嘘日記

私ちゃん

ブラックコンビニでバイトしている

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日記を書くという事に淡い憧れがあった。

子供の頃見ていたアニメのヒロインが日記をつけるシーンを見て、そう言う丁寧な生活がとても羨ましく思えた。

朝はトーストとサラダとゆで卵、学校では真面目に授業を受けながら友達と親睦を深め、帰宅したら宿題をやって風呂に入って9時には眠りにつく。

そんな鮮やかな日常は今日この瞬間まで訪れていない訳なのだが、日記くらいなら今からでも書けるのでは無いかと思い立ったので、今こうして書いている。

初日なので、現状の記録という意味も兼ねて、近頃の生活を振り返ろうと思う。

今現在、私は、金には困っていない。

親類の残した不動産収入だけで、慎ましく暮らせば毎日の生活は賄えている。

なので、今から書くのは、趣味兼仕事の話だ。

家から二駅ほど離れた所に現在の職場である全国チェーンのコンビニエンスストアがある。

名前を聞けば誰もが知っているであろう店である。

労働環境は劣悪の一言である。

賃金は最低ギリギリであるし、明らかに法律に反しているような過重労働がまかり通っている。

そこに、週6回、私は趣味として働きに出ている。

今日は給料日だった。

月に一度の楽しみである。

コンビニのATMというのは手数料が高めに設定されており、それも時間によって値段が異なる。

銀行が閉まっているような深夜帯はことさら値段が高い。

給料日の深夜勤務中、十数万の給料を全額手数料を支払って卸して、それをレジ前の募金箱に全て突っ込むのが今の私の趣味である。

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