第22話 嵐の後

今日も朝早くから対戦会の準備をする。


結局昨日はSNSで大炎上してしまった。

何が原因なのか判らない。

俺の絵もいつもの感じで、何か問題のある様絵を書いたりもしていない。

一体何が原因なのか、対戦会の人達にそれとなく聞いてみよう。


今日も対戦会の時間が来る。

今日は鉄さん含む数人が挨拶しながら一緒に入ってくる。

最近では珍しく大人数だ。

そしてそのままゲームの対戦が開始される。


こちらから昨日の事を切り出すタイミングを伺っていた時、

「昨日なんか炎上してなかった?」

と聞かれ、

待ってましたとばかりに俺は答える。


「うん、こっちも何が原因なのかさっぱりわからん。あの絵の何処に炎上要素あったのかな」


「何かバイト先の事やお母さんのことも書かれてたけど、お母さん入院してるの?」


「うん、実は……」

俺は大まかに説明した。質問攻めに合う。


「書いてあった事ホントだったんだ!」

「で、一度も見舞いに行ってないのはわかったけど、ホントに大丈夫なの?」

「ホントは見舞いに言ってるんでしょ?」


いつもの質問が返ってくる。


俺の答えはいつもと同じく、きっばりとNO,


「仮に大丈夫じゃかったとしても、ここで皆とゲームしてる時間の方が楽しい」

この一言できっと俺の株もあがるはずだ。

しかし何とも皆の反応が薄い気が……。


「う、うん、でも一度くらい行った方がいいんじゃ無いかな?自分の親だし」


これも何度も言われて来た言葉だ。

「大丈夫、長年住んでる家族だから分かることもある」

こういえば大抵の人は引き下がってくれる。


「それも、そうか。ごめんな下手な詮索してしまった。家族のことは家族が1番よく知ってるものな」


皆納得してくれたようだ。

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