第47話【代償】

星太「嘘だ...僕の左眼が...うわああああああ!!」

俺が的確に操作したナイフはヤツの防御を掻い潜って左眼を貫いた。星太はナイフを丁寧に抜いて俺を残った右目で睨みつけてくる。

星太「もう許さない。お前は絶対に殺すから...!」

ドンッ!!!

星太はものすごい力で地面を蹴り抜いて俺に向かって突撃してくる。ヤツが蹴り抜いた地面からは星が出ている。

星太「僕の力の真骨頂は星と絶無を組み合わせた圧倒的な戦術だ!」

怒り狂ったヤツは出した星を俺に向かって投げた。

セブン「星に絶無の力を纏わせたか。だったら」

俺はまた帝王カイザを発動しようと自身のエネルギーを操作する。しかし

ドクンッ...!!

セブン「...ッ!?」

俺の身体がそれを拒否した。俺はその時気づいたんだ。

セブン(慣れてないからか...力の消費が大きすぎたか!)

その結果、対処しきれなかった星に俺は身体を切り裂かれてしまう。

星太「身体が限界になったね。そんな情報量の多い能力を使えば耐えきれなくなるよ」

セブン「クソッ...!これが帝王の力の代償なのかよ!」

星太「絶無〜終焉〜ぜつむ〜しゅうえん〜

その時、星太が膨大な力を纏う。その技は星を10億以上持ち、時空すら歪ませる絶無を持っていた。

星太「さあ。これで終わりだよッ...!」

星太がその技を放とうとした瞬間...

ビキビキビキッ...ブシャァッ!!!

星太「な...なんで...ゴフッ!!」

セブン「...え?」

星太の身体が裂け、全身から血が吹き出していた。

星太「なんで...今までこんなことなかったのに」

セブン「絶無は得体の知れないもの、お前が今扱った力は絶無に耐え切れる器がないと駄目だったって事だな。絶無に頼りきったやつへの代償だよ」

星太「なんで...どうして...ゴハァッ...」

ヤツからとめどなく血が溢れ出る。俺は決着をつけるために無理矢理身体を引きずって近づく。

星太「やめて...ねえ。交渉しようよ」

セブン「お前は命乞いしてきた人々の命をそうやって奪い続けたんだろうが。最後はそのまま虚しく散れ!」

俺は確実に急所を撃ち抜く細い光線を溜める。そして

セブン「心臓を貫かれろ。蒼閃そうせん!」

ピュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン...

星太「いやだァァァァァァァァァ!」



ーライト視点ー

ライト「はぁ...はぁ...なんてパワーだよ」

翔魂「もう少しでこの廃ビルを壊しきれるな!」

俺たちは激しい攻防を繰り広げ続けて、お互い小さなダメージを受けていた。しかしどちらも戦闘に影響を及ぼすようなダメージはない。互角だ。しかし...ここで戦況が傾く。

翔魂「ここで攻撃にアクセントを加えてみようか」

ライト「奇遇だな。俺もそう思っていたところだ」

そしてこの戦況の傾きが決着に大きな影響を及ぼすんだ。

次回に続く!



次回、ライトが...そしてハルとアリウスのもとに最悪の敵が現れる。

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