第29話青鞜・原始女性は太陽であった

重ねた唇から淡いルージュの香りがした。


春さやけき京都鴨川の1場面は2人の仲が、グッと近寄った感がしていた。


桜の花弁が舞い落ちる春の加茂川縁。


 キミに捧げる歌を作ろうとその時思ったんだ・・・。


ただ、何時まで経っても出来なかった新曲。


 しかし、僕の心は明花が踵を返した刹那決まっていた。


 博愛主義者なんて平塚らいてうが刊行した青鞜の「原始女性は太陽であった」に影響を受けているのか?

 アホらしくなった僕は恋人争いを降りてしまった。

 自

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