第11話ボコった

2時間配信して、成果なし。


ダンジョンで、モンスターを倒したらドロップアイテムが5回倒して一回くらいはドロップアイテムがドロップするのだが...リリスが倒すと何故かドロップアイテムが一個も落ちてこない。


 25匹くらい倒しているのにだ。


 こいつ、どんだけ運が悪いんだよ。


 それに、ネット情報とは違う階層のモンスターが襲ったりしてするけど、これは、このブレスレットのせいだろうか?


 ドローンのバッテリーもだいぶ少なくなってきたし、流石に疲れたので帰ろうかと思っていると同業者がこっちに来た。


 よくみると、無駄にイケメンの気に食わないやつだ。


「やあ、君初心者かい。見ない顔だね〜俺と一緒に回らないか?君みたいな美少女と一緒に回りたいな〜」


  隣にいる俺を、ガン無視してリリスに近づき、口説こうとしている。


 イケメンが、何でも思い通りになるなよ。っと、想像の中でイケメンに唾を飛ばしていた。


「はぁ?」

「俺って、エッジっていうチャンネルで登録者数50万人越えなんだ〜俺ってめっちゃ強いし、お金持ってるしさ〜それに、こんな底辺な動画配信者と縁切ってさ〜俺と一緒に動画配信とかしようぜ〜」

「はぁあ?」


 リリスの肩に腕を乗せて、顔を近づけている。


 リリスは、めっちゃ嫌な顔をしている。

 

 とりあえず、俺を無視されていることにかなりムカついた。それに、イケメンという点にも気に食わない。


 今すぐ、顔面に殴ってあげたい。


「ねえ、拓真さん。こいつ、ウザいから殴っていいよね。」


 リリスが、拳を作り殴ろうとしている。俺としては、殴ってもらったほうがスッキリしていいのだが、人気配信者なだけ、俺たちは炎上してネットで袋叩きに遭うかもしれない。


「まて、リリス。こいつは、俺がやる。リリスは、配信を切ってくれ。」

(ダンジョンマスター権限。身体強化。ターゲット指定。身体弱体化。)


 リリスにダンジョンマスターが出来ることを教えてもらっていた。ダンジョンマスターの権限で自分の身体強化が一時的にできるし、任意で指定した人間のステータスやスキルを一時的にだが消すことができる。


 試しに、リリスで試したが本当だった。


 どうやら、エッジチャンネルの人もどうやら自分の体が重いことに気づいたようだ。

 

 遠距離で、俺を攻撃しようとして来る。


「何をした!?」

「いや何も〜」

「スラ....?」


(スキルブレイク)


 斬撃でも飛ばそうとしたのだろうか?まあ、スキルを一時的に使用不可にした。


 スキルが使えず、うろたえている。


「は?はぁあ!?」

「うりゃ!!」

「ウグゥううう!!」


 俺は、その隙に距離を詰めてイケメンの顔面に一発良いのをお見舞いしてやった。


 鼻を抑えて、地面に転がっている。


「ど、どうなってんだよ!!お前ら、新人なんだろ。そこの銀髪女は俺がわざわざ連れてきた別階層のモンスターを一瞬で倒すしよ!!一番わかんねえのはお前だよ!! 俺になしをした!!」

「知らないな〜」


 鼻を抑えながらも、目は俺を睨んでいた。


「あら、まだやるってのかしら?シュッシュシュシュ」


 リリスは、何故かジャブをしながら交戦的な意思を見せていた。


「クソがあああ!!」


 イケメンは鼻を抑えて、走り出した。


「ふう、スッキリした〜」

「かなり、使いこなしているわね。」

「まあな〜」


 俺たちも、疲れたので家に帰ることにした。


 


 

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