冒険者〜diece〜 横溝、10万

鷹山トシキ

第7話 卍の館

 7月15日夜、朝倉和也は何者かに誘拐され、洋館に閉じ込められた。洋館は北野の坂の西にあり卍の館と呼ばれていた。卍の館は外観が卍の形をしており、その独特なデザインは館の魅力の一部をなしている。

 四方を曲線的な形状で囲まれた卍の館は、建物の中心部に位置し、古風かつ豪華な装飾が施されている。屋根や壁には複雑な彫刻や紋章が飾られ、歴史と格式を感じさせる。

 この卍の形をした外観は、周囲の景色と見事に調和し、神秘的で荘厳な雰囲気を漂わせている。特に夜には照明が建物を美しく照らし出し、幻想的で不思議な雰囲気を醸し出す。

 卍の館の特異な外観は、訪れるゲストに強烈な印象を与え、神秘的な体験へと誘う。


 暗闇の中で目を覚ました彼は、周囲を見回すと、不気味な部屋の中で自分だけが孤立していることに気づいた。和也は手にしたスマートフォンの画面に映る蘭の監禁状況に、驚愕と動揺を隠せなかった。彼の心はざわめき、焦燥と怒りが渦巻いた。瞬時に蘭の安否を確認し、彼女を救う使命感が和也の中で芽生えた。


 スマートフォンを固く握りしめながら、和也は周囲を警戒しながら犯人を探し始めた。彼の視線には強い意志と決意が宿り、蘭を助けるために全力を尽くす覚悟が示された。


 しばらくすると、部屋のドアが開き、謎めいた人物が現れた。彼は高笑いしながら、朝倉和也に命を賭けたサイコロゲームを開くと告げた。


「君の命と自由をかけて、私とゲームを楽しもうじゃないか」と言う人物の目には、狂気じみた輝きが宿っていた。


 朝倉和也は強い不安と恐怖を感じながらも、逃れる術はないことを悟った。彼はサイコロゲームに挑むしかないと覚悟を決めた。


 部屋の中央にはサイコロと賭け金が置かれ、ゲームが始まる準備が整った。彼の命運は一つのサイコロの出目に委ねられることになるのだった。


 洋館の間取りは、古風で豪華な装飾が施された建物で、複数の部屋と庭園を有している。主要な部屋としては、次のような配置となっている。


1. **ロビー**: 入口から続く広いロビーは高い天井とシャンデリアが特徴で、ゲームの参加者が集まる場所です。

2. **サイコロの部屋**: ゲームが行われる部屋で、大きなテーブルと椅子が配置されています。サイコロや賭け金が置かれる場所です。

3. **客室**: 参加者たちが休息するための部屋で、ベッドや家具が整っています。

4. **ダイニングルーム**: 高級感あふれる食事を楽しむための場所です。

5. **書斎**: 本や文房具が並ぶ書斎は、知識や情報を得る場所として活用されています。


 朝倉和也以外の人物は次のとおり。

1. **謎めいた男**: サイコロゲームの主催者であり、朝倉を誘拐した張本人です。彼の正体や目的は不明瞭で、独特の狂気を持っているとされています。

2. **神崎葵**: 豪華な洋館に住む富豪の娘で、自信に満ちた挑戦者です。サイコロゲームに参加し、勝利を目指しています。

3. **荒井慎一**: 神崎葵の執事であり、彼女をサポートする忠実な参加者です。冷静な判断力と行動力を持っています。

4. **藤堂美奈子**: 洋館に滞在するゲストで、興奮と冒険を求めてサイコロゲームに参加しています。洗練された美意識を持っていますが、内に秘めた闇もあります。

5. **西田健太**: ゲーム参加者。ギャンブラー


 サイコロゲームが開かれる中、各参加者はそれぞれの思惑を抱え、命を賭けて競い合っています。朝倉和也は洋館の奥深くに閉じ込められ、生死を賭けたゲームに巻き込まれたのです。


 主催者は言った。

「ゲームの終了条件ですが、ラスボスを倒し私の娘を助けるか、全てのパターンが出るか、全員が死ぬかです」

 

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