最強魔法少女タトーは悪堕ちしたい
セレンとセシウム
序章
序
序章1 最強魔法少女タトーの裏切り
ヒュウラン国の城を出て十分の場所。
そこの黒い扉だけの場所で、魔法少女が一人暮らしていた。
水色のショートヘアーと褐色肌と爆乳、振り袖付きの三毛猫の着ぐるみパーカーと黒い軍服をした魔法少女。
そう、ヒュウラン国の人間が認める最強魔法少女タトーだ。
彼女は、十年間モンスターと戦ってヒュウラン国を平和にしてきた。
四月一日のこと。
タトーは、ヒュウラン国の入り口でエルフと戦っていた。
「
「う゛わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
「う゛わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」
両手から放たれる火の玉がドカーンと爆発。
その爆破で、千人いたエルフは十人まで減った。
爆破に巻き込まれたエルフは、まるでトマトペーストのように芝生を赤く染めている。
「いいぞ、タトー! 」
「このまま、エルフをぶっ潰せ! 」
「うん…………」
十年間タトーを支え続けた人間達の応援。
しかし、タトーをもう聞き飽きていた。
「ママ……人間さんが怖いよぉ…………うわっ! 」
「大丈夫! パセリ! 」
「うん…………」
「うん…………」
エルフの母親は、転んだ幼女を両手で抱えた。
タトーは、人間が認める最強の魔法少女。
殺されるの覚悟のことである。
「タトー! 娘を殺すようであれば、あたしを殺しなさい! 」
「その必要は無い」
「え? 」
タトーは、エルフの母親に背中を向けた。
そして、再び両手で火の玉を作り出す。
「おい…………」
「どう言うことだよ………」
「オレ達を裏切るのか? 」
「エイプリルフールだから、冗談だろ! 」
「行事は、関係ない。本気で、滅してやる。四尺爆球ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ! 」
「う゛わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
「う゛わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
タトーの火の玉は、ドカーンと爆発。
人間達は、その爆風に巻き込まれて血の塊へと変わっていく。
そして、国境に建つ壁は人間の血で真っ赤に染まっていった。
「ふうぅぅぅぅぅ…………これで、ここにいる人間は、全滅だね」
「あ、ありがとう。タトーさん」
「どういたしまして」
すると、茶色い扉の向こうから騎兵の声がしてくる。
「モンスターが暴れか! 」
「騎兵隊、出撃! 」
馬のパカラッパカラッと言う音が近づいてくる。
エルフの母親は、早く逃げようと立ち上がる。
「待って、エルフのお母さん! 」
「え!? 」
「あなたのすでいる国を教えて。そうすれば、魔法で逃げることが出来る」
「あなたは、人間の見方でしょう? 」
「今のわたしは、モンスターのための正義の味方よ! あなたの住んでいる国を教えなさい」
「うん、わかった。あたしの住んでいる国は、ビガ国よ」
「じゃあ、行くよ! 」
タトーは、十体のエルフと一緒に手を繋いで大きな輪っかを作った。
そして、タトーが呪文を叫ぶ。
「いざ、ビガ国へ!
タトーはエルフ達共に、ヒュウラン国の入り口から姿を消した。
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