第8話ダンジョン奥の探索の依頼を王様から依頼され、ローラ姫とワルの4人組も来る事になった。
王様の前で俺が持つ金貨の入った袋4つをジッと見ていた逆木に、大臣が言う。
「逆木殿、中村殿、王様に報告を」
「はっ、」と逆木が珍しく礼儀正しく報告をする。
「北の廃鉱山に住む、ブーン500匹、スライム300匹、コボルト3000匹討伐、逆木班が完了しました。」今迄ワルの4人組にお金や物をタカられていたので、見てないうちに、直ぐ様金貨1020枚の入った袋4つをアイテムボックスに収納するのだった、
「うむ、ご苦労」
「では次は私から」と中村も礼儀正しく言う。
「西の森に巣食うゴブリン5000匹討伐しました。ゴブリン弓隊、ゴブリン騎士、ゴブリンリーダー、ゴブリンソーサラー等が居て村を作り、とても厄介でしたが、中村班が全滅させました。」
逆木がコソッと中村に言う。(話を盛り過ぎだろう。ゴブリン300匹程とか聞いてるぞ)
中村もコソッと言う(シッ、お前が話しを盛るからだろうがお前も魔物は合計で300匹位らしいじゃないか。)
逆木がコソッと言う(クックックッ誰も見ちゃいないから良いんだよ。少しぐらい多めでもな)(だなぁ)
2つのグループとも、誉めてもらいたそうに、ドヤ顔で鼻高々である。
「うむ、良き働きご苦労」
すると、大臣が余計な一言をいう。
「ヒロト兵士の方が凄い、街の沢山の新人冒険者や、兵士達を魔物のウッドから守り、病気の原因を探り治し方まで指示し、沢山の命を救い魔物ウッドを全滅させ、兵士が束になっても勝てなかったサイクロプスを1人で倒したと聞く、倒したサイクロプスはどうしたかね。ヒロト兵」
「サイクロプスは兵士は持って帰れないそうなので、アイテムボックスに入れてあります。」
多分詳しい報告がブルータス兵士長から来ているんだろう。誤魔化せ無いだろうから本当のことを言う。
王様が言う。「是非、一目でも見たいものよのう」
「はい、分かりました。」
そう言ってアイテムボックスから巨大なサイクロプスを出すと、ほぼ王室が一杯になった。
それを見た逆木と中村が(チッ、クソが)と自分等の面目を潰されたのに腹を立てているようだ。
王様が「こんなでかいサイクロプスがお城のすぐ近くのダンジョンに居たとは、確かこのサイクロプスは新人冒険者が入る低いダンジョンランクDに居たそうだが最深部に居たのかね。」
大臣が「確か最深部は40Fと聞いてます。」
王様が「ヒロト殿、ダンジョンは、最深部の40Fまで行ったのかね。」
「いえ、35F迄です、35Fで一泊してから翌日に40F迄行く所で、予定外の魔物のサイクロプスが出て、怪我人が多く出た為、そこで撤退しました。」
「うむ、そのダンジョンに何かが起こっている可能性があるな、ヒロト殿、ヒロト殿は冒険者になるなら依頼を受けてみないかね」と王様が言う。
「はい、王様どの様な依頼でしょうか。」
「そのダンジョンの最下部まで行ってきて欲しい。もし必要なら、ダンジョン核を潰しても構わない」
「分かりました、準備が出来次第、出発したいと思います。」
「それと、その巨大なサイクロプスをこの国に売ってもらえぬかね、サイクロプスは結構良い素材で、武器や防具と色々加工ができるそうなんだ。
もしよろしければ、魔石の代金も入れて金貨1000枚で譲って欲しいんだが」
「はい、どうせ、冒険者ギルドに売りに行くつもりでしたので、その金額でどうぞ。」
そう言って新たに金貨1000枚の入った袋4つをもらったのだった。
「ちょっと、待ったー」と逆木と中村が言う。
「王様、ダンジョンは1人では危険です。私達も付いて行きましょう。」
逆木達が俺を睨み付けている。自分達には討伐代金が支払われない事への悔しさからか、王様からお金を受け取るときはお金の入った袋を重視していたのを俺は見ていた。
騎士として給料をもらって働いているんだから、魔物討伐代金とかは普通はもらえない、それが常識の為、別途にお金はもらえ無いだろと思ってしまう。
「ヒロト君は1人ではなくてよ。私、神託の巫女、王女の私ローラもヒロト君に同行します。」
逆木と中村がイラッとした表情をした後
「尚更、姫様を危険な目に合わせないよう、私達も同行しましょう。」
「おお、おおそうか、うむ、同行を許可する。報酬は1人金貨100枚でどうだね。」
兵士、騎士は給料をもらっているからもらえないはずなのに逆木と中村は
「それでいいです。」と言う。
本当は1人で行きたかったのだが、皆で行く事になった。ローラの護衛のヴァルキリー騎士団の女性騎士も4人付いてくる事になり全部で10名で行く事になった。
王様の配慮により、10名分の食品、食器、薬品類、テント、予備の武器等を10日分を持って行っても良いことになり、逆木達に呼ばれ
「サイクロプスの様なドデカイ物がアイテムボックスに入るのなら、お前を運搬係に任命する。
この酒をありったけアイテムボックスに入れておけ。このツマミや薬品類もお前のアイテムボックスに全部入れておけ。
食料等は俺達が持つ。分かったな!分かったんならさっさと詰めろ、能無しの役立たずが」
俺が受けた依頼なのに、さも自分達が受けたかのような態度で言ってくる。
失敗したかなー、今更王様に彼等を拒否しますとは言い辛いから、仕方無いかと諦めるのだった。
逆木達のステータスを鑑定し、軽く書くと
逆木 LV=13 HP=284 MP=43 力=150 魔力=30 知力=18 敏捷=43 防御力=38 運=22
スキル=剣術LV3 槍術LV1 体術LV3 白魔法LV0
火魔法LV1 身体強化(小)
固有スキル=強奪(封印中) 剣技高速切り
合間 LV=10 HP=210 MP=70 力=120. 魔力=29 知力=17 敏捷=27 防御力=29 運=20
スキル=槍術LV3 剣技LV1 投擲LV2 体術LV2 白魔法LV0 水魔法LV1 身体強化(小)
固有スキル=コピー(封印中) 槍技貫通突き
中村 LV13 HP=266 MP=115 力=134 魔力=43 知力=33 敏捷=29 防御力=28 運=25
スキル=剣技LV3 盾術LV2 弓術LV1 槍術LV1 白魔法LV1 火魔法LV1 土魔法LV1 風魔法LV1 身体強化(小)
固有スキル=チェンジ(封印中) 剣技雷神剣
今木 LV11 HP=111 MP=211 力=61 魔力=111 知力=41 敏捷=20 防御力=20 運=22
スキル=弓術LV1 白魔法LV1 黒魔法LV2 火魔法LV3 水魔法LV1 風魔法LV1 土魔法LV2 身体強化(小)
固有スキル=スキルモノマネ(封印中) 炎魔法LV2
となっており、チナミにローラ姫も簡単に書くと
ローラ LV3 HP=30 MP=120 力=20 魔力=90 知力=25 敏捷=12 防御力=7 運=18
スキル=貴族礼儀 弓術LV3 槍術LV1 ムチ術LV3 短剣術LV1 白魔法LV3
固有スキル=光魔法LV1
エクストラスキル=神託巫女
とあり、言うだけの事はあるのであった。自分は
渡辺ヒロト 男 13才 人族 称号=異世界勇者 加護=時空神ナターシャ様、聖白神ルンバ様 状態=良 職業=冒険者ランクH LV=10 HP=90 MP=420 力=65 魔力=250 知力=70 敏捷=69 防御力=79 運=80
スキル=火魔法LV=2、水魔法LV=2、土魔法LV=1、風魔法LV=1、白魔法LV=3、剣術LV=2、盾術LV=2、 弓術LV1、槍術LV1、投擲LV1、言語理解、アイテムボックス(無限収納•時間停止)、物理攻撃耐性、MAP、索敵、全異常耐性、回復、身体強化(小)
固有スキル=時空魔法LV=2、限界突破、【神速剣】、魔力操作、ステータスフェイク
エクストラスキル=合体、【大賢者】、神眼、魔法倉庫、{呪いの輪廻転生} となっているので、ステータスフェイクで次の様に直しておく
ヒロト 男 13才 人族 状態=良 職業=冒険者ランクH LV=10 HP=36 MP=33 力=21 魔力=21 知力=23 敏捷=21 防御力=19 運=32
スキル=火魔法LV=2、水魔法LV=2、土魔法LV=1、 風魔法LV=1、剣術LV=2、盾術LV=2、弓術LV1 槍術LV1 投擲LV1 言語理解、アイテムボックス(小)、回復、物理攻撃耐性
として、ステータスは前のままにした。余り現地の人と差があると目立つと考えた為である。
魔物討伐特にサイクロプスから経験値を大分もらって、LVが上がっていた。
翌日の朝、俺は冒険者ギルドに来ていた。
冒険者ランクHの駆け出しでは初級ダンジョンとはいえ、入れない為ランクを上げてもらいに来たのだった。
皆には事情を話し1人で来たが、来る前にワルの4人組から、散々嫌味やケリをお尻に食らったのであった。
ローラ姫が冒険者ギルドに、私も行くと言ってくれたが直ぐ終わるからと皆には門の前で待ってもらったのだった。
この前のキャンプでかなり沢山の魔物の討伐証明部位と魔物の素材、魔石を集めていたのでそれを持って行ったのである。
受け付けのメルルさんの所へ行って精算をすると、メルルさんがビックリするほど沢山の魔物の素材と討伐証明部位を出したのでメルルさんから
「冒険者の噂では、サイクロプスをヒロトさんが1人で倒したとか聞いてます。本当何ですか?サイクロプスは高価買取しますよ。」
「それが、王様からサイクロプスを売ってくれと言われて金貨1000枚で売っちゃいましたので、もう無いです。」
「王様はそんなに沢山お金を出したんですか?、サイクロプスだと定価は金貨500枚程ですから、かなり奮発したんでしょうね。
分かりました。それ以外のを精算しますね。………魔物のランクGが多いですのでこちらも奮発して、金貨5枚でどうでしょうか。」
「はい、それでお願いします。」
「ヒロトさんは冒険者ランクHの依頼の規定値を軽く超えてF迄到達してますので今日からヒロトさんは冒険者ランクFとなります。このプレートを首から下げておいて下さい。」
冒険者ランクFと書かれたプレートを受け取り、待ち合わせをしている門迄行くと、ワルの4人組とローラ姫を守る様にヴァルキリー女騎士4人が武器を構え、今にも戦闘が起こりそうになっていた。
「どうしたの?、何かあった?」
ヴァルキリー女騎士の1人が言う。
「こいつ等がローラ姫を口説きに掛かったんです。手を握ったり、触ったり、肩を抱いたり、王女様に触るなんて、口説くなんて不敬罪に当たりますので切り捨てます。」
逆木が「ああ〜ん、できる者ならやってみな、相手をしてやるよ。誰を相手にしているのか分からせてやる。相手は勇者様だと云う事をな。返り討ちにしてやる。」
ローラ姫が「お止めなさい、これから大事なミッションがあると言うのに、こんな所で怪我しても誰も得しません。ヴァルキリー騎士の方達も落ち着いて下さい。私はどうと言うこともありません。ヒロト君も来たことだしダンジョンへ行きましょう。」
「分かりました、只前回入った時暗い所が合ったので、松明も何本か買ってきますのでもう少々お待ち下さい。直ぐ戻ります。」
そう言って急いで商店街へ行き、松明を30本買ってアイテムボックスへと入れ、門に行くとローラ姫がプリプリ怒っている。
「遅いわよ、あの4人組は、ヒロト君が買い出しに行くと直ぐにダンジョンへと向かったわ。手柄を独り占め、イエ4人占めするつもりよ。」
「調度いいや、アイツラが居ると俺もプレッシャーを感じてやりづらいから、コッチはノンビリ行こうよ。これで、肩の荷が下りるよ。
でも、サイクロプスが出たんだぞ、大丈夫かな。」
「何言ってんのよ、さあ、とっとと行くわよ。」
ローラ姫に急かされてダンジョンへと向かう。
基本ダンジョン出入り口には、兵士2名と冒険者2名がスタンビートや情報収集に備えていた。
ダンジョンランクが低いので少ない人数1名づつの兵士と冒険者は昼夜の交代に分かれ、待機していた。
兵士がローラ姫に気付き敬礼をする。
「騎士の格好をした4人組が入りましたか?」
「はい、2時間ほど前に入りました。」
「私達も急ぐわよ。」
ダンジョンは基本10F事にボスキャラが出て、その前の部屋に休憩が出来る部屋がある。
休憩場所には10名程しか入れない。10F迄直ぐに付き、魔物との遭遇も殆どなく、休憩場所に着くがワルの4人組は居ない。
なのでボス部屋の中に入って行くと既に10Fのボスのオークが倒されていた。
ローラ姫が「彼等は既に下へ向かったようね、私達も急ぐわよ。そう言ってサッサと進んでいくのであった。」
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