魔界幻想−Lycanthrope tales−
胡蝶飛鳥
序章 The beginning
Prologue
はじめに。
これから紡がれる物語は殆どが魔界での出来事だ。そこがどういう場所であるか、ある程度説明しよう。
東洋に妖怪と呼ばれる者達がいるように、西洋にも魔物と呼ばれる者達が存在する。
「
一、人間には危害を加えない。
二、人間との争いを起こさない。
これらを犯した者は、「堕ちた
理性を失い、知能を失い、ただ本能だけが、体を動かす原初の姿へと変貌する。
ーーーそれが魔物達に課せられた「
その掟を破らないように、秩序を保つ役割を担うのが「支配者」という存在だ。
「魔獣」の支配者、
「生屍」の支配者、
そして、「獣人」の支配者、
さらにその上の位、大支配者というものが存在する。ちなみに、大支配者の種族は特に決まっていない。推薦や立候補から選ばれるんだ。
ああ、竜族はどこに行った?という疑問が出てきただろう。彼らはどの魔物よりも強大な力を持っていてね。
それ故、絶対中立を守り、魔界が危機に晒される時の防衛機能的役割を担っているのだ。
だから、彼らは滅多に地上に降りてこない。いつもは山の頂上か、天から下を見張っている。
……というのが表向き。はっきりいえば、独裁出来ないように私が王都から追い出したんだけどね。その話はまた別の機会に。
さて。お分かりいただけたかな?まあ説明だけでは不明な点もあるだろうが、追々わかると思う。
ーーーー魔界の話はこれくらいにして、そろそろ眠るとしよう。まだ覚醒には少しばかり時間を要するのでね。
え?私が誰かって?
それもそのうち分かるとも。
ではまた、私が目覚めるその時まで。
語り部 ◼️◼️の魔◼️
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます