第3話 楽園崩壊

聖母達の楽園

カボチャの馬車から落ちてしまった3人!

大慕場からはまだまだ遠いぞ!


「パンプの奴…行っちゃった。

やばいなどうする…」

ブルースが安心しろとドヤ顔する

「俺の箒なら3人乗れる!」

ブルースは空に向けて叫んだ

「カムバーーーーーク」

……数秒後、箒(バイク)が降りてきました

「パンプの奴を早く見つけないと

信者に見つかったらカボチャパイになっち

まうぞ」

3人は箒に跨り、パンプの入った方向へ

向かった。

「…シナモン、大丈夫か?さっきから何も

喋らないけど」

シナモンは死んだように項垂れている。

「…いや、パンプに酷い事しちまったと

思ってな、アイツ、俺が怒った後 

泣いててな…結構理不尽だったから」

シナモンは理不尽にパンプを怒った事に後悔しているようだ。

「ま、まぁ…アイツも戦士だ、立ち直って

くれるさ、そんな思い詰めるな。

それよりここってどこなんだろうな」

カルツが地図を見せる

「荒野がズラーと広がってはいるが、

此処は教団の私有地なのか?

でもそれにしては放置され過ぎている。

ここらは初めて来るからわかんねぇな

ん?あれはなんだ?」

カルツが指差した方向には、

遠くてよく見えないが何か白いものがいた。

「少なくとも信者ではないな…

行ってみるか…」

ブルースが白い何かへ箒を向けた。

徐々に白いなにかの全貌が見えてきた。

「引き返せ‼︎」シナモンが急に叫ぶ

「なんだいきなり!どうかしたのか?」

ブルースが急ブレーキをした。

「まだ…気づかれてないな、良し!

轢き殺せ!」

シナモンは無茶な命令をした。

「えぇ〜嫌だよ、傷つくじゃん」

ブルースが箒で轢きたくないと拒む。

次の瞬間!白い何かがすごい勢いで

突っ込んできた!

「来ちまった…とにかく戦闘体制をとれ!

ブルースは、アイツを惹きつけてくれ

カルツは…カルツは座っとけ!」

カルツは少し傷ついた

箒で白いなにかをギリギリまで惹きつけた

「おい!ぶつかるぞ!」

シナモンが右手を構える

「オラァ!」

シナモンが大砲からどこかしらの臓器で

白いなにかの頭を撃ち抜いた!

「死んだ…か?」白いなにかはピクリとも

動かない。

「そろそろコイツがなんだったか教えてくれ

シナモン」

ブルースがバイクから降り白い何かを

観察する。

そいつはまっしろな肌にまっしろなトーガを

着ている。

そして首が異常に長くて太く

顔は撃ち抜かれたのに全く血がでていなかった。

「そいつは「聖母」だ。

死ぬまで処女を貫いた、言わば穢れなき女

そうゆうやつは神にはなれないが、

神に近い存在として地球上に何人か

いるらしい」

ブルースが聖母の首辺りを触る

「へぇ〜そんな奴いるんだな。

でもなんでコイツは襲ってきたんだ?」

シナモンが聖母のトーガを脱がす

「聖母は名前の通り聖なる母だ

コイツらは自分の中に人を入れて生まれ直し

をするんだ。

そしてまた新しい聖母が生まれる」

カルツがオエっと仕草をする

「さすがに気持ち悪すぎるな、でも荒野の

真ん中で何やってたんだろうな…

おいおいシナモン何やってんだ!」

シナモンは聖母の肉を削ぎ落としていた

「コイツらの肉は神の肉みたいなもんだ

めったに食えない高級品だぞ

それに耳は傷薬になるし、この着ている

トーガも闇市に売れば高値で売れる」

シナモンは慣れた手つきで聖母を捌いていく

自分の事を何回も切り裂いているから

楽々と必要な部分を切り取りブルースの

箒のリアボックスに詰め込んだ。

「血とかつけるなよ」ブルースが嫌そうにしている。

「大丈夫だ、コイツらはミイラみたいなもんだ

血どころか膿も体液も出ないよ」

それでもブルースは嫌そうだった

嫌がるブルースを背にシナモンは箒の助手席に乗り、それを追うようにカルツも乗った。

ブルースが箒を浮かせ、また動き出した

「さっき闇市とか言ってたけど、それはどこに

あるんだ?

近場にあれば売ってけるぞ」

カルツがリアボックスを見ながら言う

「ここらの事はわからんからな〜

俺が知ってる闇市はB地区だけなんだよ

そもそも闇市自体、少ないからな」

ここで闇市について少し説明しよう!

この世界はブルースカート教により

色々な物が搾取されている、物だったり

食べ物だったり、命だったり。

そのせいで一般人は肉はおろか炭水化物全体

が食べる事ができていない国が多い。

そんな中、教団に秘密で食糧を作る奴らが

現れた。

その食糧を高値で人々に売り捌く。

それに乗っかるように貴重品やその他の色々な教団から禁止されてる者を売る闇市が

できた、説明終わり。


三人は特に会話をしないまま広い荒野を

ひたすらに進んだ。

もうすでに眠たくなっていたカルツが何か

見つけた。

荒野の中にやけに異質な建物が建っているのを。

その建物は教団の支部教会に似ていた。

「おい、あそこになんかないか?」

カルツが指をさす。

「ん?あれか?廃墟になった教会じゃないか?

でも廃墟にしてはやけに綺麗だな。

もしかしたらまだ残ってる教会かもな。

貴重品があるかもしれん行ってみよう」

シナモンに指示されるまま箒は教会へ向かう

教会に見えた建物は大きな白い時計台だった

その周りには何軒か小屋らしきものもあった

「なんか村っぽくないか?」

箒の上からブルースが観察する。

「廃村か?でもやっぱり綺麗すぎる、

ここ、人がいるんじゃないか?」

箒でどんどん村へ近づいていく。

次の瞬間、箒のエンジンに何かが突き刺さった。

「ん?今のはなんだ?あれ!エンジンが、

なんか刺さってるな、これは…矢?」

カルツがエンジンから矢を抜く。

「わからんが攻撃されているのはわかる、

とにかく逃げよう!」

箒で逃げようとするが操作が効かない

動力源がイカれてしまったのだ。

「ん…クソ!だめだエンジンがやられた!

とにかく構えろ、落ちるぞ!」

ついに箒は真っ逆さまと落ちていく。

地面と派手に衝突し箒は大破した。

三人はというと、落ちる直前に飛び降りていたので大した怪我は誰もしていなかった。

「いてて…足擦ったわ、そんな事言ってる場合じゃないか…おい!出てこい!いるのは

わかってるぞ!信者だろう、どうせ!」

ブルースが箒が壊れてイラついているのか

見えない敵を挑発し始めた。

「でてこないな…まぁ、いいか、俺がいれば

大体の敵は殺せるだろう」

ブルースが時計台を見つめる。

「これか、さっき見えてたのは…

入ってみようぜ…もしかしたらこの中に敵が

いるのかもしれん」

ブルースが一人で行ってしまった。

「アイツ行ってしまったな…カルツ、お前は

戦えないから俺の近くにいろ。

ブルースは一人にして心配ないがカルツは

戦えないらしいからな」

シナモンはカルツとともに時計台の前て索敵をしていた。

「小屋の中じゃないのか?

行ってみようぜ」

カルツが時計台から離れて小屋へ向かう

「おう」シナモンも小屋へ向かった。

チラッと黒い影が小屋の間を通り過ぎる。

「こっちだ!」

カルツが影を追う。

影が小屋の中に入っていくのが見えた。

シナモンとカルツは戦闘準備を整えて

小屋の中に突っ込んで行った。

扉を蹴破り、大砲を構えた先には痩せた白い

肌の「女性」がいた。

女性は怯えて、手を上げて降伏していた。

「マジかよ…女?こんな辺境の地にいるとは」

シナモンが大砲をおろす。

「あぁ、えーと、悪かった…襲うつもりはない

その…大丈夫か、話せる?」

女性は少し警戒を解き、シナモン達を見た

「あなた達…何しにここへ来たの?」

カルツが答える。

「さっき移動中にこの村から攻撃されたから

敵がいると思って…

ていうか、この村はなんなんだ?

人はお前だけか?」

少し威圧的にカルツが聞いたので女性は

キュウと縮こまった。

「こ、この村には私以外にも女はいる。

攻撃した奴が誰かは知らないけど、悪気が

あったわけじゃないの…

今みんなピリピリしていて、それに警戒心が強くなってるから…」

シナモンが外を見る。

「何かあったのか?此処について人を見たのは

お前だけだ」

女性は悲しい顔になる。

「「マリア様」が…いなくなってしまったん

です」

二人ともポカンとした。

「マリア様はこの村の守護神です。

ブルースカートや野蛮な男から守ってくれる

マリア様のおかげでいままでこの村で

安全に過ごせていたのに…

いなくなった途端にあなた達のような人が

入ってきて…」

シナモンは嫌な予感がした。

「マリアって白いトーガを着てて…

首が長かったか?」

カルツも嫌な予感がした。

「その通りです!なんで知ってるんですか?

もしかして見かけました?」

女性は急に食いついてきた。

「あ〜いや、聞いてみただけ…」

シナモンは声が小さくなった。

「おお〜い!侵入者を捕まえたぞ!」

野太い女声が村中に響く。

「侵入者?…ブルースの事か!

カルツ!行くぞ!」

二人は女性をほっといて小屋から出た。

時計台の入り口の前に筋肉隆々の女性が

ブルースの首を掴んでいる。

ブルースは顔中に青痣がある。

「やめてくれ!そいつは俺たちの仲間だ!」

カルツが前に出る。

「ここにも侵入者がいたか…

問答無用!お前らも粛清対象です!」

巨大な女はブルースを投げ捨て、

シナモン達に襲いかかってきた。

「待って!」さっきの女性が制止する。

「この人は私達が攻撃したから降りてきたの

悪いのは私達よ!」

巨大な女が足を止める。

「攻撃って…誰かそんな事したの?」

カルツが箒の前に行き、壊れたエンジンと矢を見せる。

「矢?あらやだ、私だわ」

巨大な女はさっきまで怒っていたのが嘘かのように笑いだした。

「ごめんなさいねぇ〜あのサンタさんは

こちらで治療します〜

バイクの方もなんとか修理しますので

ここはどうか穏便に…」

すっかり丸くなってしまった女を横目に

二人はブルースの心配をする。

幸いにブルースは沢山殴られただけで

重症ではなかった。

「お前が負けるとはな…やっぱり女は恐ろしい」

巨大な女がブルースを介抱し時計台の中へ

入って行った。

シナモン達は騒ぎを聞いた女性達に優しく

されていた。

「色々お手数をかけました〜良かったら

うちに泊まって行きませんか?」

さっきの女性に連れられて小屋の中へまた

入っていった。

そして夕食を作ってくれている。

「色々とすまない、こんなにしてもらって

ありがたい…

でも、なんで男にそんな優しくして

くれるんだ?

この世界じゃあ、男は女の敵だろう」

女性はわらって答える。

「確かに男というものは恐ろしいです

でも、あなた達は襲ってきたりしません

でしたし、マリア様の情報も知ってるよう

ですし…」

シナモンはビクッとした。

話題を変えようと話の途中でシナモンが

話す。

「あ、えーと、そういえば名前聞いてなかった

な…なんて名だ?」

女性は答える。

「「アカ カラマ」といいます。意味は襲う者

勇敢な者という意味です。

実際全くそんな事ないんですけどね

あなた達の前でもあんな情けない姿みせて

しまって恥ずかしいです。

…そんな事より、ご飯ができました

みんなで食べましょう」

アカの用意した飯はすべて精のつく食べ物

だった。

(なんだ…この女、ビッチなのか?」

カルツがふしだらな妄想をしながら

アカを見る。

アカはカルツに笑い返し、カルツは勃起した

性欲処理が自慰しかないこの世界で

現れた久々の女性、カルツは女性の笑顔だけでおったててしまうほど駄目な状態に落ちていた。

「カルツ?箸が止まってるぞ、もう腹いっぱいか?」

シナモンに注意されカルツは意識を戻した。

「どうですか?まずく…ないですか?」

自信なさげにアカが聞く。

「とても美味しいです。スタミナのつくもの

ばかりで久しぶりに肉なんて食べましたよ

この村で家畜とか育ててるんですか?」

アカから笑いが消えた。

「はい…牛を何頭か、あとたしか豚もいました」

アカは壊れたロボットの様に死んだ顔で答える。

「そんなんですか〜教団にとられてない家畜は貴重品ですからね〜」

アカの顔の違和感に気づかずカルツは楽しくおしゃべりを続ける。

たわいのない会話をし続け食べ終わり

二人は布団を用意された。

シナモンはそのまま特に会話もなく寝てしまった。

カルツはシナモンの横で一発抜いてから寝た

二人が寝静まった頃、寝室にアカが入ってきた。

「カルツさん…カルツさん」カルツの耳元で

アカがささやく

「ん…はい、え!」カルツは状況に驚いた

目の前には、胸元のはだけたアカがカルツを誘惑するように指を舐めている。

「カルツさん…私、一目見た時からいいなって

おもってたんです…ねえ、」

カルツは何も言わずスカートを脱いだ

それに答えるようにアカも下着を脱いだ。

「いいんだな」カルツは答えが来る前に

アカの中に入れようとした。

その瞬間!アカの膣がカルツを覆うくらい

大きく広がる。

カルツの隠棒は一瞬で元に戻った。

「最初から…チョロそうだと思ってたんだよ!」

アカの口調が乱暴になる。

膣は広がりカルツを飲み込もうとする。

その瞬間!アカの胸に窪みができた。

「え?」そしてアカは壁へと吹っ飛んだ。

「お前さ…俺の横でシコんなよ」

シナモンが大砲を構えていた。

「寝てなかったのかよ!」カルツがとてつもなく恥ずかしくなった。

「最初からずっと寝たふりさ、アカの野郎

なんか様子が変だったからな。

起きて観察してたんだよ。

お前も災難だな…」

シナモンはカルツを哀れの目で見てくる。

「うるさい!とにかく、あのクソ女の息の根を

止めねぇと」

二人はアカの飛んだ方向に向かった。

そこには血の後とへその緒のようなものが

落ちていた。

「これを辿れば、奴に辿り着くかもな

それよりさ、あの女も聖母なのか?」

カルツがさっきの光景を思い出す

「多分な、でもあんなにちゃんと喋って首の

長い聖母は初めて見たけどな」

シナモンはナイフを用意した。

「早く殺して、素材にしちまおう」

二人はへその緒を辿ると地下へ繋がる扉が

あった。

「待て!カルツ、この中に煙を巻いてくれ」

シナモンが扉を少し開ける

「ん?わかった」カルツが隙間から死体を操る

煙を入れる。

「引っかかった、なんだこの量!

30いや40体はいるぞ。

こっちにこい!」

カルツが死体に指示する

扉の中から死体がでてきた。

何体もいると思われた死体は細かく肉片に

されたミンチ達だった

「うっわ、何これキモ!

しかも、肉片の中に金玉らしきものが…

これ全部男か!?」

カルツがミンチの中に吐きそうになる

「やっぱり普通の村ではなかったな

カルツ、中に入るが用心しろよ」

シナモンが大砲に弾をこめる

「どこの臓器を入れたんだ?」

カルツが別に聞かなくていい質問をする

「金玉」シナモンが答えなくてもいいのに

答えた。

「金玉か…いま一つないって事?」

カルツがシナモンのスカートを捲る

「馬鹿!」大砲でカルツが殴られる

「馬鹿な事してないでお前はそのミンチで

戦え!

お前が戦ってるところが見たいんだ」

カルツはホワイトスカートに入ったが

まだ一度も戦闘をしてなかった。

「わかった…見とけよ」

カルツが指から煙をだす。

次の瞬間、ミンチ達がカルツにへばりついた

肉は肉壁の鎧となり砕けた骨は鋭い針と

なった。

「くっせぇけど、これなら戦える」

カルツの見た目にシナモンは吐きそうに

なっていた。

「そこまでするか普通!でも、気持ち悪いが

カッコいいな」

思ってもない事をシナモンは言う

「よし!突撃するぞ!」

シナモンの合図とともにカルツが扉を蹴破る

中へ二人は入って行った。




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