第22話



「全部で12枚撮っているんだけど・・・」

と、店主はここで言葉を止めた。

「そうですか。12枚取りました。夢中だったので枚数は数えていませんでした。それでどうだったのでしょうか?」


「その前に昨日言わなかった事を、君に告げなければいけない。」

と、店主は真剣な眼差しで僕を見る。


「何でしょうか?」と、不安と期待を込めて店主を見つめる

見つめ合う瞳と瞳。男同士の二人。

だが、店主は目線を逸らす。意外とシャイな人かも知れない。


「このカメラは、過去の出来事も写す事が出来るカメラなのです。

ただし、撮る人が正直者で心の綺麗な人しか撮れないのです。」

と、僕には理解不能な事を言い出した。


「過去を撮るカメラって何ですか?カメラって今ある物を撮るのでしょう?意味がわからないです!

それに、私は正直者でも無いし心も綺麗では無いです。

で、そこに写っていた物は、何ですか?」


「観てみれば解るよ」

と、現像されたばかりの写真を私に示した


机の上に12枚の写真を並べるみたいでニ枚目の写真を置いた

「これ、公園で一番最初に君が撮った写真だ。

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