第29話 スキル索敵ひゃっほい!
「プギィ、ドウモワタシハ、カズヨデス」
もう、なにも言うまい。
けど、今回はなぜか体がダルいんだよねー。
もしかして、条件変更とか関係あるのかな?
なんか、残存魔力がどうのって、めかりんが言ってたし。
うん? ということは……。
私の頭にある仮説が浮かんだ。
《ステータスオープン》
私は表示された画面を見つめる。
【個体名】おしゃぶり(転生者)『オークに寄生中』
【種族】物
【レベル】11
【体力】1600/1200+400【魔力】1470/2600+650
【攻撃】1200+550【防御】700+350
【敏捷性】1400+400【知力】700+150
【健康状態】普通
【空腹状態】やや減っている
【スキル】寄生レベル6 継承レベル10
捕食レベル1 酸攻撃レベル3
氷魔法レベル1 料理レベル2
威圧レベル2 棒術レベル5
格闘術レベル5 仲間呼びレベル5
威圧レベル2 索敵レベル2
斧術レベル5
「ア、マリョクガヘッテイル! ブヒィ」
語尾のブヒィうぜぇー!
けど、やっぱりだ。
謎の疲労感は、魔力が大量消費されたからかー。
それになるほど、変わった条件はダメージの有無じゃなくて、私自身の魔力量に依存する形なったわけだ。
「コッチノホウガ、ベンリダナ」
ほんとそう! こっちの方が応用が聞くよね!
あとは、スキルの発動するタイミングを自分で選べたら最高なんだけど……ま、それは今考えても仕方ないかー。
もしかしたら、レベルアップの果てにそういうのも可能かもしれないし。
それよりも、早速新しく得たスキルと、既存のスキルのレベル上げに勤しみますかぁぁぁー!
オタクっぽくね!
「エンジョイイセカイライフー! ブヒィブギィ」
はぁ……今度は絶対可愛いものに寄生したい……。
☆☆☆
あの後、堂々と歌を歌いながら森の中を探索していた。
「セーンロハ、ツヅクヨードコマデモ〜♪ ブヒィ」
なんで歌いながら堂々とできるかって?
それは、この
それと!
新しくゲットしたスキル【索敵】がものすんごーく! 役に立っているからでもある。
スキル【索敵】はその文字通り、視界の右上にゲームのように、ずっと表示されるマップみたいなもので、そこに他の魔物現在地が赤い点と緑の点で表示されるんだよー!
しかも、強さもわかっちゃうのです!
緑の方は自分より弱い魔物で、赤は自分より、強い魔物てな感じで。
これは道中に出会ったスライムとか、スキル【威圧】を試したネズミっぽい魔物とか、あとあとゴブリンの群れも緑だったから、たぶん合っていると思う。
いやー、色々と寄生しておいて良かったよねー。
だってさ、こういう時にある程度の信憑性のある予測できるし。
オタクの好奇心は身を救う!
ま、そんなこんなで私は緑の点がある道のりを選んで、堂々と進んだってわけです。
魔力を消費しない
持つべき者は、役に立つスキルですわー!
☆☆☆
大体、一週間後くらいかな?
大体っていうのは、初めて目にすることばかりで、夢中になっちゃってしまい、途中から夜とか朝とか気にしなくなっていたからだ。
夢中になったといえば、この森に住まう魔物の種類についてだよね。
どうやら、朝と晩で分布する魔物の種類が違うようだ。
朝に遭遇する魔物は、大型の電気を帯びたリスみたいな大人しい魔物と、ネズミっぽい魔物、それとスライム、ゴブリンたちと、たまーにオークって感じかな?
夜はね、コウモリ羽に猫の顔した不思議生物と、狼のような魔物を引き連れたコボルト? がウロウロしてた。
ただ、どの魔物も襲ってくる気配は全くなかった。
というか、私が目の前を横切ろうとも、棲み処とか覗こうとも、視線すら合わせてくれなかったのだ。
まぁ、なんで魔物たちがそんな行動を取っているのか、大方の予想はついているんだけどね。
その時、私はそのよくわからない行動原理を知りたくて、スキル【索敵】で魔物たちの強さや動きを確認したりもしていた。
ほらさ、ビビるとか、怯えるのって大概は自分より、強いということが明らかにわかっている時でしょ?
すると、視界左上に表示された索敵画面は、緑の点でいっぱいになっていた。
予想通り、私より弱かったのだ。
本当だったら、二十四時間体制で、散策ヒャッホイしたかったよねー!
だってさ、敵に襲われることなく異世界を満喫できるんだよ?! ということはさ、コラボカフェを独り占めできるのと同じ状態ってことになるんだよ?!
そんなの、オラ! ワクワクすっぞ! 散策ヒャッホイ状態になっちゃうよね?!
けど、残念なことにこの
まぁ、ゴブミさんの時も経験したんだけどね。
とはいえ、何回経験しても不思議な感覚だ。
んー、なんか例えるものないかな……。
あっ! いうなれば、イルカみたいに半分寝て、半分起きているようなものかも。
実際、
これもルーミーから教えてもらったことなんだよねー、なんだっけ? バイト終わりに水族館へ行った時に教えて貰ったんだっけ?
それに私が、「勉強にも活かせないかなー?」とか言って、それを爆笑しながら聞いてくれてたんだよねー。
「イマトナッテハ、イイオモイデ。ブヒィブヒィ」
くそぉー! ちょっといい感じに、思い出に浸ってたのにさー。
無意識にブヒブヒいうから、全然締まらないじゃん!
ま、でも、そのおかげで楽しくに過ごせているかも。
いくら未知を経験して楽しもうとしても、共有できる相手がいない楽しさは半減しちゃうからね……。
っふう……よし! らしくいこう! 全てはDon't Think.Feelだー!
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