野営中

野営2日目1

「…………う……ん……まだ……眠い……。」



寝ぼけながらゆっくりと起きたがる。

色々あったなぁとか思いながらベットから降りて顔を洗いに行く。



「お風呂とか洗面台あるなら水ここで入れれるじゃん……。

色々ありすぎてそんなことも気づかなかったよ……。

それでも魔法は使えなきゃダメだよね…………。」



未だに状況飲み込めていなかったけど現実逃避したい……。

母親はクソってことだけは忘れないようにしよう!

それよりもテントにお風呂とかトイレとか洗面台つけてるならキッチンつけてくれても良かったじゃん!

どうやって閉じてる時平気なの!?

色々おかしい所だらけじゃん!

朝からよく動く思考回路だった。



「手紙の続き読まなきゃ……。

ご飯も食べなきゃ……。

家に居ないのにいつも通りに起きれる私ってすごいのかも!

ばぁやが居ないから2度目出来ないだけなんだけどね…………。

…………1人嫌だなぁ……。」



いくら大人びてると思われていてもやはり7歳児。

寂しさには勝てないのである。



「はぁ…………。」



ため息をつきながら洗面台で顔を洗い髪をとかす。

着替える為にまたベットへと移動する。



「着替えた服とか覚えておいた方がいいのかな?

魔法覚えたら綺麗に出来るかな?髪とか着替えってばぁやがやってくれてたけど1人でやらないとダメなんだよね………。

他国ってどんな所なんだろう…………。

ばぁやに他国に知り合いが居るのもびっくりだけど…………。」



鞄から昼間着る服1を思い浮かべながら取り出す。

寝る時と昼間の服は数字が振られていた。

分からなくならないようになのかは分からないけど……。


「わぁーー!可愛いーー!!

これはばぁやだぁ!

昼間着る服はばぁやが用意したんだ…。

寝る時の服考えてるとお父さん多分ダメだしされたんだろうな……。」



ゆったりしたワンピースを着る。

平民向けの派手すぎない見た目と高級過ぎない生地を使っているワンピースは腰から下が少しだけふわりとしていて裾のレース付近にはリボンが着いている。

色も派手ではなくパステルカラーの淡い水色のチェック柄。

今までご令嬢としての格好はしたことも無く、使用人や平民の子達よりも酷い服を着ていた。



「ばぁやがいい服くれても着替えたら二度と戻ってこなかったんだよね……。

取られるくらいならダサくていいって言って白の何の変哲もないワンピースにしてたんだった……。

今は無理でもまたばぁやが用意してくれたような服着たいなぁ……。」



手癖の悪い使用人が居た事を知らないだけでなんで返ってこなかったのか理解ができなかった。

数回返ってこないのが起きてダサい白のワンピースに戻したせいでもある。

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