第2話

「俺も大きくなったら、勇者様みたいになってやるぞ」


「うん、いつか慣れると良いとね。勇者様みたいに強く」

 

勇者様とは伝承の中の存在で、この魔王が世界を支配しようとする世界に力を持つ存在らしい。


俺はそんな勇者になってこの世界を、村を


「優が勇者か、かっこいいんだろうな」


春を守りたい。














「ごめんね、優。じゃあそう言うことだから」

________


「はぁ、はぁ、夢か」


「夢じゃないわよ」


「・・・っ、びっくりした」


「悪いけど、寝て居る間にアンタの過去を見させて貰ったわ」


「な、なにを勝手に」


「・・・もう、裏切られたくないしね。つかアンタ、勇者に憧れてたのに勇者に取られるとは皮肉ね」


「・・・ぅ」


痛いところを突かれる・・・じゃない


「そんな大切の人を取って浮気をするようなやつを勇者にしたのはあんたじゃないか!」


「うっ・・・でもアンタはまだ俺が先に好きだったのに状態で別に付き合ってた訳じゃないじゃん」


「・・・ぅ!!」


確かにその通り。勝手に幼馴染を取られたみたいなことを言ってるが、別に付き合ってたわけじゃないし、そんなの俺の勝手である。


「それより、ほらさっさと復讐するのを手伝ってよ。」


「・・・」


俺は考える。なんと言うか、取られたことは悲しいし、それを理由に憧れの勇者になるのも複雑だし、利用目的もまた複雑だ


「ぁぁ、もういいから拒否権ないから」


「・・・え、ちょ」


そして、勇者スキルを手に入れたと


神のアナウンスが聞こえた。

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