ある世界の大航海時代! 令嬢達は王子様と大海原を渡り、お嫁に行くので御座います!

かず斉入道

第1話 プロローグは海戦の準備(1)

 うわぁ~、今日も何て真っ青~! それも海は波を穏やか、空も雲一つ無い青空~! まあ、そんな様子だから私達は今日も嫁ぎ先であるインドア帝国のの甲板の上──。デッキチェアーの上で殿下が私達妃のためにと用意をしてくれた優艶な水着を各自各々が着衣をして、お互いが仲良くオイルを塗り合いして、和と呼ばれる東の最果ての国……。


 そう私と殿下の叔母さま、伯母さまが嫁いだ伯爵家がある国から輸入したらしい大きな日傘……。和紙でつくられたパラソルの下で涼みながら日向ぼっこ優雅に、可憐に楽しむのだ~~~! と言うことはない。

 今日は出来なくなってしまった。


 だって我が国の敵国であるスパニッシュの艦隊が遊女を沢山乗せた遊覧か、奴隷船と勘違いをして、私達を奪い凌辱してやろうと血気盛んに猪突猛進をおこなってくるから。


「殿下~、いきますね~!?」


 私が自分達の褐色色の肌を持つ、麗しい~。でもお顔はキリッ! としている異国情緒溢れるイケメン王子さまへと尋ねれば。


「シルフィーヌ、お前達の好きにしろ、後は任せた」


 デッキチェアーに派手な模様の開襟シャツに水着姿で優雅に横たわり、赤のワインを所望……。飲まれて我等の王子さまが好きにしろと下知をくれたので。


 私は「アイ、アイ、サー!」と声をだしながら殿下に敬礼すると、踵を返して後ろを振る向き。


「アイラさま~、いつもの通りでお願いします~」


 私が産まれた故郷の公爵令嬢さまだった年下のお嬢さまへといつもの通りでと嘆願をすれば。


「は~い、シルフィーヌさん~、わかりました~」


 アイラさまは「ふっ、ふふふ」と微笑みながら私へと言葉を返せば。まさに公爵令嬢さまと言った金髪碧眼の長い髪を海風の揺らしながら、殿下が私達妃にと用意をしてくれた大陸中央の優艶な衣装……。真っ赤なベリーダンスの衣装のへそだしルック着を着衣している容姿で彼女は小さく、よく締まったお尻をフリフリしながらテクテクと戦列艦の艦首へと移動──!


 そして到着すれば艦首から遠目で辺りを見渡し始めだす。

 私達が祖国から長い船旅でお嫁にいく、の海軍……。海賊の長が私達の主さまですから。この旗艦、一等艦のルナ号の周りには最新鋭の戦列艦二隻とフリゲート三隻が旗艦を囲う輪形陣にて、私達の新たな祖国となるインドア帝国へと帰還をしている最中の艦隊なのだが。


 そんな我が艦隊へとアイラさまはいつものように左手で握っていた小さなサーベルを鞘から抜き──。剣を天空へと力強く掲げると。


「みなは~、わたくしと閣下のために死になさい~! そうすれば我がインドア帝国の戦士は~! この世界で一番の猛者~! 武士だと~! 世界の国々の戦士達から尊敬の熱い眼差しを受け、恐れられること間違いありません~! それにわたくしの勇猛なみなさんが仮に~、躯になったとしても~。わたくし達が次から次へと起こしていきますから~。みなは~、何も気にしないで~、命を捨てる覚悟で~。戦場へと出陣~。閣下~とわたくしに~、勝利をもたらしなさい~。わかりましたか~? わたくしの兵士達よ~~~!」


 家柄からして、殿下の妃の中では筆頭格になるであろうアイラさまが兵士達へと優艶な容姿で𠮟咤激励すれば何故か? 水兵達の士気が極端にあがるのですよ。私も一番年下のララさんも、アイラさまと一緒で金髪碧眼の容姿……。


 まあ、まだ幼いララさまは成長段階なので水着姿になってもチィパイのちんちくりんの幼児体系ですが。この私の容姿は言って悪いのですが、アイラさまと見比べても胸も大きく、成長をした女性……。ボン・キュ・ボンといった段差、括れのある素晴らしい体躯なのに。

 私が出陣前に兵士達を鼓舞……。𠮟咤激励しても今のアイラさまのように水兵、海賊達が自分の所持しているサーベルを天空へと掲げ──歓喜するような盛り上がりも起きずに、盛り下がるだけだから、もう辞めました……。


 だっていまだに水兵達はアイラさまと「エイ、エイ、オォ~~~!」とサーベルを天空へと掲げ叫んだり。


「アイラ!」

「アイラ!」

「アイラ!」


「アイラ様~!」


 とアイラコールを上げてみたりと中には?


「何と麗しい~!」

「素晴らしい~!」

「素敵だ~!」

「私はアイラさまの為ならば死ねます~!」

「私はアイラ様の為ならが死ぬ事も惜しみません~。あぁ~、アイラさま~」


 アイラ女神教の信者に陥っている者達も多々いるほどなのですが。


 まあ、彼女には、私達の祖国の女王陛下いわく、生まれながらに持つがあるらしいのです。


 だから私達の祖国の女王陛下……。私達一族の長となる女性なのですが、甥に当たる殿下へと、自分の娘に等しいアイラさまを強引に嫁がせたのだと、祖父に聞きましたから。

 我が祖国の女王陛下はインドア帝国の四男坊に当たる甥の殿下を次期皇帝に就けたいのだと策を練っているみたいで。

 私達がインドア帝国に着いたら、悪しき暗雲が立ち込めているような気がするのですが。

 今の私にはそんなことはどうでもよいこと……。


 そう今から始まる海戦に対して私は集中……。次の策を思案して行動をしないといけませんから。

 私は自分の腕を組み考える人へと変貌してフムフムと思案を始めるのだった。




 ◇◇◇



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