あの日の君に僕は恋をした

恋真 真

声劇台本

「あの日の君に僕は恋をした」

登場人物

🚹佐藤 誠: 齋藤 小百合が好きな高校生(クラスの人気者)

🚹鈴木 宏: 同じく小百合が好きな誠のライバルだが、親友でもあるので誠の応援をする(元気なお調子者)

🚺齋藤 小百合: 齋藤 誠の幼なじみ、誠のことが好きだが……言い出せない

🚺佐藤 恵子:誠の母、優しく、誠の将来を応援している

不問(転校生):転校生だが3人の関係を切り裂こう

とする厄介者のはずが…(めちゃくちゃ性格悪い)

先生:ナレーションと兼用

ナレーション(なるべくゆっくりと)



ナレーション

皆さんは、こんな経験があるだろうか、幼なじみに恋をしてしまった経験が、これは、そんな高校生達が送る、ラブストーリー。

ある日の朝、いつものように目を覚ます誠。

すると1階から母の声が聞こえる。


誠(N)俺の名前は佐藤 誠、同じ学校の齋藤 小百合の幼なじみで、小百合のことが好きな高校1年生

俺は、今日こそ小百合に告白すると決めた

そして高校デビューをすると決めた。

まさか、あんなことになるなんて。


🚺恵子「まことー!起きなさーい!ちょっと早く朝ごはん食べてちょうだい!」


🚹誠 「んー…わかったよ〜、今から下に降りる…ぅわぁ!」(ぅわぁ!は、転んだ感じの声で)


ー恵子が2階に急いで上がってくるー


🚺恵子「まこと!大丈夫!?ちょっと何よこの部屋は〜、もう〜後で片付けとくから早くご飯食べてちょうだい!」


🚹誠「わかったよ母さん…行くから、下で待っててよ!」(母を外へ追い出す誠)


🚺恵子「はい、どうぞ、早く食べちゃって?……それで?まこと、もう友達くらいはできたの?」


🚹誠「あぁ、1人中の良い奴がいるよ、宏って言う奴だよ。」


その頃小百合は


🚺小百合「さてと、ご飯は食べたし、そろそろ迎えに行くかな」


小百合(N)私の名前は、齋藤 小百合、物心つく前から誠と仲が良かった私は、誠のことが好き…だけど気持ちを伝えて関係が壊れるのが怖い。


ピンポーン🎶


🚺恵子「まことー!小百合ちゃんが迎えに来たわよー!ほら、早く支度して!」


🚹誠「わかったよ…じゃぁ…行ってきます」


ナレーション

外に出ると、寒そうに待っている小百合がそこにいた、その日は雪が降っていて、気温は-2°

制服姿の小百合は寒そうに震えて、誠に近づく


🚺小百合「お…おはよう…まこと…き…今日は冷えるね…男子はずるいよー…」(寒そうに)


🚹誠「うっ…ささささ…寒いなぁ、さゆり…女子は大変だな…確かに男はズボンだからなぁ下にスエットでも履いて行けるしなぁ」


🚺小百合「ほんっとずるい!女子はスカートの下何も防寒対策出来ないんだよ?履けてタイツだよ?寒いって…」


ナレーション

誠と小百合が学校に向かって歩いていると、後ろから勢いよく走ってくる宏が誠と小百合のそばに来る


🚹宏「よう!お二人さん!今日も寒いのに2人はお熱いねぇ〜!ヒューヒュー!俺今日日直だから先に行くわぁ〜!じゃぁな〜!」


誠・小百合「お熱くない!……」


🚹誠「……なんだよ……」


🚺小百合「な…何よ……。」(少し照れたように)


🚹誠「おい!小百合!やべぇ!時間!あと5分!走るぞ!はやく!」


ナレーション

誠は小百合の手を取り息を切らしながら走る。

小百合は、焦った顔をして、ただただ誠に引っ張られるがままに2人は走った。


🚺小百合「ちょ……ちょっと……待って……ハァハァ……」(息切れしてるように)


🚹誠「もう大丈夫だ、学校に着いたぞ、行こう」


誠(N)俺と小百合は、同じクラスで今日は何やら転校生が来るらしい。

クラスの男子は、可愛い子か、女子はイケメンかというワクワクのざわつきを教室に響かせていた。


先生「よーし!お前ら静かにしろー!今日は転校生を紹介するぞー!よし!入れ!」


転校生「はじめまして、……高校から来ました、……です!よろしくお願いします」(……の部分は自由、ただし大喜利じゃないのでおふざけ無し)


みんなの拍手


🚹宏「おい、誠……なんか俺のキャラにかぶってねぇ?明るいキャラは俺だけでいいっての」(コソコソと)


🚹誠「いやいや、どう見ても真面目ちゃんだろうよ…お前と同じキャラならイェーイ!とか言ってんだろ…」(コソコソと)


先生「おい!お前ら何コソコソはなしてんだ?」


🚹誠「いえ!なんでもありません!」


🚹宏「ありません!!!」


ーそして、休憩時間ー


転校生「ねぇ、君名前なんて言うの?」


🚺小百合「……っ、齋藤 小百合です、よろしくお願いします。」(小百合は極度の人見知り)


転校生「朝見かけたんだけどさ、齋藤さんって、あそこにいる男子と付き合ってるの?」


🚺小百合「そんなことありません!からかわないでください!」(少し怒ったように)


転校生「なぁ、君は……」


🚹誠「佐藤 誠、齋藤 小百合の幼なじみだ。それから、付き合ってるわけじゃねぇし、幼なじみだからいつも一緒に登校してるだけだからな!勘違いすんな!」


🚹宏「おい、転校生くん?あの二人と仲良くしようと思うなら深追いするな……なっ?……

おーい!まことー!まてよー!」


🚺小百合「なんなの…私と誠が付き合ってる?…そんなわけないじゃない…きゃー!もう!私って何考えて……っ!?」


🚹誠「……お前、何1人でブツブツ言ってんだ?はぁ…ほら、あんぱん買ってきたから一緒に食おうぜ!」


🚺小百合「うん、ありがとう。ねぇ!誠!今日さ……」


転校生「あれ?こんなところで2人で何してたんですか?もしかして、いけないことでもしようとしてたんじゃ」


🚹誠「おい、転校生…てめぇ少し黙ってろ、目障りなんだよ、どっか行け!シッシッ」


転校生「あぁそういやぁ鈴木君でしたっけ?あの人がふたりが付き合ってるって言いふらしてましたよ?いやー、友達も選ばないとー、ハハハハ!」


🚹誠「宏が……そんなことするようなやつじゃねえ!てめぇ適当なこと言ってんじゃねえぞ!」


🚺小百合「まこと!やめて!怒るほどの話じゃないよ、行こ?大丈夫、私気にしてないから。」


🚹誠「なぁ、小百合ちょっと話があるんだけどいいか?……」


🚹宏「よう!お二人さん!相変わらずアツアツだねーぇ!ヒューヒュー!」


🚹誠「なぁ宏……」


🚹宏「なんだよ、怖い顔して…そんなことよりよ、この間のマンダム見たかよ!アムラロイかっこよかったよなー!」


🚹誠「なぁ、宏、お前俺と小百合が付き合ってるって言いふらしてんのか?なんか転校生が俺たちに言いに来たぞ」


🚹宏「は?なんの事だよ、俺言いふらすどころかあいつに詮索(せんさく)するなって言ったんだけど?」


🚹誠「やっぱりな、あいつなんかおかしくねぇか?…なぁ小百合、あいつと知り合いだったりするのか?」


🚺小百合「知り合いだったら、名前呼ぶでしょ?あいつは私に名前、聞きに来たのよ?」


🚹誠「確かに、名前聞きに行ってたな。」


🚹宏「まぁまぁ、あいつは俺がなんとかしとくから、おふたりさんは、パン食っときなよー!じゃぁなー!」


転校生「さいとーさん!ちょっと話し良い?」


🚺小百合「……なんですか……?」


転校生「あのさ?佐藤くんに話聞いたんだけど、あいつが俺の彼女として釣り合うわけないって言ってたよ?そんなこと言うやつよりさ、俺と仲良く……」


思いっきりビンタする小百合


🚺小百合「……最低!あんたに…まことの何がわかるのよ!まことがそんなこと言うわけないじゃない!」(泣きながら)


勢いよく走ってる中誠を見つけた小百合


🚺小百合「誠!……」


誠の胸元で涙ぐむ小百合(誠が話してる間もすすり泣きで)


🚹誠「おい、小百合……何があった!なんで泣いてんだ!?もしかして……あいつか?」


小百合は静かに頷いた(声を入れるかは自由)


🚹誠「……ちっ……あの野郎……!」


🚺小百合「待って……今……1人にして欲しくない……怖いの……」


🚹誠「小百合……」


🚺小百合「誠が遠くへ行っちゃうんじゃないかって、このまま私の前からいなくなっちゃうんじゃないかって……」


🚹誠「バーカ!そんなわけないだろ?俺が、小百合の前からいなくなるわけないだろうよ」


ナレーション

帰り道、小百合は部活のため誠は1人で帰っていた。

後ろから何者かが着いてくる


🚹誠「うわぁっ!」


大きな音が響き誠は地面に叩きつけられた


小百合の元に電話が来る


🚺小百合「ん?知らない番号だ、もしもし…………っ、そんな……嘘です!嘘だって言ってください!そんな……私……まだ気持ち伝えれてないのに……。」


すると、誠の母、恵子が小百合に手紙を渡す。


🚺恵子「小百合ちゃん、これ、誠の部屋にあったの……あなた宛に……。」


🚹誠(手紙)「小百合、いや、齋藤 小百合さん、俺は中学の時から、小百合に恋心を抱いてた、高校で小百合に告白して高校デビューしたかったんだ、下手な手紙だけど、小百合の気持ちが知りたいです、放課後教室で待っててください。」


小百合は、その場に座り込み、手紙を握りしめる


🚺小百合「……ずるいよ……自分だけ先に気持ち伝えて来るなんて……私の気持ちはどうしたらいいの!どこに伝えればいいの!」


ナレーション

恵子、小百合、宏3人で病院に行くなり、医者に案内される3人、霊安室に入ると、白布を被せられた誠がそこにいた


(みんなでそれぞれ泣く誰かのセリフ読んでる後ろで泣くのもあり)


🚺小百合「まこと……ねぇ!なんで?どうして!私の前から居なくならないって言ったじゃない!ねぇ……何か答えてよ……まこと!……」


医師が誠の来ていた服を小百合に渡すとその中にまた、手紙があった。


🚹誠(手紙)「小百合、覚えてるか?中学の時、体育祭でお前と借り物競争で俺が好きな人で小百合のこと選んだこと、あれ…本心なんだ、中学の制服姿を見たあの日、俺は小百合を好きになったんだ」


おわり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あの日の君に僕は恋をした 恋真 真 @minori1118

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る