恋は盲目

夢が見れるなら無理に幸せにならなくてもいい。

もう誰かの顔色や機嫌を伺う必要のない作り物でも構わない。

例えそれが愛じゃなくても…?


「この人ヤバくない?草」


完璧な美男美女。


「これガチでウケる。草」


センスの塊。


「ねぇ、風花ちゃん聞いてる?」


うん、聞こえてるよ。草


「なんか今日調子悪い…?」


ごめん。興味ない。


「ハイ、さようなら。草」


はっきり言ってひとりの方が楽だ。


愚痴、自慢、噂、そんなんばっかり。

どのカテゴリーも興味ない。


なんで一々感想を求めるの…。


「もう言わない方が良いんじゃね?草」


それで…?


「本気でキミを愛せると思ってる?草」


だから…?


「もうわかってる癖に。草」


嘘。


もしもキミに嫌われたらどうしようとか。


キミ以外は考えられないとか…。

キミが欲しくてたまらないとか…。

もういっその事キミになりたい…とか?


「それは本当に愛なのか?草」


まるで鏡を見つめているようだった。

姿形は違うのに。

キミのことを考えると苦しくなったり、

嬉しくなったり。色々な感情が溢れ出した。

正直怖かった。


もしもキミに告白なんかしたら何かが壊れてしまう気がしたから…。

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