遺物好きと長寿エルフの長い旅路

きよグ

第1話便利な遺物発見

多分ここらへんかな~、この構造なら大体ここら辺に隠して


そう思いながら祭壇の周りの地面をゆっくり、優しく遺物があったとき傷つけないように掘っていく


「あっあった!」


そう声に出たのを見てやっとかという目で、腰まで伸びるきれいな金髪の、後ろで一部の髪を結んだ童顔の48000歳越えの女性のエルフがこっちを見てくる


むかつくが今回に関してはかなり時間がかかってしまったから何も言い返せない、しかもこんな簡単な隠し方で


まあいいや、とりあえずどんな遺物か見てみるか、そろそろ掘るのに便利な遺物来ないかな


そう思いながら遺物の周りをゆっくり掘っていき取り出すと


ふむふむ、一本の太く、長さが手のひらの1.5倍ほどの長さのある棒に、二本の短く、太い棒と同じくらいの長さの棒が一方向に拳より広い感覚でついた遺物


少し触って強度を確かめるか


太い方、細い方どちらも触り、軽く叩いてみる


ふむふむ、土の急いてわからなかったが細い方は金属、太い方は粘土だな、しかもこれ、かなり練度の高い保存魔法、強度強化魔法が掛けられてるな、かなり重要な物だったんだな


とりあえずクレに聞いてみるか


そう思い、立ち上がり、後ろに立っているクレに遺物を見せて聞いてみる


「ねえクレ、これはどんな遺物なの?」


といい遺物を見せると、驚き、すぐに顔を近づけて遺物を見る


「おいラナ、絶対にこれを、な・く・す・な・よ」


そういって顔を近づけてくる、近すぎる


「いわれなくてもなくさないから、そんなことより早くどんな遺物なのか教えてよ」


「何回も『ねぇ、あれってどこ行った?』とか『あれなくなった』とか言ってくるのは誰だっけ?」


と少し怒ったような顔をしていってきた


「遺物は失くしたことないもん」


「とりあえずなくさないようにな」


「遺物をなくすわけないじゃん、だから早くどんな遺物か教えて」


「それは・・・なんと・・・」


「なんと・・・」


そういいかなり間を開けて


「太い方の棒を握り、細い方の棒を地面に刺す、面積は最大四畳、厚さは細い方の棒が刺さってるところまでが範囲、そしてその範囲の土を掘り平らにする、しかもこれは加工品、粘土などの自然物にも影響を与えない、超レアタイプの便利品だ」


「つまりそれって」


「ああ、つまりはお前のあのクソ長くて暇な時間が無くなるんだ」


「なんか、途中罵倒されたせいで素直に喜べないけど、やったー」


そう話して、クレに渡して収納魔法で収納してもらう


「それじゃあ早く帰ろ」


そういってクレが収納魔法からダンジョンや遺跡からすぐに出られる杖を取り出し、地面に軽く突くと周囲に円が出来て、もう一度軽く突くと外に出る、いやー便利だねえ~


「ああ、久しぶりの日差しだぁ~」


「誰のせいなんだか」


「誰のせいだろうねぇ~、きっと呪いの本を使った罠に引っかかったせいだろうな~」


「いいから早く宿に行きましょう」


「そうだねえ」


そういって2人で街へ向かう

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