第59話・のんびりと過ごしていたら
砂漠の商業都市は海の傍にあり、釣りで海の物が取れるため、潜ったりする人が多数いる。モンスターも出てくるため、レベリングに使えるが水泳スキルが高くないと危険な場所だ。
いま水泳スキルのレベリングのため、海の中を探索して魚や貝などを確保している。宝石珊瑚というレアなアイテムも手に入り、水泳も中級になったぞ。
それと共にボスモンスター撃破を目指す。黒猫はすでに周回している中で、レシピを獲得して厳選しないといけないからね。まあ黒猫曰く、良い装備とは思えないらしい。代わりにタンクや重い装備を着込む人達にはぴったりらしい。自分の専門外だなと思いながらも少し作ろう。
こうして砂漠のホームでアイテムを置いて、増やすようにリファに言っておく。色々増やせるアイテムがあるらしいが、どんなものが増えるか分からないときがあるから、リファに丸投げの時がある。
時々それ増やせるのというときがあるから、その辺はゆっくりとしている。リファは基本的に自由にしている。歌っていたり、料理していたり、ガウムに乗っていたりする。なかなか自由に過ごしていた。そして仕事もしっかりしてくれるので助かる。そうして過ごしていると………
「あれ?宝石珊瑚が増えてる?」
あれって増えるの?と思い、宝石珊瑚は正直貴重品なんだ。海の底で一定の確率で手に入るが、なかなか底になかったりする。かなり高額に取引されるアイテムだ。
それが増えてるのでリファの様子を見ると、海辺のところで珊瑚を養殖していた。マジか、【妖精の腕輪】の貴重性が上がるな。
そして作られた鎧はかなり性能を盛れた。数を絞れば一定期間、ずっと売ることができそう。黒猫のような敏捷タイプではなく、普通の戦士や剣士系のプレイヤーが買い込んでくれる。
「ふう、研究用も売れるな。安めだけど能力は多いからかな?」
結構能力を狙って付けられるようになってきた。水瓶座という能力を付与すると、水中での戦闘が楽になったりできる。星系の能力とアルカナモチーフの能力も狙って付けられるようになってきた。
戦車がかなり強めである。この能力は護符でも付けられるため、なんとか望んでいる人のオーダーを受けることができる。
まだまだ謎の部分があるが、それはスピカの補助があればいけるな。スピカが必要な材料の研磨などしてくれないと、星、アルカナ系の能力は付与できない。
そんな話は【宝石箱】のメンバーですら一部の人としかしないし、配信もしない。ぶっちゃけまだ一部の人はフルログインして需要を満たせと行って来るらしい。さすがにそれはダメだろうという人が多いし、特殊能力をたくさん乗せられるスキル構成の自分を追い越そうとする層もいるため、反対意見が多いのだ。
正直時期に追い越されるし、一定の強さまでは高められるだろう。その時は黒猫は別の人の物を買い続けるだろう。それは仕方ない、フルログインしている人はそれだけの熱意と努力と時間を、このゲームにつぎ込んでいる。自分はほどほど程度だ。
それでいいと思っている。今のうちだけのことだと思いながら、宝石珊瑚によるアクセサリーを作りながら結構能力を盛れたぞ。
「ふう、結構ステータスが上がったぞ。物作りように器用が上がるアクセも集めておくか」
そう決めてテイムモンスターは全員置いて、商業都市を見て回ることにした。なにか良い物が発掘されるという都市なので、良い物と出会える可能性が高い。あとはお金が貯まっているからね。クリティカルダメのため、色々買い込んでいるがそれ以上に商品が売れている。おかげでお金は気を付けていれば貯め込める。
砂漠の都市はなかなか面白く、出店や市場などが所々にできている。見て回るところが多く、一見さんお断りの店もあるため、念入りに探索するプレイヤー達もいるそうだ。そうしていると砂漠の町を歩いている時、出店を見つけてみてみると、NPCに話しかけられた。
「お前さん、アクセサリー職人かい? なかなか良い物を装備しているじゃないか」
「えっ、はい。といってもまだまだですけど」
「どれかいま一番良い物を見せてくれないか?」
そう言われたので宝石珊瑚のアクセなどを見せた。自分で作ったものなので、ほうほうとみてくれる。
「なかなか良い物じゃないか。しかし独学か? 少し惜しいな」
「そうですか?」
「良い師匠に会えればよりよいものが作れるだろう。どうだ? 紹介状を書くから会ってみるか?」
イベントが発生した。これはもちろんYESだ。こうして宝石商の方に紹介状をもらい、どこにいるか話を聞く。砂漠の先らしく、そこまでいければいいものを作れるらしい。
より良い物を作るためにも会いに行くか。こうして方針を決めて出向くことにした。
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