熱雷

ゴロゴロゴロという音で

うたた寝から

目を覚ました


雷は獰猛な獣みたいに

唸りながら近づいてきて

ひと際大きく吠えて

それから

叩きつけるような

激しい雨が降り出した


薄昏い部屋の中で

息を潜めて

わたしは

この夕立ちが行き過ぎるのを

待っている


窓越しに大きな雨粒が

ベランダに威嚇するように

跡を残していく


きっと、もうすぐ止むから

そう言い聞かせながら

震える身体を抱きしめて


この夕立ちが行き過ぎるのを


待っている

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