第9話 女王陛下からの招待状(3)

【レビア編】


「はっ!」


《カン!》


「はぁ~!」


《カン! カン!》


「はい! やぁ~!」


《カーン!》


「うわぁ~!」


 私と師との実技の模擬練習……。剣と剣の打ち合いの激しさで剣が宙を舞えば──!

 その後はスポン! と地面に良い音を出して剣が刺さるから。


 よし! 今日も勝利だ!


 私は自分の心の中で歓喜しながらガッツポーズを決める。


 でも私の外面は平素を装いつつ、自分の腰の鞘へと剣を治めるだけに止め、年頃の娘達のようにはしゃがない。


 だって私は、このイングリッシュ王国の女王クイーンの血を引く、ノルマルディ伯爵家の娘だから凛としながら涼しい顔をしないといけない。そして他家他人から、何て気丈な娘だ! 素晴らしい! 流石女王陛下の近衛隊を統括──指揮する家の娘だ! と思われないといけない。


 そんな私が剣を腰の鞘へとカキン! と心地良い音を出しながら納めると。


「両者、ここまでー!」


 練習試合の審判をしていた私の兄から、停止の知らせが両者に告げられた。





「有難う御座います」


 私は練習試合の相手をして頂いた師範に対して敬意を払いつつ、頭を下げる。


「いいえ、いいえ。こちらこそ。レビィア様……」


 私の剣の相手をしてくれた師が、ニコリと優しく微笑みながら言葉を返してくれた。


 でッ、言葉を返し終われば師は、未だ地面に突き刺さっている自分の剣を拾いに向かい歩き始める。


「あっ、ははは。それにしてもレビィア様は本当に強くなられた。女性にしておくのが勿体無いくらいに……」


 私の師は今日も笑いながら絶賛してくれた。


「本当に先生の言う通りですよね。私とレビアの性が逆ならば良かったのに。あっ、ははは……」



(お願い)


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