フリーレン邸新築計画

十三岡繁

第1話 とりあえず書いてみる(ゾーニング)

 私の本業は建築士であるが、今は独立してもっぱら住宅ばかりを設計している。住宅を設計したいから建築士を目指して、住宅を設計したいから独立したようなものである。住宅の設計は本当に楽しい。だから世の中が大型連休と騒いでいる今日も、打合せが入るのは一向に構わないし、空き時間にもついつい作業をしたりする。それでも息抜きは必要である。


 そこで昼食の後、第一クールが終わってしまった『葬送のフリーレン』から、彼女に相応しい住宅を妄想しようと思い立ったのは当然の帰結であろう。打ち合わせまではあと1時間くらいある。この間だけでも現実から離れてみよう。


 まずフリーレンが家を建てるとして、どこの場所を選ぶのだろうか?住宅の設計に当たっては敷地の選定は重要である。街中なのか海沿いなのか、周囲の環境で設計条件は変わって来る。フリーレンは実家?が既に村ごと壊滅しているので、そこに帰るとも思えないし、特に思い入れのある街なども無いように思える。なかなか妄想であっても候補地を絞るのは難しそうだ。


 ということで、まずは住人となる家族構成を考えてみようと思う。実際の建築計画でもまずこんな家に住みたいという理想があって、そこから建て主と一緒に敷地探しをするというパターンも往々にしてある。


 フリーレンの性格を考えれば一人暮らしを希望しそうにも思うが、当面はフェルンとは同居するような気もする。そうして近い将来フェルンはシュタルクと結ばれるであろうことは確実なので、この二人との同居を前提にするのが良さそうだ。シュタルクはアイゼンも一緒に住もうと誘うかもしれないが、アイゼンの性格上それは彼がうんと言わないような気がする。


 そうして若いフェルンとシュタルクの事だから、早々に子供が生まれることも考えられるので、そこまでは対応できる様な間取りとしておきたい。そこで二世帯住宅という形を取るかどうかも難しいところだ。フリーレンはどうも家事等をまめにするような性格には見えない。なので便所や風呂などの水まわりを別にするというのはやめておいた方が良さそうだ。キッチンに関しても同じことだろう。


 フリーレンは朝がめっぽう弱いので、生活時間帯のずれが考えられる。なので彼女の寝室は独立性をもたせるべきであろう。更にフェルンとシュタルクの寝室も、最初の頃は独立性があった方が良さそうだ。


 独立性のある二つのゾーンを離れて配置して、その中心位置に水回りを配置するのが妥当だろう。キッチンもそこに含まれるのであれば食卓もそこになるし、折角同居しているのだから、居間スペースも共用でありたい。


 寝室は夜寝るところであるので、景観はあまり気にしなくてもいいと思うが、朝の弱いフリーレンの寝室には東側から朝の光を大きく取り込めるようにしておきたい。


 二階建てにするかどうかも悩ましい。街中でなければ敷地は余裕をもって準備できそうなので、土地の問題で無理に二階建てにする必要は無いだろう。しかし敵?の襲撃や野生動物が多そうな場合は、無防備になる睡眠時を考えて二階に寝室を設けるのはありだと思う。浮遊魔法の使えるフェルンとフリーレンには吹き抜けさえ設ければ階段は必要ない。シュタルクも体力がありあまっていそうなので、梯子があれば十分だろう。子供ができた場合は階段が必要になると思うが、それは将来的に吹き抜け部分に設けるとして、当初は居間スペースを大きくとったほうがいい。


 そうして居間の吹き抜けのある中心スペースには薪ストーブを設置してはどうかと思う。昔ながらの壁際の暖炉というのも雰囲気的には捨てがたいが、、背面に逃げる熱が勿体ない。吹き抜けを通して1,2階を効率よく温められるようにしておきたい。


 物語が北の大陸を中心にしていたので、どうもイメージとしてはやや低温な地域に引っ張られてしまう。


 そんな事を書いていたら、打ち合わせまであと30分くらいになってしまった。お昼休憩は終わりの時間だ。こんな戯言でも続きを読みたいというリクエストがあれば、そのうちまた続きを考えてみたいと思う。しかしこういうものは二次創作と呼ぶのだろうか?権利関係でまずいと思われる方は是非ご一報頂きたい。


※あまりにもくだらない落書きなので、突然削除するかもしれません^^;

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