@yamamoto1

やつれた人間

 学生のつまらない恋を愛と呼ぶのがそこまで気持ちのいいことか。

ーー劣等種ーー 刺す。 そう思った。 大悪党だと思った。

 

 俺は家庭や恋人との間に貞操観念がない。馬鹿な男はすぐに大人ぶる。俺は男が嫌いだと言っているわけではない。俺自身が憎い、というよりも怖いのは品がない女である。子供ぶって裏の顔は講釈垂れている。貞操観念云々よりも恐怖である。

 こんな女、悪妻に違いない。いわゆる良妻の如く、知性なく、素直な魂の、良犬の如くに訓練された奴隷のような従順な女が、真実の意味において良妻である筈はない。そして良妻の附属品たる平和な家庭が、尊ばれるべきものでないのはいうまでもない。男女の関係に平和はない。人間関係には平和は少ない。平和を求めるなら孤独を求めるに限る。そして芥になるべきである。出家遁世というもの平安への唯一の道である。

 だいたい少年少女の恋愛というものは、偶然なもので、たまたま知り合つたがために愛し合うにすぎず、知らなければそれまで、又、あらゆる人間を知っての上での選択ではなく、少数の周囲の人からの選択や、なんとなくの選択であるから、絶対などというものとは違う。その心情の基盤はきわめて薄弱なものである。年月がすぎれば退屈もするし、欠点が分かれば、嫌にもなり、外に心を惹かれる人があれば、顔を見るのも嫌になる。それを受け止めてこその夫妻であり、矛盾をはらんでの人間関係であるから、安泰よりも、苦痛が多く、愛情よりも憎しみや恨みが多くなり、関係が深まるにつれて、むしろ、対立が激しくなり、どうしようもならないものとなるのが当然なのである。

 夫婦は苦しめ合い、苦しみ合うのが当然だ。慰め、労わるよりも、むしろ苦しめ合うのがいい。俺はそう思う。人間関係は苦痛をもたらす方が当然なのだから。

 キリストは姦淫する勿れと言っているけれども、それは無理だと断言できる。人の心は姦淫(自慰)を犯すのが自然で、人の心が思い恥じる何物もない。人の心には欲求というものがあるのだから。キリストにとっては姦淫する女は悪妻になると言っているのだろうか。馬鹿なのかもしれない、姦淫している前提で話を進めるが、先進国である欧米の女が悪妻であるというなら、日本は世紀の悪妻国家だろう。

 だからと言って、欧米の男と日本の男を比べても、かなりの劣等種である。

 俺が中学の時には太っている女がクラスには少々いて、クラスを豚小屋とののしっていたこともある。女は餓鬼を腹の中に孕むためにそもそも太りやすい体になっているのにも関わらず、理解がなく、関係なしに軽蔑した。だからと言って、ネットに書いてある月経、妊娠に理解のない旦那とか、月経、妊娠の疑似体験とか。体験なだけであって仕組みを理解させようともしない、一丁前に餓鬼孕みやがって、否応なしに認めなければいけないのが性別であるにすぎないのに、何故そこまで吠える、俺には不快でならない。自分が悪妻である前に、悪夫だと叫びたいのか?例えば俺の話だが、 俺はトリプタノールという薬をのんで、ひどく中毒したが、なぜトリプタノールを用いたかというと、いろいろの抗うつ薬をのんでみて、結局これが当時としては一番きいたからである。今日では、もっと強烈なのがあるらしいが、俺はトリプタノール中毒で懲りて、ほかの素性の正しい粉末抗うつ薬を三種類用いて、また、中毒した。抗うつ薬を、はじめから、眠るためではなく、嘔吐のために飲んだことがある。この苦心は察するに余りがある。あれぐらいの抗うつ薬はいくら稼いでも金が足りないから、いかにして早く吐くかということが本質となるのである。この行為は乱世の豪傑のシンボルで、どれぐらい薬を飲んだか、ということが分らないと、俺の悲痛な心情は分らないようだ。ーーーー どう思った、同情できるのか、ただただ不快で自慢話にしか聞こえないと思う。心配なんて欲しているようで欲していない。ただただ、されない同情を求めているだけ。犬と一緒だろ、と思う。

 吠えている人間ほど外見に魅力がない。魅力のない女は、これはもう、決定的に悪妻なのである、男女という性の別が存在し、異性への思慕が人生の根幹をなしているのに、異性に与える魅力というものを考えること、創案することを知らない女は、もしもそれが頭の悪さが原因とするならば、この頭の悪さは問題外だと思う。

 狂人には刃物を持たせないこと。最後にはこれだけしかない。権力とか毒薬とか刃物とか爆弾とか、すべて危険な物を持たせないことが、狂人を平和な隣人たらしめる唯一の方法なのである。

 

 

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