うん、選考は通ってなくていいや


 一つ前のエッセイで「選考通ってもよかったのでは? 感が少しあるかも。基準が分からぬ」と書いておいて、その舌の根も乾かぬうちにこんなタイトルをはじめる掌クルーっぷりは正直どうかと我ながら思いますが、にしても、今は心からそう思います。


 海人うみんちゅうみべひろたさんのお陰です。短文投稿サイトのスペース機能で感想や質問を語って下さり、僕もまた鼻息の荒い早口オタクのごとく作品内外の事柄を喋り散らかし、時に脱線の限りを尽くし、でも何やかんやで全ての会話は創作に繋がっていて。全ての道はローマに通ず的なアレで。とにもかくにも意義深い時間でした。


 https://kakuyomu.jp/works/16818093073496265580


 この作品についての対談とも雑談ともつかない内容だったんですよね。


 【作品の表層的な部分で重要な点】

 世代を問わず、老若男女に楽しんで欲しかった。

 SFに馴染みのない人も読んで疲れない内容になると嬉しい。

 空色杯応募用の作品なので、書き出しまたは文末はお題に沿ったもの。

 文字数も規程に沿った長さで。


 はっきり言って「これだけ」というか、極端な話「普通に読めたし好きだよ」と言ってもらえるだけで十分なんですよね。最低限、お手にとって下さった方に「時間の無駄だった」と思われてしまうのは辛い。


 うみべひろたさんのスペースにて、氏が喋って下さった内容は上記の表層的な部分を飛び越えて、読者さんに伝わらない可能性は高いだろうと覚悟していた深い意図が多かったのが印象的でした。



 【自己満足だし伝わらなくても諦める点】

 SFというテーマ以外に、神話も材料として使っていた。

 作中の「天秤」は宇宙空間で活動していた。

 少年と天秤を結ぶ糸電話のような描写、泣きながら省いた。

 純粋な願いや友情部分をフォーカスした。

 筆者は90年代や0年代のライト文芸か好き。

 ガンダムやコロニー落としが好き。(でも虐殺はNG)

 カバー株式会社さんのホロライブが好き。

 オンラインゲームが、とても好きだった。


 こういう細かな要素がたくさん凝縮されたのが「三十億人目の少年」で、そして、そのほとんどを拾ってくれたのが海人うみんちゅうみべひろた氏なんですよね。脳内を覗き込まれたのかと焦った。


 読み込みがとことん深く、真摯な紳士で、凄い男だと思います。


 こんな時間をもらえたなら感無量というか、実績とかなくてもいいや、というくらい満たされました。


 ありがとうございました!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る