今、ここから

 誰かが天窓を開けた。

 本物の太陽は、温かくて、眩しくて。わくわくするけど、やっぱり少し怖くって。


「さぁ」

 差し伸べられた誰かの手を取り、立ち上がる。

 ふと見下ろすと、天窓に近づきたくて造った積み木の山が屋根裏部屋を埋め尽くしていた。


「行ってきます」

 言葉と、涙と、笑みがこぼれた。

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