肩にガトリングガンが付いてる奴が体験した怖い話
ドリルシールド
第1話 赤い男の子
僕の地元、埼玉県の⚪︎⚪︎ってとこなんです。そこの⚪︎⚪︎駅に、怪談というかなんというか、まぁ幽霊がでるって話があったんですよ。
⚪︎⚪︎駅の1番線ホームに、地元の特産品が飾ってあるショーウィンドウみたいなもんがあるんですね。で、16時にそれを背にして自撮りをすると心霊写真になるとか、その場に幽霊が出てきて呪われるとか……そんな感じで。
全然そんな話は信じてなかったんですが、その時は魔が刺したというか。たまたま用事があって、たまたま時間も合ってたんで、試してみたんですよ。
野郎が1人で自撮りもアレですけど、何枚かパシャパシャと。ちなみに、その場では何もなかったですね。
電車に乗ってから撮った写真を確認したんですけど、それらしいものは全然。特産品とうすら笑いの僕しか写ってませんでした。
こんなもんかと思って視線を前に向けたら、向かいの席の女の子がこっちをじっと見てるんですよ。僕と目が合ってるのを、女の子の隣に座ってた母親が気づいたようで、その子に注意しました。
「こら、人のことをそんなに見ちゃダーメ。あ、すいません。この子、落ち着きがなくって」
母親に謝られた僕は軽く会釈して返したんですけど、女の子はまだこっちじっと見てて。なんだろうなと思ってたら、その子が言ったんですよ。
「なんであのおじさん、肩に付いてるガトリングガンに赤い男の子をぶら下げているの?」
言ってませんでしたが、駅に出るって幽霊、血塗れの男の子の霊って噂だったんです。
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