9話 魔族

少し寝ていると目が覚め、ソニーさんとハンナさんの元へ向かった。

2人は父さんを読んでいたみたいだ。

3人で神妙な顔して話している。


「魔族が本当に現れたのなら大変なことですよ!」


ソニーさんが声を荒らげていた。

父さんはそれを聞いてもまだピンと来ていない顔をしていた。


「ノアが倒せたなら大丈夫だ」


それに対しハンナさんが、


「ノアくんは実際に怪我をしています!」


心配そうな顔をして言ってくれている。

それでも父さんは、


「大丈夫だ。 俺がいる」

と言った。


それを聞いてソニーさんは椅子に座った。


「すいません.... 取り乱しました」


話が落ち着いたところで俺は部屋に入る。


「ノア、もう体は大丈夫なのか?」


父さんが心配そうに尋ねてくる。


「ぼちぼちだよ」


適当に答えて俺も椅子に座る。


「俺が戦ったのはなんか氷を使ってきて、ダメージを受けても再生していた。 あと魔法を使えない空間を形成してきた」


それを聞いたソニーさんが、


「1年前にカーターさんが戦った敵でわ?」


父さんにそう言った。


「そうだな。戦う前に逃げられたが」


父さんとも戦ってたのか。父さんから逃げ出しても俺からは逃げ出さないんだな。


「他にも魔族がいるかもしれないのでとにかく気おつけましょう」


そう締めくくられて解散となった。


帰り道気俺は父さんに尋ねた。


「父さんってそんなに強いの?」


「ああ強いぞ。そもそもこの国には単独のSランクはいないからな。そもそも個人ではSランクにはなれないし」


それは知らなかった。じゃあ父さんはこの国で最強格の1人ってことか。



◇◇◇



家に帰ると母さんが、


「真夜中の外出は禁止です!」


と言ってきた。


「はいはい」


と言うと、


「はいは1回でよろしい」


と言われた。


家族で楽しく朝ごはんを食べていると、ギルドの人が父さんを呼びに来た。

父さんはその人に連れていかれたが、しばらくして戻ってきた。


「やばい」


開口一番父さんはそう言った。


「街でものが急になくなったり、人が急に死んだり死んだりしている!」


どういうことだ?俺の頭には?が大量に浮かんでいる。


外に出てみるといきなり目の前の人が倒れた。建物が崩れ、新聞が舞っている。

父さんも続いて出てきた。

大剣を背中に担いでいる。

父さんは何かを探すように辺りを見渡すと、


「あれか....」


そう小さくつぶやくと見ていた方向に走り出して行った











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