梅干しのミステリー

梅干しニーサン

第1話 人生列車

俺は中田弘、ただのサラリーマンだ。

今日も残業終わりの重い体を引きずり電車に乗っていた。電車のリズムに揺られて眠くなっていた。いつもは通勤などで使っている電車でうんざりしていた、だが電車で旅行に行くのもいいなと思っていた。

(明日は休みだし・旅行にでも出かけよう・・・)

次の日、俺は田舎まで来ていた。田舎の空気を吸いゆったりとした気分になりたかった。太陽が西に落ちかけていた頃俺は帰りの電車の駅に向かった。

もうすぐ発車しようとしていた電車に俺は走って車内に入った。

誰もいない・・田舎の駅だし珍しいことじゃないだろう。車内アナウンスは・なかった車内アナウンスがない電車なんてあるだろうか。俺は窓から景色を見ていた。あれ、なぜだろう。どこか懐かしい気がする。一度見たことがあるような......いや見ただけじゃない、そこに行った記憶まである。一つだけではないいくつも、いくつもそういう場所があった。しかししばらくすると、そんな景色は見えなくなった。

結婚式場、一軒家、小学校、そしてまた一軒家…そんな景色が続いた後、終点にたどり着いた。なぜだろう・・・視界がぼやける、息も荒くなって・・・そういえば終点に着く前・葬式場所が・見えたっけな・確かあそこに書かれた名前って・・・田中・・・バタン・・・そこで俺の意識は途切れた・・・

『終点〜終点〜こちらの人生電車は最終目的地『死』^と到着

のたしました〜』

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