登場人物・用語・世界観 NO.2
【用語解説】
①[蓄光ビニール]
園芸目的で開発された特殊な樹脂。
その名の通り光を溜め込み、特定の電流・電圧をかけることで自在にその光を放出することが出来る。より正確に言えば、光の波長を記録し、電気としてその身にとどめ、全く同じ波長の光として放つというプロセスを繰り返すのである。
この樹脂の開発により、大気汚染の甚だしい崩壊前の環境であっても、農作物の昼夜問わずの安定生産が可能となり、崩壊の先延ばしに一役も二役も買った。何れにせよ崩壊は訪れたが…
②[太陽の砦]
崩壊前に存在した左翼政党、及び崩壊後に第五空白地帯の丘に建てられた植物園。
小型核分裂炉が実用化され一般に普及した時代に、風力発電という代物を第五空白地帯の丘陵地に建造した。一時は議席を獲得する迄に至るが、内ゲバと彼等の方針に賛同しない企業からの圧力により衰退した。
崩壊後には、風力発電所は元党員である植物学者によって人類最後と思われる植物園に改装される。その実体は倫理の瀬戸際を鬩ぎ合う碌でもない実験場である。
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【登場人物】
①[ドーラム・ラム] 性別:男 年齢不詳 身長:172cm
生物学者。服装はカーキ色のパラシュートズボンと麻のシャツ。その上から草臥れた白衣を羽織っている。場末の闇医者か熱帯雨林のトーチカに籠る軍医のような風体である。
ピースの機械技師の移植手術を行ったのは彼だ。崩壊前の最新医療技術にも精通しているが、彼の年齢が幾つなのか、知る者はいない。
②[ヤタ・カスミ] 性別:女 年齢:29歳 身長179cm
コーザ=アストラに雇われた傭兵。正式に所属している訳ではなく、あくまで互助的な関係であり、その理由は彼女の至って個人的な拘りによるものである。
彼女は偏執的な迄に臆病だ。かといって暴力を躊躇するという訳ではなく、自身に危害が及ぶことを嫌い荒事を解決する際には常に最善手を選ぼうとする。その臆病さは彼女の力への渇望を掻き立てた。更に強力なNAWを、装備を、其れらを求め続けた果てにGA900を手にした。
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【登場機体】
①[GA900]
崩壊前の亡合衆国における最新モデルNAW。陸海空軍それぞれで採用が決まっていた傑作機だったが、崩壊によってその最終生産台数は限りなく少ないままに終わる。特徴としては背面に配された翼状の排気管による高度な姿勢制御と各稼働部に備わっている特異なサスペンションである。筋繊維を模倣したそれは油剤を詰めたケーブルによって構成され、恐ろしく流麗に、生物じみて稼働する。
実地試験を目にした陸軍将校は無意識にこう呟いたそうだ。『フギンとムニン』(北欧神話のとある戦神の肩にとまる大鴉)
確かに、エッジの効いたデザインは鴉を彷彿とさせるだろう。鋭い鏃方の胴体に逆関節型の脚部。生物の筋肉を模したサスペンションは油剤の詰まったワイアが何百本も絡み合うことで構成されている。
元ネタ:アーマード・コア『スティール・ヘイズ』、Migシリーズ
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