第3話手当たり次第に救え
前回までのあらすじ
そして現在最初の村に辿り着いた。
心地の良い風が吹いている荒れた道をしばらく歩いていると、二人は遂に村を見つけた。
「あれが神様の言っていた」
「うん。『スクタリ村』だよ」
「神様はここで何て言っておられたの?」
「えっとね。確か『村には困っている人がいるから助けてあげなさい』って」
「困っている人なんて、すぐには見つからないよ」
しかし、二人がボロボロの門を潜るとそれ等はすぐに見つかった。
なにしろ大勢いたのだ。
「申し訳ない旅の御方。『家の片づけ』なんてお願いしてしまって」
「大丈夫だよおばあちゃん。そこで休んでいて」
「ありがとうねぇ」
始めの一人は足の悪いお婆さんだった。
「ここが。こうか」
「兄ちゃんありがとうな。二人してこんな雑用をしてもらっちゃって」
「いいんですよ」
「ほい。これはお礼、ってほどでもないが二人で食ってくれ」
「ありがとうございます。大切にいただきます」
アリスが掃除をしている間、ユダは『荷車の修理』をしていた。
「二人ともありがとうね。爺さんが腰を痛めちゃって」
「大丈夫ですよ~」
三人目は果物を育てている老夫婦だった。
こうしているうちにすっかり日が沈んだ。
現・今晩の宿
その日の夜は村に住むお婆ちゃんから部屋を借りた。
「二人ともどうぞ」
「ありがとう」「ありがたくいただきます」
「良いのよ。私ひとりじゃ食べきれなくてね」
そう言ってもらった野菜のスープと黒パンを食べながら二人は話し始めた。
「アリス。気が付いたか?」
「もしかしたらユダと同じことかも」
「「この村には私達と同じ年代の人がいない」」
「どういうことだろう?」
「村の規模は
「どうして?」
「今日受けた依頼を覚えてる?」
ばかにするな、と言いたげにアリスはむくれながら答えた。
「もちろん『お家の片付け』に『荷車の修理』あとは『果物の収穫』でしょ」
どうだ、というようにアリスは胸を張った。
「そうだよ。どれもこれも生活には欠かせない大事な事だ」
「それが何?」
「じゃあ『
そうか、とアリスは手を叩いた「つい最近までできる人はいたんだ。じゃあ何で?」
「それはわからない。ただ、この村は何かがおかしい」
そこまで言って家の外でフクロウが鳴いた。
「まぁ、今日は遅いし続きはまたにしようか」
そう言ってユダは皿を片付け、部屋の外に返しに行った。
「えぇ?大丈夫なの」
不安げなアリスにユダは「もしも何かあるのなら
しばらくして二人は眠りについた。
夢・
「こんにちは私の
そう言ったカイラ様の声はどこか起こっているように思えた
こ、こんにちは
思わずアリスも怯えた
「まず
お、襲われ?!い、嫌だなぁ。ユダがそんなことするはずないですよ
「(すっごいまんざらでもない顔してるぅ)おほん。いいですかアリスさん?貴女はもっとその御体を大事にしてください。良いですね?」
はい
「おっとそうだ。忘れるところでした」
そう言って声の雰囲気が変わった
アリスも姿勢を正した
「アリスさん。お気づきの通りその村はただの村ではありません。ですが何が起きているか・またのその原因を私の口から申し上げることはありません」
な、なぜですか?
「理由は二つあります。一つ目は緊急性が低いこと、あと二週間程度はこの村の状況が変わることはないでしょう。次に二つ目の理由ですが。貴女がこれから倒そうとしている大悪魔はこの村の原因の何倍も強く、狡猾です。それこそ
わかりました
アリスは強く頷いた
「それではまたお会いしましょう。アリスさん。何度も言いますが御体を大切にしてくださいね」
その言葉でアリスは目を覚ました。
現・
アリスが目を覚ますとその鼻を何かが焼けるような音と良い匂いがした。
すぐに着替えて部屋を出ると、エプロン姿で料理をしているユダとそれを楽しみにテーブルに座って待っている家主のお婆ちゃんがいた。
「おはよう!ユダ!お婆ちゃんも!」
「おはようアリス。もう少しでお肉が焼けるから待っててね」
しばらくしてベーコンとジャガイモのソテーが出てきた。
「「「いただきます」」!!!」
「美味しいねこれ」「ありがとう」
「このベーコンについてるソースは何だい?」「それはポテトを潰したものですね」
「パンに着けても美味しいね。このソース」
お腹がいっぱいになった二人は引き続き村の住人たちの手伝いをするために家を出た。
「今回神様からの助言はないんだって」
「それはどうして?」
「この村で起きてることを解決することで身につく力が私達のこれからの旅に必要なんだって」
そう言った後、アリスは(半ば無意識に)傍らのユダの顔を見た
「?どうかした。もしかして私の顔に何か付いてる?」
「いや。何でもないよ(昨日神様があんなこと言うから変に意識しちゃうな)そうだ。今日は別行動にしない?その方が効率的に情報も集められるでしょ?」
「そうだな。それじゃあ私は力仕事をメインに手伝いに行ってみる。そっちは任せた」
「任せろ」そう言った時にちょっぴりさみしかったのは心の中にしまっておく
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