第10話 陰キャの俺、モテます
「ま、まじかよ」
翌日、俺はいつも通り朝起きて学校に向かう準備をしていた。
そんで時間が余ったのでネットサーフィンをしていたのだ。
そしたらとある記事に、俺とユキの配信が取り上げられていた。
この記事の影響で現在動画サイトや掲示板などで大騒ぎされている。
「ま、まさか本当にここまで有名になってしまうとは……」
あの時は成り行きでしてしまったが、今になって自分がヤバいことをした事に気づく。
とはいえあそこで助けていなかったら、ユキは死んでいたかもしれない。
「まあ、いいか」
だってあの有名配信者ユキとロインを交換できたんだ。
普通の男性プレイヤーだったら羨ましいと思うだろう。
それに時間が経てばこの問題はすぐに収まるはずだ。
俺はそう開き直って制服に着替え、家を後にするのだった。
★
家から歩いて数十分、学校の校門が見えてくる。
「なんか周りが騒がしいな」
俺が歩くたびに周りが少しざわついているよう見える。
しかも近くからの女子からは『かっこいい』と囁かれている。
俺は少し気まずさを感じつつも、教室に向かおうとすると。
「あ、あの! 木村修さんでしょうか!」
後ろから突然声をかけられた。
俺はすぐさま後ろを振り向くと、そこには女子生徒の姿があった。
まさか俺に声をかけてきたのだろうか。
学校では陰キャなので、女子に名前を呼ばれるとドキッとしてしまう。
「ああ、そうだよ」
「昨日の配信観させていただきました! 凄くかっこよかったです!」
「昨日見てくれてたんだね、ありがとう」
今までに受けたことがない女子生徒からのコメントに、少し戸惑ったが俺は対応する。
そして女子と少し会話を交わした後、俺は教室に向かうのだった。
教室ではいつも通りクラスカースト上位のやつらが会話に花を咲かしている。
周りは俺の話題で持ちきりだ。
昨日のダンジョン配信を観た者。
観ていないが内容は知っている者。
色んなやつが居るだろうが、やっぱり一番の話題は俺が変異モンスターを倒した事がメジャーなのだろう。
それが周りを盛り上げている要因の一つだ。
「おはよう、修さん!」
「お、おはよう」
俺が教室に入った瞬間、クラスの女子に挨拶をされる。
今日は騒がしいな。
俺は席に座りながらそんな事を考えていると、あることに気づく。
「あいつ、今日休んでるのか」
俺をいつもいじめてくる和田哲也が見当たらない。
いつもなら登校しているはずなんだがな。
クラスのリーダ的な奴が居ないとなると、今日は安心して授業が受けられる。
俺は何事もない事を祈りながらいつも通り授業を受けるのだった。
学校の授業も終わり、放課後になった。
俺は図書館に移動して学習スペースを陣取り、今日の授業で習った部分の復習を行う。
そして勉強をしているとスマホに一通の着信がやって来た。
俺はそれに気づいて画面を開く。
メールはユキからだった。
俺は少し緊張しながら内容を確認する。
『修、今日喫茶店で一緒に何か飲まない?』
俺はそのメールを読み、テンションが上がってしまう。
人気配信者のユキと2人で喫茶店!
俺にとっては願ってもいない機会だ。
俺はすぐに返事の内容を打って送信する。
さてと、そうと決まれば速攻で学校を出ようかな。
勉強は……なんとかなるだろう。
俺は素早く準備し、図書館を出ていくのだった。
―――
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