魔法学園
と言うか今更なんだけど、ラスト……めっちゃ可愛いんだけど。圧倒的美少女じゃん。なんか神々しいよ。大人っぽくて、最高。
水色のロングヘアに瞳は竜形態の時と同じ。
左目には私と同じ魔法陣。左の薬指にもお揃いの指輪。
めっちゃ萌えなんですけど。百合の波動を感じるよ。しかも左手薬指って所が良い。
いや、きっと深い意味とか無いんだろうけど、それでも最高。
それよりも、この場を収めなきゃ……
「とりあえず…ラストは戻って欲しいんだけど……良い?」
「しょうがないですね。良いですよ」
そう言って私の中に消えていった。入ってくる時に何か暖かみを感じるから、癖になりそう。
「さてと……とりあえず自己紹介かな。
私は、金城光。そしてここは魔法学園の寮だよ。しばらくはここで安静にしててもらうことになるけど、大丈夫?」
「私は、月影 七海。さっきの美……えっと、竜神。知り合いかもしれないけど、ラストっていう竜。よろしくね」
なんか知り合いっぽかったけど一応ね。
それにしても魔法学園の寮かぁ。すごい豪華だなぁ。
「それで確認なんだけど、七海ちゃんはあの施設で実験体にされていた、そして、その身に竜神を宿してしまっている。事実だよね」
こくりと頷く。
「それで、一応ね。本当に一応、監視をして危険がないかを確認することになってるから、しばらくは私と行動を共にしてもらうね。本当にごめんね」
『なるほど。まあ、私の能力の使い方次第では七海は危険人物ですからね』
え?そうなの?
『ええ。魔法陣が浮かんでいる瞳で相手の瞳を見る事で、催眠、魅了、洗脳をかけることが出来ますよ』
えぇ……なんか凶悪。
『それに、七海は神力を纏って戦うことが出来ますから……そこの小娘くらいなら倒せますよ』
小娘言わない。
それにしてもヒロイン倒せちゃうのかぁ。
強過ぎない?もしかしてチートってやつ?でもさほどインパクトは無いしなぁ。
「えっと、大丈夫?さっきから上の空だけど」
「え、あぁ。大丈夫!少し考え事をしてただけだから。監視のことだよね。全然大丈夫だから気にしないで」
「ありがとう……そしたら〜私少し報告に行かなきゃだから、ここで寛いでて。この部屋の中でなら好きにしていいから」
そう言って部屋から出ていく光ちゃん。
やることも無いので布団に潜る……いや、お風呂入りたいかも。先にお風呂入ろーっと。
「ふいーー極楽……」
お風呂めっちゃ広い。のびのびと浸かって居られる。
お風呂に住みたいなぁ
『寛いでるところ悪いのですが、大切なお話をしましょう』
大切なお話?
『そうです。……この世界には魔王が存在します。その魔王が既に私の存在に気がついています。……何が言いたいかと言うと、私の力を使える七海を魔王が狙っているという事です』
なるほど……?つまり、魔王と戦う必要があると。
『そうです。そして、魔王を相手取るには私の能力だけでは絶対に勝てません。直接的な攻撃能力が無いものでして』
ふむふむ。つまり?
『他の私を除いた7柱の最高神を召喚して、力を付けましょう!7柱の神の力を操ることが出来れば間違いなく世界最強です!
……あとは、私だけが七海を独占すると、後で文句を言われそうですから』
文句……?まあ、よく分からないけど召喚しろって事ね。
……え、待って。じゃあまたあの苦しい思いしなきゃダメな感じなの?無理だよ。それは絶対いや。
『大丈夫です。既に私とリンクした七海は単独で召喚を行える程の神力に満ちていますから、苦しみは発生しません』
なるほど、じゃあいっか。
頑張って強くなるぞー!
そう決意し、お風呂にぶくぶくと顔を沈めた。
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