ep.4 殺意
U氏は死神界に戻った。
そして、保留に丸のついたものを提出先に渡した。
U氏の本日の仕事は終わった。
次の日、上司に呼び出された。どうせ、また、怒られるんだろうなと思った。
「昨日提出してあった保留の紙、執行に変えておいたぞ。」
「えっ!」
心臓がどきりとした。
「すべてお前のためを思ってだ。お前は保留が多すぎる。だから、私が直々に変えておいた。」
目の前が真っ白になった。
あんなに可憐で笑顔がかわいくて、素敵な女性が死んでしまうなんて。信じられなかった。
「・・・ありがとうござい ま す。」
U氏は涙をこらえながら、そういった。
どうしてだろうか。由紀のことを考えると胸が痛い。由紀の笑顔が失われるという事実を知ったとき絶句した。U氏は今までの行動を反省した。保留ばかりしては駄目だったんだ。執行もしなければ、天罰を食らったんだ。と頭の中で思考を巡らせていた。
U氏は仕事が終わり家に帰ると涙が止まらなくなっていた。
「なんで、あんな、きれいな人が亡くならないといけないんだ!うわーーーーーーーーー。」
一人で泣いた。泣きしゃくった。U氏の後悔は相当なものだった。
そして、決意をした。
「絶対に上司に復讐してやる。由紀を失った悲しみを知れ」
U氏は自分の部屋で自殺をした。
こうして、U氏による復讐劇がはじまった。
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