第75話・セブンスソード
各フロアに行って、各刃を確保。武器に換え、ボスモンスターを倒してレシピを覚えてスキルを鍛える。今回はいろんなプレイヤーと関わるようになり、それなりに楽しいし、スピカ達の指示したりするので忙しいくらい。
古代語のスキルを上げることができるため、ほとんどの人はそこでスキル上げをしているところ。そろそろイベント期間が終わりを控えている。刃の厳選を終えて、最強の武器とやらを作るとするか。
「『火の刃』、『水の刃』、『風の刃』、『土の刃』、『光の刃』、『闇の刃』、『無の刃』」
火の刃は燃え上がり、攻撃マシマシの性能だ。火属性も高く、火力を上げるスキルを載せている。水の刃は詠唱短縮を持ち、MP消費軽減を付けた水属性の刃。
風の刃は攻撃特化、斬撃系攻撃の上昇と敏捷値上昇。土の刃は自然回復量アップ。
光と闇は詠唱短縮、魔法攻撃の威力を上げており、無属性の刃はロマン火力マシマシにマシだ。
武器としては少し貧弱だが、スキルは一品まで盛らせてもらった。これらを素材にして、スペックの高い鉱石使用する準備を終えた。
「これで準備は良し」
道具もいま持てる最高の物を使用する。これで後は自分のスキルレベルくらいか。いや、これも努力してきたんだ。きっと良い物を作れるだろう。
周りのプレイヤーが見守る中、中心となる施設へと入り込み、制御AIである管理プログラムに話しかける。
「セブンスを作りたい」
『了解しました。メンバーは以下のパーティメンバーで作るのですね』
「ああ」
メンバーは以外にも自分の、ノートとして共に過ごしたテイムモンスター達で作ることにした。不安はある。ダメなときはダメだろう。だが性能の良い物を作れる。黒猫はそう確信してくれた。
(その期待に応える!)
こうして『セブンス』を作るイベントが始まる。
七つの刃を一つに換えて、一つの片手剣を作る出す。ギャラリーが見守る中、高レベルのレア素材を使用しながら、火力を上げて一気に仕上げる。
丁寧に丁寧に、ただひたすら簡単であり難しい作業を繰り返す。
こうして出来上がったのは、七色の刃を持つ片手剣。黒猫のメインウェポン『セブンスソード』だ。
「おおー」
黒猫は息をのむスペックに驚く。素のステータスは超成功を叩き出したおかげでかなり高い。前線で、いや、片手剣スペックで最高スペックを持っている。
「片手剣スペック最強じゃんか!」
「それだけじゃねえ。属性攻撃力もプラスが入ってる。かなり高いし一番目を引くのは詠唱短縮とMP消費軽減だ!」
「かなり高い数値じゃね? あれ装備すれば疑似魔法アタッカーになれるんじゃ………」
「それだけじゃねえ!戦士系、剣士系のスキルも盛りに盛ってるぞ!」
そしてセブンス特有の攻撃。七色の刃を持っている。MP消費で七つの属性を操り、巧みに扱える装備になっている。
「結構いいの使ったけどこの程度か………」
「まだ盛れると思うの? かなり十分でしょ」
「少し黒猫に触発されたんだろうね。まだ少し能力が欲しいと思っちゃう」
「ううん。十分だよ。だって」
そのスキルの一つ【デュランダル】という性質がある。これは耐久値が無いらしく、攻撃力が減るかわりに壊れないらしい。これだけでかなり十分だ。
「スレイヤー系統の能力は無いけど、これがあればずっと戦える。ずっと戦えれば、私はどんなモンスターにだって勝てる」
そんな宣言の中で、管理プログラムは自分が船長になるか話しかけてくる。やはり角が立つからできるはずがない。そんな中あるプロジェクトのことを話してくれた。
『船の修復率が上がり、すでに飛行可能状態になりました。それに伴い、プロジェクトイヴを使用できる状態になりました』
「プロジェクトイヴ?」
『はい』
「一部のプレイヤーが噂を聞いてるぞ。なんでもこの船を完璧に扱うための人形兵器らしい」
『YES。彼女を作り出しさえすれば、この船の施設を多くの人達に使ってもらい、この世界を活性化させることができると計算します』
「なるほど、船長はその子にやってもらえそうだね」
『そのためにもここのフロアボスモンスターの素材が必要です。たくさん倒してくださいね』
なんだと………
「やべっ、かなり使ったけど」
「また集めればいいやん!」
「周回するし、問題ないな」
「武器も欲しい!」
「劣化版でも良いからセブンス作れないかしら?」
「それも試してもらおう!」
「うおぉぉぉぉぉぉそろそろクライマックスだぜ!」
セブンスソードを持つ黒猫はにやりと笑う。やる気に満ちているようだ。
「試し切りに持ってこい」
「頼んだよ黒猫」
「うん!」
こうしてプレイヤーはプロジェクトイヴ製作のために素材を集める。そろそろイベントはクライマックス。この先に待っているのはなんだろうか。楽しみだな。
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