ノスタルジア
調律の狂ったピアノの音に
不思議な懐かしさと
安らぎを憶えるのは何故だろう
歪んではみ出た音色の
余韻に誘われて
ネジ巻き人形みたいに踊る
キイキイと軋んでは
錆を金の粉みたいに
振りまき続けながら
想い出に身を投じていく
わたし
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