章: 周辺諸国との軋轢
王莽は周辺諸国に対しても、高圧的な態度を取った。匈奴や高句麗といった国々に対し、自らの理想を押し付けようとしたのである。
匈奴の単于(ぜんう)は、王莽の態度に不満を抱いていた。「我々匈奴は、中国の王朝と対等な関係を築いてきた。新王朝の皇帝となったからといって、我々に指図するとは何事だ。」
高句麗の王も同様に、王莽の政策に反発した。「高句麗は中国の王朝と友好関係を築いてきた。しかし、新王朝は我々の文化や伝統を尊重せず、高圧的な態度を取る。これは容認できない。」
王莽は周辺諸国を懲らしめるため、懲罰戦争を起こした。匈奴には30万、句町国には20万の兵力を投入し、長期戦が繰り広げられた。「匈奴や高句麗の蛮族どもを懲らしめ、我が国の威光を示さねばならぬ。我が軍の強さを知らしめ、彼らの反抗心を砕くのだ。」
しかし、戦争は思うように進まなかった。匈奴の騎兵は素早く、新王朝の軍勢を翻弄した。句町国との戦いでは、疫病や飢餓が軍勢を襲い、多くの兵士が命を落とした。
「陛下、匈奴との戦況は芳しくありません。彼らの騎兵隊は素早く、我が軍の追撃を振り切ってしまいます。」 軍の指揮官が、王莽に頭を下げた。
王莽は苛立ちを隠せなかった。「何だと...? 我が軍の兵力は匈奴を上回っているはずだ。なぜ、彼らを追い詰められない?」
句町国との戦いについても、指揮官は報告した。「句町国との戦いでは、疫病と飢餓が蔓延しております。すでに軍勢の6、7割が命を落とし、残った者たちも疲弊しきっております。」
王莽は衝撃を受けたが、それを表には出さなかった。「わかった。兵力を増強し、徹底的に叩くのだ。蛮族どもに我が国の力を思い知らせてやれ。」
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