第5回 作句の一歩目は違和感ですよ
ここまで俳句の決め事の話をしてきました。
今回は、俳句のタネをどう見つけて句にしていくかという話を書きたいと思います。
俳句教室などでは参加者から「俳句ってどう作るんですか?」「俳句のタネってどう見つけるんですか?」という質問が、先生に多く投げかけられます。
句歴が相当に長い方でも、たまにそういう類の質問をされるので、皆さん悩まれてるんだな~と感じます。
当然、私も悩みます。
100%創作で、完全に頭の中だけで句を作ることもあります。
ただ、そういう方法で作った句は、迫力がないというか、情景や感動のポイントが伝わらない句になりがちな気がしますね。
あるいは、ありがちな表現の句になってしまいます。拙句にもそういう句が山ほどあります(´・ω・`)。
読む側も、何となくそういう句は分かるんじゃないかなと思います。
「じゃあ、どうすんのサ」ということなんですが、「まず、違和感を大事にする」ことが重要らしいですわよ。
生活のあらゆるところで、「ん?」という些細な違和感や気づきを感じることって、結構あるのではないかと思います。
例えば、
・冬場に「冷やし中華はじめました」のポスターが貼ってある
・学校で一人だけ上履きの色が違う
・久しぶりに行った街に昔通っていた店がなくなっていた
・コンビニで肉まんの販売が始まった
・いつも仏頂面の上司が笑っている
といった事柄です。
現実に見聞きしたことでなくても、テレビ等を見ていて感じることもあるのではないでしょうか?
俳句の先生曰く、この時に抱いた違和感が俳句のタネになるとのこと。
そして、この違和感をベースにして、色々と空想と創作の羽を広げていって俳句にするとのこと。
作句のきっかけは実景だが、句全体には多分に創作が含まれるということでしょうかね。
上記の「冷やし中華はじめました」の例を取れば、そのポスターが貼ってある店は何料理屋か?どこの街にあるのか?その店の内装や店主の様子、客の入りはどうか?外は寒いのか、それほど寒くないのか?などといった視点から、どんな感じなら面白いか、味わいが深くなるかを考える感じですかね?
考える中で、もしかしたら「冷やし中華」が「花火」になるかもしれません。
それはそれで、いいんじゃないのと私は思っています。
もちろん実景をストレートに詠む句もあると思いますが、そうそう大きな感動を得られるわけでもないですしね。
上記のやり方は日常で句を詠む、特に多作をする上ではとても参考になっています。
毎日が吟行になると言いますか。
何よりですね、上記のような違和感に対するアンテナを張って、これ俳句になるかもと思って生活すると、日常がとても楽しくなる気がするのですよ(^▽^)/
今回は以上です<(_ _)>
さて、次は何を書こうかな🤔
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