第10話会議中断-3
そこに現れる1人の強者
「あちゃー、間に合わなかったか~、まあ俺一人でも足止めくらい余裕だけど」
金髪のすこしチャラそうな、歯が針のように細く鋭い青年がそういいながら現れた
「それに聞いてたより弱そうだ、魔力も全然ない」
いさぎがそういう敵を見ずにいう
「もったいないな、お前ならもっと強くなれるのに、傲慢すぎる」
その言葉にむかついたのか眉間にしわを寄せ、血管を浮かせこぶしを強く握り言う
「いいんだよ、今のままでお前程度一撃で殺せるからな!」
そういって風魔法で斬撃を放つがいさぎが振り返り、斬撃を人差し指で優しくつつくたったそれだけで魔法が消えた
「教えてやるよ、おれとお前の圧倒的な力の差ってやつをな」
そういい、いさぎが敵に見せる、二層に分けている魔力制御、弱者に影響を与えないための制御と一定以上の強者から魔力を隠すための制御、それを目の前にいる敵限定で解除する
その瞬間敵は固まり、数秒後膝から崩れ落ちた、仕方ない彼の目に映っているそれは理解できるのに理解できない、自分の脳の許容範囲を超えた何かが移っているのだから
そこそこの実力のおかげで死ぬことも気絶すこともないが、同時にそこそこの実力しかないせいで動けもしない
「じゃあな」
そういっていさぎは敵の頭を軽く蹴り飛ばした、その傷口はまるで刃物で切ったかのようにきれいな傷口だった
じゃあ行くか今回の襲撃の主犯に会いに
振り返り、牢屋のほうに向かう
牢屋を高い場所から見下ろす魔人、短い銀髪の糸目の男、いさぎの思う主犯それを挟むようにいさぎと夏花がぴったりちょうどで到着する
「よお、セルバス久しぶりだな」
いさぎがそういうと振り返り目を開けて言う
「思っていたよりも遅かったね、楽しかった?」
「楽しませたいならもっと強いの持ってきなよ」
そう夏花がいい終わるといさぎと夏花2人が同時に動く、セルバスへ一直線にではなくとぐろを巻くように周りをまわり近づく、そしてセルバスは2人がつく前にその場から離れる、2人が魔法をあまり仕掛けていない場所を、魔法を解除しつつ通り抜ける
「それでは、またどこかで」
そういいセルバスが東のほうへ飛んで行った
やはり速度であいつには勝てないな、早すぎる
そう思いながら仕掛けたいくつもの魔法を解き、人類騎士団本部会議室へと2人で戻った
karma きよグ @isagin
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