第3話 妖精の栄光
妖精に転生し第1村人から第32村人の目の前を透明化した状態でウロチョロした結果、取り合えず俺の存在を目で追いかけられるのは、あの産まれたばかりに見える赤子だけと言う事が分かった。
性別も分かったよ。女だったね。オシメ変えられてる時見えるんだから仕方ないよね。やっぱ排泄物は異世界でもバッチいんだね。嘔吐したものがキラキラしたりする異世界作品もあるし、排泄物もジュエル的なキラキラした見た目の物体になる可能性も考えたけど違ったね。
別に覗きたかった訳じゃないよ?俺はロリじゃないしね。もちろんスカ的な趣味もないよ。ただ単に見えてしまっただけだよ。
ロリっぽい見た目の自分を見て、めちゃタイプとか言ってただろって?うーんそうなんだけど違うんだよ。顔立ちとかツルペタンなところは確かにロリっぽいんだけど、体のバランス的に小顔で手足がスラっとしているだろ?
充分ロリだって?うーんでもこれでロリだって言って同類に出会った時にみんな同じ感じだったら、ロリとは付き合えないってなるの?
穴が無いし突き合えないから関係ないだろって?お前下ネタも言うんだな。まぁお前俺だしそんなものか・・・。
あっ!時々へそを弄って匂い嗅いだり、鼻水かんだあとティッシュ見るのがスカっぽいって言うなよ、なんか癖になってるんだよ、良いじゃ無いか。変態じゃないよ、変態という名の紳士だよ。
村人の頭に乗って移動しつつ言葉を覚えながら過ごした。
そして俺は重大な事に気が付いた。俺は口から声を出す事が出来なかったのだ。では会話をする事が出来ないという訳では無かった。どうるすかと言うと、羽を細かく振動させて声と同じような音を出す事が出来たのだ。まさか羽は飛ぶためだけじゃなく発声器官でもあるとは思っても居なかった。
音を聞いて居るのも羽だと分かった。羽を横に広げると良く聞こえる様になる事でそれが分かった。顔の横についてる耳っぽいの調べたらここも穴が無いでやんの、つまり耳っぽく見えるのは擬態らしい。
あと体から出る光の帯は、風のある場所で体を固定するための器官でもあった。
体が軽量な生き物は、風で飛ばされないよう、しっかりとしがみつける鉤爪か、滑らかな壁でも吸着するような機能をもつ手足をもっていた。けれど俺の手足にはそういった機能は無い。
しかし体をどこかに固定したいなと思うと、体から光の糸が出てきて、地面や壁や天井など関係なく吸い付いて離れなくなる。この光の糸はただ俺の服替わりになって恥ずかしい思いをしなくなるための力ではないようだった。
けれど何でこんなに複雑な器官を持ってでも人の姿を模しているのだろうか。もしかしたら妖精は人間に好かれるために人間に擬態するようになった弱小な生命体かもしれないと思った。
とりあえず、村人に姿見せるのは慎重にならないといけないだろう。
村人についてまわり言葉はすぐに覚えた。この体めっちゃ頭良いみたいだ。そりゃあ「会って」「守り」「導く」く事をババアから言われてるんだし、力があって頭が良い方が有利というも分かる。
「会って」がこの浮いて飛べるという移動能力と透明になるという隠蔽力で達成したので、「守り」「導く」という力が俺には別にあるのだと思う。
「導く」のがこの羽で音を出す機能と記憶力の高さなのかも知れない。
あとは「守り」の部分だけど、これって何なんだろうか?
それにしてもこの体の記憶力はすごい、言語学習なんて何年もかけてやるものを、井戸端会議中のオバチャン連中を数日観察するだけで、日常会話が理解できるようになってしまった。3年間も英語を義務教育で学んだのに、道を聞いてきた外国人すら、スマホの翻訳機能頼みでしか出来ないんだから、本当になんだったんだろうね、義務教育の英語ってさ。
何?私は英語が話せるって?マジ?俺がバカなだけ?じゃあ話してみろよ・・・。
えっ?マジにペラペラじゃん。あっ、でもお前経由で英語どんどん理解出来るようになっていく。この機能、俺が死ぬ前に欲しかったぞ。
あの時はそう簡単に出られなかったって?知ってるよ。多分この体になったから出来るようになったんだろ?
うん、良いよ、泣くなよ。お前のせいじゃないからさ。
村人が魔法を使う時の呪文も覚えたので羽で音を出してみたけれど何も起きなかった。自分に出来る事は浮かぶことと光を操作することだけだった。これなら呪文なんか不要でいくらでも使い放題だった。
俺の中のこいつにも別の使える力があった。光と対局の俺の出した光を吸い込む力だった。
俺がレイと名付けた光を収束させて物体を焼き切る力、それをマーニは吸収してしまう能力があった。マーニはそれをスヴェルと名付けていた。
光を吸収するって事は光と対局の闇の力って感じか?いいな・・・闇・・・。我に眠るとこしえの闇沈まれ!うっ!左目が疼く。これでは邪眼の力が暴走・・・ってうるさいなぁ!今良いところだったろ?
中二って?そうだけど悪いかよ。だってそういうお年頃だろ?まだ10代だったんだしさ。
えっ?あと3日で20歳だったからもう大人?いや大丈夫だって、生まれ変わったから0才児だって。バブバブオッパイしても理解して貰えるって。
キモっ!?・・・そんなどストレートに言わなくても良いじゃないか・・・。俺のガラスでできた心臓がブロークンハートするんだぞ?
えっ?心臓とハートは同じものだから被ってる?どういう事?
あぁ・・・頭痛が痛いって感じのなるのね、そっちなら分かる。確かに心臓が壊れるか、心臓がブロークンか、ハートが壊れるか、ハートがブロークンって言うべきだったな。
細かいって?良いんだよ、カクヨム的な文字数稼ぎだよ。たまに説明口調的な言い回しもしてるだろ?
メタいって?いやこんな異世界転生してるんだから、誰かが俺達の物語を書いてるかもしれないだろ?
一理ある?そうだよな?だから今後も説明口調やメタい発言して、俺達の事を書いてるやつを困らせようぜ。
困らせるのは良くないって?いや大丈夫だって、どうせこんな話を書いてるのなんてキモオタニートデブだろ?やーい!やーい!キモオタニートデブー!お前の母ちゃん出〜べ〜そ〜。
なんだよ。母ちゃん馬鹿にするのは駄目だって?そっち母ちゃんじゃねぇよ。
一緒なの?分かったよ。泣くなよ。もう言わないよ。
じゃあババアなら良いよな?あのネグレクト野郎なら良いだろう。やーい!やーい!お前のババア出〜べ〜そ〜!へへん、言い返されたって俺のババアは木だからヘソ無いしな。最強だぜ。
何?呆れただって?良いじゃん。出べそでも良いから母ちゃん欲しかったんだからさ。
うん。そうだよな。
俺とマーニは自身の力の使い方を少しづつ試しながら、スコルと名付けられてる赤ん坊を見守った。
でもスコルか・・・何か嫌な予感がするな・・・なんかずっと追いかけて来そうな名前してね?やっぱお前マーニじゃなくルーナにしない?
嫌?もうマーニって決めた?そうなんだ・・・。
キモデブニートの為にカクヨム的な説明するとだな、ソールとマーニっていうのは太陽の運行を司る女神と月の運行を司る男神なんだよ。
そしてソールはスコルという狼に追いかけられ続けててるから高速で移動してるんだ。太陽が日食でたまに欠けるのはスコルに齧られたからなんだってさ。
ちなみにマーニはハティって狼に追いかけられてるぞ。
太陽の運行は「妖精の栄光」を意味するアールヴレズルとも呼ばれてるから。妖精っぽい見た目の俺がソールって名前になってるのは結構合ってるんだよ?画面の前の友達分かったかな?分かったらハートと「(^O^)/ハイッ!」で返事するんだぞ?TSった美少女妖精ちゃん(穴無し)からのお願いだぞ?聞きたくなるだろ?
これでキモデブニートに恩は売れただろ。スコルに追いかけられ続けるなんて展開を書こうなんて思わない筈だ。
えっ?キモデブニートって言ったら逆効果だろって?いいやこういう奴は蔑んだ目で豚と言えば「ブヒィ」って言って喜ぶ人種だ。この程度は業界的にはご褒美って奴だな。だろ?
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