小学校2年生が作者:AIの詩を鑑賞できるか試してみた
水涸 木犀
第1章 キーワード:家電で生成AIに詩を書いてもらうとどうなるか?
1、ゆうとは、お母さんが読んでいるものが何なのか知りたいようです。
今日は、お父さんとお母さんが二人とも仕事をお休みする日です。こういう日は、お父さんとお母さんは分担してごはんを作ります。
お父さんが台所でお昼ご飯を作っているとき、お母さんは本を読んでいました。二人の息子であるゆうとは、小学校から出された宿題である漢字ドリルを解いていましたが、それを終わらせてひまになりました。自分の部屋でゲームをするか、リビングに行ってお父さんやお母さんと話をするか悩んだゆうとは、リビングに行くことにします。
ゆうとのお父さんとお母さんは二人とも仕事が忙しいので、三人で揃って顔を合わせることができるのは週に一回だけ。ゆうとは、(ゲームなら毎日できるけど、お父さんとお母さんの顔を見られるのは今日だけだから、リビングに行こうかな)と思ったのでした。
ゆうとがリビングに行くと、包丁を持っていたお父さんが顔を上げ、笑顔で声をかけてきます。
「ゆうと、宿題が終わったのかな?」
「うん。今週は漢字ドリルだけだったんだ。ぼく、漢字好きだからすぐ終わったよ」
「ゆうとは国語が得意だもんな」
ゆうとの答えにお父さんは満足げに頷き、視線を手元に戻しました。お父さんが料理をしているときは、あまり邪魔をしてはいけません。いちど、調理中に話しかけたら包丁で指を切ってしまったことがあるのです。ゆうとはそれを覚えていたので、そっと台所から離れてお母さんのほうへと向かいました。
ゆうとは、お母さんが読んでいる本に目を留めました。ゆうとの家には、読書が好きなお母さんの影響で、本がたくさん並べられています。ゆうとにはまだ難しくて読めない本ばかりですが、お母さんには「読みたくなった時に、好きに読んでいいんだよ」と言われています。
そして、お母さんが本を読んでいるとき、何を読んでいるのか尋ねるといつも、どんなお話なのか教えてくれます。それを聞くのが、ゆうとの楽しみなのでした。今は読めなくても、いつか読めるようになる面白いお話がじぶんたちの家にはたくさんあるんだ。そう思うだけで、ゆうとはわくわくするのです。漢字の勉強が苦にならないのも、国語が得意なのも、きっとそのおかげでしょう。早く本が読めるようになりたい。その思いが、ゆうとを勉強机に向かわせるのでした。
今日も、ゆうとはソファに腰かけているお母さんのとなりに座りました。ちらりとのぞき込むと、いつも読んでいる本とは少し雰囲気が違うようです。いつもは縦書きの長い文章がずらっと並んでいるのですが、今回は短い文がちょこちょこっと配置されています。
「お母さん、何読んでるの?」
いつものようにお母さんの肩にくっつきながら問いかけると、お母さんは顔を上げてにっこり笑いました。
「これはね、詩集っていうんだよ。ゆうと、詩はわかるよね?」
お母さんの問いかけに、ゆうとはうーんと首をひねりました。詩は、小学校の授業で習っているのでどういうものかは知っています。しかし、いざ説明するとなると難しいということに気が付いたのです。
「うーん。短いことばをいくつも繋げて、自分が思っていることを伝えようとするもの、っていうかんじかな?」
「いい答えだね。うん。間違っていないよ」
お母さんは頷いて、詩集の背表紙をそっと撫でました。
「わたしはね、詩はじぶんの心にひびく部分が、人によって大きく違うと思うの。もちろん小説も、映画も、アニメだってそう。でも詩はもっと考えられる幅が広いっていえばいいのかな。短い文だからこそ、いろいろなことが考えられるんじゃないかって思うの」
ゆうとは少し固まってしまいました。お母さんの話は少し難しくて、わかるようでわからないような気持になったからです。するとお母さんはそうね、と言って視線をお父さんの方へと向けました。
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