仕事を失敗しては怒られる。こんな生活はもうたくさんだ。

 ムチで体を叩かれるのは痛いんだ。

「はぁー」と古い壊れかけの椅子に座って大きなため息をついているホラーは気分転換にいつものようにこっそりと隠れて歌を歌うことにした。

 歌を歌って、踊りを踊ることはホラーの大好きなことだった。

 ホラーは歌う。

 大好きな愛の歌を。

 ホラーは踊る。

 元気の出る明るい恋の踊りを。

 光が見える。眩しい光。地上の光。自由の光が見えるの。歓喜の光が。喜びの光が見える。その光の中にはすべてがあるの。私のすべてがそこにある。

 私の未来があるのよ。

「そう。明るい未来がある。その光の中で私は笑って自由に楽しく暮らすんだ」

 真っ暗な空を見てホラーはつぶやく。(それから踊っていたホラーは、スポットライトを失い、もう一度力無く古い椅子に座った)

 ホラーは綺麗な長い黒髪を青色のリボンで頭の後ろでまとめている。

 その大きな瞳は輝く空のような、星のような青色。つり目で、大きくて、まつ毛は長い。美しい肌は白くてさわると氷のように冷たい。

 耳は小さく、背は低くて(気にしている)性格は気ままで、怒りっぽい。

 その力は怪力で華奢な見た目とは裏腹で一日中冷たい大地に穴を掘り続けることもできる。(とっても疲れるけど)

 眠ることが大好きでよく寝てる。(仕事中もすきを見つけては隠れてこっそりと寝てる。もっと寝たい)

 ホラーは両肩の見える真っ黒なドレスのような服を着ている。黒のミニスカートを履いていて、その下には黒のスパッツを着ている。

 細い指と綺麗な爪は黒い手袋をしているので隠れている。

 足元は短い靴下と厚底の黒のブーツを履いている。(自慢の細い足には膝上くらいまでの黒のタイツを身につけている)

 首元には青色のふかふかのマフラーを巻いている。

 大地にさしっぱなしの仕事道具の使い込んだ愛用の小型のスコップには大好きな(デフォルメされた漫画のような)うさぎの絵が描かれている。

「なに? ホラー。また泣いてるの?」メロディが言った。

「泣いてないよ」とホラーはいつものように嘘をついた。

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