第17話 姉は戦いの準備をします。
真矢side
(厄介な状況になったわね)
真矢は冷静な表情で残り時間を見る。
(回りもどうするか、大きくざわついているわね)
生徒を見渡すと慌てている感じに見える。
(覚悟は決めないとね)
真矢は深呼吸をする。
「みんな、聞いて!!」
真矢は力のこもった声で皆に言う。
「3人しか挑戦出来ないという条件だけど、最初は自分にやらせて欲しいけど良いかな?」
ざわめきが収まり、生徒は無言になる。
「お願いします」
一斉に喜ぶような希望のざわつきに回りが変わり始める。
「ありがとう」
真矢は皆にお礼をする。
「それじゃあ準備するから待ってて」
真矢は拓也のいるところに戻る。
「たくちゃん、手伝って」
真矢は真剣な表情でお願いする。
「うん、わかった」
拓也も力強い声で言う。
そして、20分ぐらいかけて真矢はデッキを組み上げることが出来た。
「たくちゃん、ありがとう」
真矢は拓也に笑顔でお礼をする。
「勝ってきてね」
拓也は笑顔で真矢に言う。
「うん」
真矢はうなずき、紗矢に目を向ける。
「紗矢、自分が負けたら次は頼んだよ」
真矢は真剣な表情で言う。
「皆さん、お待たせしました」
真矢は回りの生徒に聞こえるような元気な声を出して言う。
「それではいってきます」
真矢が笑顔で扉まで行くと生徒から応援の声が上がっていた。
拓也side
(がんばれ、真矢ちゃんなら勝てる)
拓也は声を出さず応援をして、真矢が扉を開けて入って行った。
(万が一があるかも知れないから紗矢ちゃんのも組むことは出来たからな)
拓也はカードを見渡していた。
(僕が出来ることはここまでだよな)
拓也は落ち込んだ表情を見せる。
(落ち込んでもしょうがないな)
拓也は首を横にふり切り替えようとする。
「?」
拓也はあるカードを見て違和感を感じて、手に取り始める。
「このカードは?」
拓也はサングラスの写っているカードを見る。
(なんでかわからないがサングラスの写っているカードが気になる)
『女神のサングラスを現物化しますか?』
『はい いいえ』
「え?」
突然メッセージが出始める。
「……」
拓也は気になって、はいを押すとカードが消えてサングラスが出てきた。
「……」
拓也は出てきたサングラスを確認して見るがどこにでもある感じで変わった様子はない。
「……」
拓也はサングラスをかけて見た。
(何も変わり!?)
拓也は回りをみるが特に変わっている様子はないなと思っていると違和感、何かが見えた。
「え?」
拓也はサングラスをかけた状態の視界で扉を見ると真矢と対戦相手が戦おうとしているのが見えた。
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