を連れてきた」

「もう、いいよ。この目は治らないだから」

「あきらめるな」

「でも」

「祥吾君頼んでもいいか?」

「治せるかはわかりませんよ」

「それでもかまわない」

鑑定&解析

メル・セールミーアス

帝国第一王女

HP 2/200

MP 10

腕力10

脚力20

体力40

俊敏30

器用5

精神10

ヤーヤーガエル毒による視力を喪失済み

「毒によるものなんですね」

「なぜ、公爵」

「話しておりません」

「ならどうして」

「僕、解析は得意ですから」

「そうなんだな。直せたりしないよな」

「少し待ってください」

創造魔法発動。最適な魔法を作成。魔法式をロード。魔法式を構築。魔法陣を作成。完了。魔法陣を細かく調整。完了。全行程完了。無属性魔法信じる者に永遠を

「よし、信じる者に永遠を」

そう唱えると魔法陣が出現し、メルを囲んだ。次の瞬間メルは光だし、少し経つと収まった。

「どうかな?一度閉じて開いてみて」

「はい」

やってくれていた。

「お父様、見えます」

「よかった」

「本当にすごいな」

「いえ」

「それにしても信じる者に永遠をとはなんだ?」

「あー。魔法を新しく作ったんです。それの詠唱ですね」

「待て、あの子に合わせて新しく魔法を作り出したってことか?」

「はい。そういっております」

「とんでもないな」

「これなら追い出されるのも納得できる。これほどの者がいては勇者の立場がなくなってしまうからな」

「ですね」

「本当にありがとう」

「いえ」

「ありがとうございます」

「気にしないでください。公爵に借りを作っただけなので」

「待て、私に借りを作って何をさせるつもりだ?」

「公爵って騎士団および周辺の魔物の森の管理をなさっておりますよね?」

「その通りだな」

「ならSSランク指定の神鈴の森の立ち入り許可をください」

「待て、あそこに入るにはSランク以上の冒険者でなければならないし、簡単に立ち入らせるわけにはいかない」

「そこは公爵の力でどうにかしてくださいよ」

「一つ聞きたいことがある」

「なんでしょうか?」

「その森に入って君は何をするつもりなんだ?」

「調べたところによると虹の世界と呼ばれる空間が存在しているそうでそこに行ってみたいです」

「それは聞いたことがある。少しだけ時間をくれ。どうにかならないか、調べてみるから」

「わかりました」

お礼のお金だけいただいて宿に泊まっていた。公爵が部屋を貸してくれると言っていたが、気を遣うのが嫌がったので断った。ゆっくりしていた。何かあれば使者を寄越すといっておられた。それまで暇なので新しい魔法を構築した。創造魔法のおかげではかどるはかどる。100000を超える魔法ができた。しかし、これだけの数の魔法を管理するのが大変だなと思った。それも中には神級と呼ばれる簡単に発動できない魔法がある。それを簡単に発動できるようにできないかを考えたところ、拳銃を作ることにした。弾丸に魔法陣を込めればいいと考えた。錬金術で生み出してもいいけど、魔力ばっかり食うし、作りすぎるとまた神が行ってきそうなのでやめておくことにした。お金がないから異空間収納を見るとレットドラゴン、ブラックドラゴン、グリーンドラゴンが入っていた。倒した記憶がないが、まぁ、売れるからいいか。冒険者ギルドに行くとするか。歩いているとつけられていた。多分、帝王関係の人だろう。放置でいいだろう。

冒険者ギルドに入った。入った瞬間に睨んできた。まぁ、気にせずに受付に移動した。

「すいません」

「なんでしょうか?」

「別に依頼を受けていませんが、魔物を倒してきたんですけど」

「でしたらここに出してもらえますか」

「一匹だけ肉を食べてしまったんですけど、いいですか?」

「それについてはかまいません。出していただけますか?」

「この台に乗らないですけど…」

「なら床に置いちゃってください」

「わかりました」

異空間収納解放。入っていた魔物をすべて出した。積みやがった。

「なんですか。これ」

「倒した魔物ですけど」

「え?」

「これすべて換金していただいてもよろしいですか?」

「これを換金ですか。待ってください。この猫」

「それ倒してはいけないものでしたか?」

「いや、難易度がバカ高い上に魔法耐性があるので簡単に倒せないですよ。だからその魔物の脅威判定Sランクですから」

「そんなにレベルが高い魔物なんですね」

「ええ」

「それで買い取っていただけるんですか?」

「この数の魔物になると今すぐ全額換金というのは難しいですね。この魔物に関しては研究機関に売り渡してもよろしいですか?」

「かまいませんよ」

「なら少々お待ちください」

裏に行き、少し経つと戻ってきた。

「すぐに研究機関の人間が来ると言っておりました」

「わかりました。そのほかは買い取っていただけますか?」

「申し訳ございません。すべて買い取ることは資金的に不可能です」

「そうですか。買い取れる分、買い取っていただいてもよろしいですか?」

「わかりました。ではゴブリン全部とオーク全部とグリーンドラゴンとアーミーアイトを買い取ります」

「わかりました。ほかは?」

「レッドドラゴンはそのままオークションにかけさせていただきます。オリガンベアーの皮は商会ギルドが買い取っていただける話になっております。担当者がやってくる話になっております」

「かしこまりました」

「それとギルドマスターが話したいと申しておりまして」

「かしこまりました。どこに行けばいいですか?」

「案内します」

「はい」

奥の部屋に案内された。そこには女性が座っていた。

「君が噂の人物だね」

「はい」

「私の予想だけど、君勇者?」

「違います。それの関係者ってだけです」

「関係者か」

「はい」

「ってことはあの噂本当だったのか」

「あの噂とは?」

「王国が国際条約を違反して勝手に異世界召喚を行ったってやつ」

「まぁ、国際条約は存じ上げませんが、異世界から召喚されたのは本当です」

「そうか。だからそれだけ異常なことができるわけね」

「まぁ、そいうわけです」

「でもおかしいな。普通なら今頃、王城でそれなりの待遇になっているはずなのに」

「使えない職業持ちはひどい扱いでした。さらに勇者がやったことを押し付けられて国外追放までされていますからね」

「そうか。君も災難だったね」

「まぁ」

「君の件に関しては帝王からの報告もあったからそこまで驚かなかったが、とんでもないものを持ってきてそれに関してはびっくりしているよ。依頼を受けていないにしてもあの数の魔物と高レベルの魔物を狩れる君を低ランクにしておくほど、人手がいるわけではないからね。君を帝都冒険者ギルドグランドギルドマスター権限で君をSSランクに昇格とする」

「なら商会ギルドに関しては金ランクにさせてもらうよ」

「誰ですか?」

「そいえば、自己紹介がまだだったわね。商会ギルドグランドギルドマスターをしているアーイ・フェーイトだ」

「よろしくお願いします」

「ああ。ベアーとほかももらっていてもよいか?」

「ゴブリンとオークとグリーンドラゴンとアーミーアイトに関しては冒険者ギルドで買い取ることが確定しております。それとヴェルディラビットに関しては帝国所属の研究機関が引き取ることになっております。さらにレッドドラゴンはオークションに出品中です」

「ならキュールヘールスをぜんぶもらってもいいかしら?」

「構いません」

「ならもらっていくわ。ブラックドラゴンはどうするの?」

「それは隣国のセーイブレット竜王国より打診が入り、竜王国が閃貨200枚で引き取りに来ることが確定しております。爪に関しては処分に困るからいらないと申しておりましたね」

「それに関しては僕が必要なので後で切断しておきます」

「わかりました。他はベアー関係どうします?」

「それに関しても商会ギルドで買い取ろう。血抜きがされており、時間停止がかかっていたおかげで状態がいいからな。売れるからそれに関しても引き取ろう」

「ならそれでおねがいします」

「承知した。商会ギルド銀行と冒険者ギルド銀行どちらに入れる?」

「そのギルドごとの入金でお願いします。オークションに関しても冒険者ギルドのほうに入れておいてください」

「かしこまりました」

「わかった。ざっと白金貨5789枚だな。商会ギルドのギルド銀行に入金してあるから確認してくれ」

「了解しました。それと依頼したいことが」

「なんだね?」

「鉄と銅と火薬を今帝都にあるだけすべて買い占めさせていただきたい」

「何をするのか?」

「聞いているんじゃないですか?」

「SSランク指定の森に入るための武器の準備か?」

「はい」

「わかった。すぐに手配しよう」

ついてきていた人に命令していた。

「どこに運べばいい?」

「まだ終わりそうにないのでここまで」

「了解した」

そうだ。異空間収納の下位のアイテムボックスを袋に付与してある袋を貸し出した。それに入れてくるように頼んでおいた。そのあと、研究機関が来て魔物を引き取っていた。現ナマで渡されて焦った。すべて異空間収納に入れておいた。そんなこんなをしているとまたもや商会ギルドギルドマスターがやってきた。

「あるだけ買い占めてここに入れてある。ざっと金貨987枚だな」

白金貨を一枚とって渡した。金貨もあったので秘書みたいな人にも渡した。

「助かりました。おつりはもらちゃってください」

「わかりました」

受け取ってくれた。すぐに部屋に戻り、部屋に爆発しても外に一切の被害出ないように隔離結界を張って、その中で作業をした。銃弾を大量生産した。足りない部品に関しては創造魔法で作り出して代用した。それを繰り返し、弾丸だけで数えきれない数ができた。一個ずつに神級および超級と呼ばれる魔法陣を付与した。一応、広範囲殲滅魔法も付与しておいた。銃の覚醒に悩んでいた。クロッチ17でもいいし、S&W M&P9という銃にするか悩んでいた。結果的にS&W M&P9にした。弾倉を多くしたり、弾倉の入れ替えをしやすいようにしたりといろいろいじった。それに銃自体にも付与を施して電磁加速による弾丸の加速をするようにした。それによって十倍以上の威力を出すことに成功した。やることはすべて完了した。銃ホルダーも作成して胸元につけている。それによってすぐに撃てるようにした。そのほかにも先に剣をつけてその後ろに10m近く長い鎖をつけたものを作った。鎖一本一本にそれぞれの属性基礎魔法陣を刻み込んだ。作るのに一週間、一切の睡眠を取らずに作り出した。完成した直後に寝てしまった。二日間も寝込んでいた。

お腹がすいたので出かけようとすると国の使いの者がやってきた。

「すいません。帝王が呼んでおります」

「了解。行きましょうか?」

「はい」

馬車に乗って王城に行った。そのまま王家の間に通された。

「よく来てくれた。忙しいのに来てもらって悪いね」

「いえ、帝王の用事でしたら、何があっても来ます」

「それはありがたいね。例の件を承認しよう。君はとてつもない実力みたいだから」

「ありがとうございます」

「しないでね」

「はい」

そのまま王城を後にした。神鈴の森の入口に来ていた。そこには騎士が立っていた。

「お待ちしておりました。話は帝王から聞いております。どうぞ」

「ありがとうございます」

通していただいた。そのまま歩いて中に入った。入口には魔物が嫌がる匂いを放つ木が埋められていた。さすがに計算されていた。そこを通って森に入った。入った瞬間に魔物に襲われた。待機魔法が自動発動した。狙ってきていた魔物が一掃された。別にこいつらは目的ではない。一応、倒した魔物は異空間収納に収納した。そのまま奥に進んでいた。もちろん、奥に進むことに魔物の強さは上がっていた。それに合わせて魔法の威力と魔力の濃度を上げて、交戦した。

目的の神鈴の森の中にある迷宮の比翼の地獄に用事があってやってきた。世界魔法辞典でここにあることはわかっていた。しかし、違法的に入るとこの迷宮は現れないと書かれていたからしっかりと手続きを踏んでやってきたおかげでこうしてたどり着けた。そしてここでの目的は最下層にいるベフォーバードという魔力を吸収するという変わった体をしている鳥である。それに勝てるかはやってみないとわからない。戦ったことがないからわからない。それでも挑戦してみたいと思った。迷宮に入った。入った瞬間に矢が大量に飛んできた。すべて障壁で防いだ。無駄な魔力を使った。そこで理解した。一階層はトラップだらけだった。落とし穴、大玉、電流、炎、水などなどいろいろあった。すべて対応した。それができなければ、迷宮にすら挑戦する権利はない。二階層には骸骨が大量に配置されていた。すべて爆裂魔法で吹き飛ばした。

「ふぅ」

弾き飛ばしたおかげで壁が一部崩壊した。これが目的だった。隠し通路である。迷宮は一回ごとにリセットされるから簡単に見つけることができないうえに骸骨は無限に復活する。レベルアップにはいいのかもしれないが、今回はそれが目的ではない。それに隠し通路に関しては世界魔法辞典に書かれていた。場所までは書かれていなかったが骸骨が大量に設置されている階に設置されていることだけはわかっていた。そのまま降りていくとボス部屋の前に到着した。中に入ると大きな鳥がいた。こいつを倒すことで入手できるは0.001%の確率で入っている。入った瞬間にウィンドカッターで攻撃をしてきたから予知を使ってすべて交わした。それによって無駄な魔法を使わずに済んだ。そこから防戦一方になっていた。どんどん攻撃してくるからかわすだけで一苦労。魔法を使えば簡単に処理ができるがそれでは訓練にならないので防御魔法なしで戦ってみた。その結果、結構防御はかりに頼っていることが分かった。それを使わなくてもできるようにするために練習をした。最後のほうはそこまで苦労することもなく、交わすことができるようになっていた。そこまでできるようになったので鎖の先についている剣を刺して、雷魔法を最大レベルで使ってそのまま雷のみで殺し切った。

「こんなものかな」

落下した瞬間に消えてしまった。魔石のみが残った。迷宮は倒しても魔物の素材をゲットすることはできない。魔石だけ落ちるシステムになっている。ためにその魔物特有のものをドロップしたりするがそれも低確率である。今回はドロップしなかった。ボス部屋の奥に用意されている報酬ルームに入り、そこに用意されていたボックスを開いた。そこにはローブが入った。まさか、目的のローブが一発で出るとは思わなかった。奥にさらに部屋があるのは知っていた。だからその部屋に入るとそこには大量の金貨があった。そう、迷宮内で死んだ冒険者たちが落としたものなどが自動でここに送られるシステムになっている。これについても世界魔法辞典に書かれていた。それにここを挑戦するものは大体それなりの金やそれなりの武器を持っている。金貨に関してはすべて異空間収納に収納した。ありがたく使わせていただく。ほかにも大量の武器が落ちていた。それなりのクオリティーの高い武器ばかりあった。それに関してそれなりの鍛冶スキルと経験があれば作れる。僕が目的にしているのは神剣や魔剣や聖剣といった珍しい剣。探していると中に双剣インフェルノブリザードという名前の通り、炎と氷属性の双剣を見つけた。しヵし、刃こぼれしてた。これは直さないと使えないなと思いながら異空間収納に収納しておいた。魔剣関連や貴族の紋章がついてる剣のみは回収した。元のボス部屋に戻り、転移門に乗って入口に戻ってきた。ここからは武器関連の修行をすることにした。迷宮は一度クリアすると魔物復活までに一日かかるのでその間に森でいろいろ実験と訓練をすることにした。そんなことを続けていると一か月が経過していた。食料が尽きたので最後の一回にしようと迷宮に潜り、クリア報酬を見ると闇属性と光属性の双剣が出てきた。少し手を加えてあげればそれなりのレベルの武器。さらに言うと攻撃力と能力に関しては文句のつけようがないほどの高性能な武器。

ヴァイーファとフェリーレクシー

双剣

闇属性

光属性

攻撃力一本400

二本使用時1200

魔力量及び魔力濃度により属性効果8倍上乗せ

外部魔力取り込みによる剣破損の自動修復機能付き

ここまでの剣が最後の最後に出るか。これをメイン武器にすることが決まった。そんなこんなで街に戻ると入口で冒険者カードを見せると衛兵が焦りだした。すぐになぜかわからないが馬車に乗せられて王城に来ていた。

「なぜ、僕は王城の王家の間にいるのでしょうか?」

「君は一体、何か月いたと思っている?」

「一か月程度ですが…」

「君が言った森は一日いられればいいほうの森。それを一か月音沙汰なし。ふつう死んだと思うだろう。そう思った矢先に門番の衛兵が緊急連絡がきて何事かと思ったらお願いしていた君の件で驚いたよ。君は一体あの森で何をしていた?」

「少し訓練をしておりました」

「訓練?」

「はい」

「君あれだけ強いのにさらに強くなるつもりなの?君一人で魔王葬りされるのではなくて?」

「多分、可能だと思いますよ。でもそこまで僕が暇ではないですし、興味もありませんので」

「そうか」

「はい。僕には向かわない限りは特に何も手出しをするつもりはございません」

「そうか」

「はい。そうそう。森の中を探索しておりましたら迷宮を見つけてそこをクリアして報酬部屋の奥にあるガラクタルームに行ったらこれほどの貴族の紋章のついた剣がございました」

「待て、この剣」

「私もそう思います」

「あれ公爵閣下」

「君も心配させるね」

「ご迷惑をおかけしました。それでそれは?」

「獣人国家マーウスヴァインドという国で登録されていたSランク冒険者の剣。あの森に入ってその後戻ってこなかったという話があり、それで昔もめたことあがある」

「そうなんですね」

「ほかにも有名どころばかりじゃないか。君よくこの人たちが殺された迷宮で生きて戻ってきたね」

「まぁ」

「少し待って」

「なんでしょうか?」

「一か月間、修行していたといったな」

「はい」

「まさか、そこを何週した」

「20週くらいは」

「君本当に化け物だね」

「いや、それほどでもありますね。最初のほうは魔法を使いましたが、最後のほうは武器での戦闘に切り替えていましたので」

「それもそれでおかしいだよな。君ぶっ飛んでる」

「まぁ、それは今に始まった話ではないですね」

「そうだな。それで君はさらに力を得たわけだが、それで何をするつもりかな」

「何をするといわれましても…。普通に冒険でもしようかなと」

「普通の冒険ができるわけないだろう」

「そうですか?」

「その通りだ」

「それに関しては私も同意見です」

「公爵までひどいですね」

「そこで一つ提案なんだが、まだ交渉も住んでいないのだが、君、国を作ってみないか?」

「面倒なので却下で」

「早いな。それかこの国をもらうか?」

「いりませんね」

「君本当に欲がないな」

「別に欲しいものが自分の力で手に入りますもん」

「だよな」

「帝王、そろそろ行かなければ、娘の試合が見られませんよ」

「そうだな」

「何かあるんですか?」

「ヴァイーファ学園の文化祭をやっておりまして、今日はちょうど武闘大会でして」

「それに娘が出るのか?」

「ええ」

「君が救ってくれた子も出るぞ」

「ああ。あの子はそれからどうですか?」

「いい感じだぞ。あれからさらに成長を続けている」

「そうですか」

「はい」

「ぜひ見たいですね」

「わかった。わしの席で見よう」

「はい」

馬車に乗り込んで学園に向かった。馬車を降りて帝王についていった。帝王は学園の案内係に案内されていた。闘技場に来ていた。王家専用の席に案内された。席がなかったので錬金術と植物魔法の複合魔法で椅子を生成した。それに座った。

「さらっと高等魔法を使ってるんじゃねぇよ」

「え?席がなかったので作っただけですよ」

「それを作るのに普通複合魔法使うか?」

「使いますね。そのほうが効率がいいので」

「君に常識を求めたのが失敗だったな」

「ええ」

「試合が始まるぞ」

「ですね」

「今日はチーム戦ですね。昨日は個人戦でした」

「そうなんですね」

試合観戦をすることにした。最終戦だった。

「これはどうやったら勝ちなんだ?」

「あそこにおいてある人形見えますか?」

「ええ」

「一人三個用意されており、あれが一個でも壊れたらその人は気絶として扱われる。今回はチーム戦だからそれが全員分破壊されたら終了ですかね」

「そうなんですね。ありがとうございます」

見ることにした。

「でははじめ」

その瞬間に攻撃魔法を放っていた。風魔法のウィンドカーター。剣で切り込んでいた。それをフォローする感じで魔法を繰り出していた。

「祥吾さんはこの戦いどうみますか?」

「学生レベルだなと思いますね」

「そうですね。どこを直したほうがいいとかは」

「そうですね。今の攻撃なんで真正面から切り込むのか理解できません。それになぜ普通の攻撃なんでしょうか?加える直前に身体強化などを使えば二倍の効果が得られるというのに」

「そうなんですね」

「はい。それに防御魔法をあんなに大きく張る必要性が理解できません。もっと小型化で十分防げるし、強度もあげられるし、無駄な魔力も使わずに済むのにと思ってしまいますね」

「そうですか」

「はい」

「今回話した内容を生徒に伝えてもよろしいですか?」

「かまいませんよ」

「ありがとうございます」

「いえ」

そこからも試合を楽しんでいたら、創造伸が話しかけてきた。精神のみを飛ばした。

「何用?」

「君、ペットいらない?」

「ペットですか?かわいいほうがいいですね」

「わかった」

「それと今回の件は創造神が関係しておりますか?」

「今回の件、女神を含めて神族は関係しておりません。しかし、第四の魔王の四天王の一人が関与している」

「それはあなたの差し金ですか?」

「私の想定だと二か月後に行く予定だったが、あいつらが勝手に活動し始めたせいで予定が狂ってしまった。それの対処を頼む」

「かしこまりました。今回の件にかかわった四天王は消していいか?」

「かまわない」

「かしこまりました。それと確認なんですが、勇者はどんな感じですか?」

「まったく育成が進んでいない」

「やはりそうですか」

「ああ。君の予測の通りだと思うよ」

「結局、王女とやりまくっているんでしょう?」

「その通りだ。それに比べて君はよくやってくれているよ」

「そうですか?」

「そうだよ。君のレベル限界突破しているの気が付いている?」

「なんか止まらないなと思ったらそいうことだったんですね」

「ああ」

「ほかには?」

「いや、ない」

「それではそろそろ失礼します」

「そうだ。エリーという少女に気を付けてくれ。その子はスキル強奪というのを持っている。君のスキルが奪われるのは面倒だ。そのものなら消しても構わない」

「かしこまりました」

「あとは頼んだ。少ししたらペットを送るよ」

「ありがとうございます。では失礼します」

お辞儀をして元の席に戻ってきた。

「大丈夫かい?」

「大丈夫です」

「ならよかった。話しかけても応答がなかったから」

「精神だけ別のところに飛ばしていたので」

「そうだったのか」

「主様」

「何者だ」

警備の兵隊が剣を抜いた。

「やめてください。僕のペットです」

「待て、君は人間を…」

確認するともふもふした耳をはやした女性が立っていた。

「待て、君は神によってここに来たんだよな?」

「はい。あなたが討伐し続けた。迷宮のボスをしていたものです。創造神にお願いして主にお使いしたいとお願いしたところ、この体を準備してくれました」

「そうだったのか」

「はい」

「剣をおさめよ」

「しかし」

「これはお願いではない。命令だ」

「かしこまりました」

兵士たちは剣を鞘に戻した。

「それにしてもかわいいな」

「ですね。創造神はどれくらいの強さに設定されたの?」

「えっと、第一魔王と同等と言っておりました」

「それって」

「この世界でもっとも強くね?」

「それは私も思いました」

そんなことを話していると試合が終わっていた。

「決着だ。リーダーのガレーウズの人形が吹き飛んだ。それにより決着だ。勝者はメアリーアを含む。貴族チームだ」

貴族チームの人たちはお辞儀をしていた。急に気絶したガレーウズが起き上がった。首輪が周りから恨みや憎しみなどを集め始めた。

「やばいな」

「え?」

気配探知に魔族の反応があった。

「どうしようかな」

「どうした?」

「魔族が街に侵入しました」

「待て、魔族対抗用結界が貼ってあるんだぞ」

「魔法師団の中に裏切り者がいたんでしょうね。そいつが一時的に解除したんじゃないですかね」

「そうか。すぐに帝国騎士団の近衛騎士を動かせ」

「かしこまりました」

「あれ、どうする」

「生徒で対処できるのか?」

「無理でしょ」

「騎士団長に対応させるか」

「しかし、それだと指揮するものがいなくなってしまいます」

「そうだな」

「しかし、死人を出せば避難は避けられません」

「だよな」

次の瞬間首輪がはじけ飛び、魔力が爆発した。今張っている結界だけでは防ぎきれないと思い、瞬時に指をパッチンと鳴らした。その瞬間に多重結界が展開した。それにより闘技場にいた生徒も無傷だった。

「何が起きた!!」

「魔力が爆発しましたね」

「君は冷静だな」

「闘技場にいた生徒はどうなっている?」

「砂ぼこりでわかりません」

「仕方ない」

「主がやる必要はありません」

ペットが手を軽く振るうと砂埃がなくなった。

「え?結界が展開されています」

「一体、だれが」

「僕がやりました。一応、観客席のほうに設置されていた結界では守り切れないと思ったのでそっちに関しては結界に干渉して上書きさせていただきました」

「君、本当に化け物だな」

「否定はしません」

「外の連中どうしますか?」

「片づけられるか?」

「主の命令のままに」

「頼んだ」

「かしこまりました」

「そうだ。できるだけ街と国民に被害を出すなよ」

「かしこまりました」

背中から翼が出て飛んで行った。

「あいつは俺が片付けるか」

「いいのか?」

「ちょうど、肩慣らしをしたかったし」

「すまんが頼む」

「ええ」

飛び降りた。闘技場に着地した。

「なななんだ、おおおおまえ」

「死ぬ前が気にするようなことではない」

異空間収納から白い手袋を出してそれをはめた。はめた瞬間服が変わった。タキシードになった。ローブを羽織った。

「くらえ」

ファイヤーランスが大量に飛んできた。このローブの効果を試してみることにした。すべてくらってみたが一切の傷がつかなかった。すべてローブが吸収して魔力粒子に変化してすべて外部に出していた。

「さすがSランク迷宮でも最高ランクの装備だな」

「死ねよ」

ファイヤーランス以外にもファイヤーボールなどが混じっていた。こっちからするとそんなに関係ない。ヴァイーファとフェリーレクシーを出した。フェリーレクシーのほうを抜いて魔力を充填した。それで魔法をすべて切り落とした。


「あいつ何者だよ。なんであれだけの魔法を食らって生きているんだよ」

「何あれ」

「こんなことがあり得るのか」

「何が起きているのよ」

「相変わらずぶっ飛んでる」

「そうだな」


「くーーーるーーーな」

数が増えてきて片手剣のみで捌くのは難しくなったからヴァイーファのほうも抜いて魔力を注ぎ込んだ。それで対処した。

「お前、なんでこんなものに手を出すかな」

フェリーレクシーで首をはねた。

「面倒ごとばかり起こすんじゃない。君たち大丈夫?」

「はい。助けていただきありがとうございます」

「いえ」

「あれ、師匠」

「おお。アーイスちゃん」

「その節はお世話になりました」

「いや、気にすんな。帝王」

風魔法に乗せて話した。身を乗り出して、

「なんだ」

「今回の件、貸しを使って、こいつを殺した件どうにかしてくれ」

「今回の件、おぬしに責任など取らせられるわけないだろう。この地位を失うことがあろうともお主だけは守り通して見せる」

「お願いします」

それじゃあ、外を片付けるか闘技場を出て、街に行くと何かを踏みつけていた。

「えっと、何をしているのかな?」

「ん?あ、主様、懲らしめました」

「よくやったな」

「いえ」

「そうだった。名前ってあるのか?」

「ないです。名無しで私など十分です」

「サチってどうだ?」

「いいです」

「なら今日からサチな」

「はい」

鎖魔法で拘束した。そのまま無限牢獄のぶち込んでおいた。もともと消すつもりだったが何かの時に役立つかもしれないので残しておくことにした。無限牢獄は結界魔法の神級と空間魔法の神級のものを合わせて新しく作り出した魔法。

気配探知を街全土に広げた。そうすると魔族の反応があったのでこちらに敵意を持っている奴にマーキングをしてローブの中から銃を出して異空間収納から弾丸入れを取り出した。一弾取り出してそれを弾倉に詰めた。スライドを引いて上に向けてトリガーを引いた。その瞬間街全体に広がる魔法陣が展開した。その瞬間に雷が複数の場所に落下した。それによって敵が灰化した。

「こんなところかな」

「さすがです」

「どうも」

「それにしても魔族の中でも強いと名高い四天王が仕掛けてくるとは予想外ですね」

「まぁね」

「その言い方からすると誰かから事前に聞いていたんですか?」

「事前というか直前に創造神に聞かされて処理を頼まれた」

「そうだったんですね」

「ああ。だから直前まで知らなかった。魔族がこの街に潜伏しているのは魔法実験をしている段階で気が付いていたけど、こっちに手出しをしないのなら手を出すつもりはもともとなかった。でも今回手出しをしてきたから仕方なく処理をする羽目になったわけだな」

「そうなんですね。それで捕まえた四天王はどうするつもりですか?」

「少し前に開発した魔法支援AIに少し解析を頼もうと思っていたところ」

『いわれる思い、解析をはじめています。処理領域はたくさんあるのですが、プロテクトがかかっており、思った以上に時間がかかりそうです。できるだけ急ぎますが、それだけ把握してもらえると助かります』「

「了解」

「どう?」

「少し時間がかかりそう」

「そうですか」

「これからどうしようかな」

「そうですね」
















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