第2話 姫は姫

姫は城のこと以外を知りません。

姫は姫の知ってるお茶会や貴族の社交術では、

この魔法使いと仲良くはならないと勘づいて、


道端に小さなドクダミやら白詰草を見つけては

上手に気持ちを喋れないわけでもないのに


ただ、柔らかな笑顔で魔法使いに花を渡します。


魔法使いも姫の気持ちを察して、


『ありがとう。』と言って旅を続けます。


ここからの旅は姫が本で知るほど

綺麗なものではありませんでした。


魔法使いもまた、それをどうしたものか、

これから姫を守ったとて、何年生きれるだろうかと魔法使いは考えていました。


2人はまだ2人を眺めるある者の視線にまだ気づいていませんでした。

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