第2話:八月一日(ほずみ)・ディンプル。

俺が付き合ってくれって告る相手は「八月一日ほずみ・ディンプル」


せめて俺のタイプかどうかくらいは観察させて欲しいよな。


八月一日ほずみのことは少しはすれ違いざまに見たことはあるけど、

俺の印象はおっぱいがやたらデカかったってことくらいか。

マジでデカいんだ・・・なんでこんなにデカいおっぱいが必要なんだって

くらい。

髪は金髪・・・顔立ちは悪くない・・どころかかなりいい。

悪くないなんて言ったら殴られそうだ。

そうそうおっぱいがデカいことと、もうひとつ、彼女には「えくぼ」があるんだ。

珍しいよな・・・えくぼなんて。


ってことで、俺は昼休み手当たり次第に八月一日ほずみのお居所を聞いて

回った。

そしたら食堂で昼飯を食ってるだろうってことだったので、急いで食堂へ

行ってみた。

で、食堂を見渡すと・・・。


「いたいた金髪爆乳えくぼ女」


おっぱいがデカいからすぐ分る。

しかも長めの金髪がよく似合ってて可愛かった。

俺は昼飯をバクバク食ってる八月一日ほずみのところまで行った。


ってかなにか食ってるのかと思ったらなにも食ってないし・・・。


彼女はとくに驚くこともなく目の前の俺を見た。


(わ、デカ・・・めっちゃデカ・・・改めて見たらお、おっぱいが異様に

デカい・・・なんだこれ?)


彼女はなにか?ってふうに俺を見た。


「ほ?」


つい、おっぱいに気を取られたが、俺は勇気を出して告った。


「あの、八月一日ほずみさん俺と付き合ってくれませんか?・・・よかったら

ですけど・・・」


で、八月一日ほずみが言ったんだ。


「いいよ・・・」


って・・・。


「いいけどってのは?、そのどっちのいいけど?」

「オッケーって意味?それとも・・・」


「オッケーって意味です」


肩透かしを食らった気分・・・てっきり、ごめんなさいって言われると思うじゃん。

100人が100人思うよね?

だけど、いいよって・・・。


「え?いいの?・・・ごめんなさいじゃないの?」


「あなたね、付き合ってほしいんでしょ?・・・私と・・・」


「そうだけど、まず俺のことなんかな〜んも知らんでしょ?」

「知らない男から付き合ってって言われて普通いいよって言う?」


「付き合って欲しいの?欲しくないの?」


「いやいや、付き合ってほしいです・・・じゃないとと罰ゲームクリア

できないから・・・」


「罰ゲーム?」


「いや、なんでもないっす・・・とにかくオッケーしてくれたら」

「俺と付き合ってくれさえしたらそれでいいんだ・・・」


「だから、いいですよって言ってるでしょ?」

「もたもたしてたら私、とっとと行っちゃいますよ、あなたは私と

付き合って欲しいってことが望みなんでしょ?」


「分かった・・・じゃ〜よろしくね・・・八月一日ほずみさん」


「ディンプルって呼んでください」


「分かった・・・ディンプル」


「じゃ〜しょゆことでぇ」

「私に用がある時は呼んでね・・・滝沢くん」


「え?なんで俺の名前知ってんの?」


滝沢 俊介たきざわ しゅんすけくん ・・・知ってるよ」

「一応ね、チェック入れておいたから・・・」


「なんでチェックなんか?」


「実験の・・・」


「実験って?」


「私に用がある時は呼んでくださいね?、どこにでも現れるますから・・・」


「よく分かんないんだけど・・・」


「そのうち分かるぅ・・・じゃね〜」


なんか、この子言葉が微妙に変・・・丁寧にしゃべってみたり馴れ合いにみたいに

しゃべってみたり・・・?

まあ、なんでもいいや・・・とりあえずクリアしたんだ。


だけどそれは罰ゲームなんかじゃなく、このことがきっかけで俺はまじで

八月一日ほずみ・ディンプルと付き合うことになるんだ。


でもって俺にめっちゃ爆乳えくぼの彼女ができた。

あれはうそだよ〜ん、なんてからかわれてなきゃ、大丈夫だろ?


だけど八月一日ほずみはなんで俺の名前を知ってたんだろう?


まあいい、あとはみんなに八月一日ほずみを紹介すれば罰ゲームは終了だな。

俺はディンプルが人間じゃないって知らないまま、彼女と付き合うことになった。

データ取りのカモとも知らずに・・・。


つづく。

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