第11話【旅へ】

俺とアリウスは村の中心にて、話していた。

セブン「アリウス、俺がお前にした提案、覚えてるよな」

アリウス「ああ。もちろん」

俺は死んでしまったカイと一緒にアリウスを救いに行った。あの時俺はアリウスにとある提案をしていたんだ。それは

アリウス「私と一緒に冒険すること。だよな?」

セブン「その通りだ。もう村も焼き尽くされてここに留まることは出来ないだろう。早いけど、もう旅に出ようか」

アリウス「そうだな。ずっとここにいたってしょうがないもんな!」

そういうことで俺とアリウスは旅に出ることになった。でも俺たちは知らなかった。この旅が予想以上に過酷なものとなることは...



ー見つけましたよ、セブンさんー

セブン「だ...誰だ!?」

突如としてそんな声が聞こえた。

ーすこしそこの少女には離れてもらいますねー

アリウス「何を...うわあああああ!」

シュン

なんとアリウスが俺の前から突然消えたのだ。

セブン「お前...何してるんだ!」

「簡単なことですよ。この会話に彼女は参加すべきではありません」

セブン「て...天使!?しかもその眼は...」

「どうも。はじめまして。私の名前はハルです。あなたの行動を監視しにきました」

セブン「監視...?どういうことだ」

ハル「あなたは強すぎるが故に暴走したら困りますからね。私が派遣されたってことです」

セブン「そんなことより、お前...階級は...」

ハル「最高位、熾天使セラフィムですが」

天使には7つの階級がある。

上から、熾天使セラフィム智天使ケルビム座天使ソロネ主天使ドミニオン力天使ヴァーチャー能天使パワー権天使プリンシパリティとなっている。

ハル「天使の最高位が現れて驚きましたか?別にそこまで警戒しなくてもいいですよ。貴方が悪いことをしたら天裁てんさいで屠るだけですから」

智天使と熾天使は天裁という能力を持っている。これは生命を司る力で、相手の正義が強ければ強いほどダメージが大きくなる。そして、直近に起こった現象の約4000倍の威力の攻撃を与えることもできる。

セブン「そんな能力を俺に使っていいのか?無駄だと思うが」

ハル「そんなことはありませんよ。火力は調整できるので」

忘れてた。熾天使は天裁の火力を調整できるんだ。だから消費も任意で抑えられる。

ハル「とにかく、貴方が旅に出るのなら私も行きますからね」

セブン「めんど...」




ー数分後ー

アリウス「やっと戻って来れた...遠いって転移が!」

ハル「あはは〜すみません!」

アリウス「そんなんで許されると思うかあ!」

セブン「とりあえずアリウス、村への別れは告げたか?」

アリウス「ああ!未練が残らないようにしてきたぞ!」

セブン「そうか。とりあえずこの天使も着いてくるらしい」

ハル「はい!よろしくお願いします!」

アリウス「え?だれ?」

セブン「とりあえず行くぞ!新たな場所へ!」

そうして俺たちは新たな道を歩む。アリウスとハルを連れて、新たな場所へ。


第一章第一節〜旅立ち〜完

第一章第二節〜過酷な道のり〜開幕

次回に続く!

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