第3話

都道府県別に試験者を派遣し、この制度を1ヶ月後の12月1日に施行する

以上 この内容の責任を私 羽瀬川 啓規(はせがわあきのり)が行う

こうやって決められた制度によって私は試験者になった。


試験者に選ばれた理由は簡単なこと。

私がこの制度を考えた娘だと言うこと以外ないのだ。

大学に通う1年の羽瀬川渚(はせがわなぎさ)

私は父親が政治家だということに別に誇りもない。

誰かに守られたり、悪いことをして擁護されたり、そんな生活が嫌で、高校卒業する時に家を出た。

高校まで何不自由なく育ててもらい、生活には困らなかったが、私は当たり前のことをきちんと出来る人間になりたいと幼い頃から思っていた。


欲しい言わなくても買ってもらえるそんな生活に嫌気がさし

友達も自然と出来る訳もなくみんな私の父親の存在で付き合っているようなもの。

それが嫌で、きちんと自分が選んだものに従おうと思った。

高校入ってすぐ、バイトも始めた。


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