第8章 民主的無血人類駆除完了
一方、全人類の個人情報と食糧・エネルギーの供給を掌握した宇宙人は、日本の時と同じく、順次『常任優等国』を指定し、各国が穏やかに自発的に滅亡していくのを待った。もちろん宇宙人の最終目的は、地球への移住だったから、その前に地球環境を整える必要があった。つまり、先住民の駆除と脱炭素化だ。中でも人類駆除は安全な上陸に必須だった。彼らの死活問題だった。これまではもちろん、ウイルスと細菌に汚染された人類からの感染防止のため、すべてリモートで宇宙空間から命令を送ってきた。
数年後、『常任優等国』各国の原理主義的脱・炭素化政策で、宇宙人はその両方の目的、先住民の駆除と環境浄化をとうとう達成させた。
いよいよ記念すべき、宇宙人の地球上陸が平和的に開始される。宇宙人の歴史の教科書に永遠にこう記されるだろう。
『2042年2月 民主的無血人類駆除完了により、地球への上陸開始』
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