鯉のぼり 歌詞

鳳梨

鯉のぼり

あの小説の主人公はいつまでたっても進級しない

何日にひとつビッグイベントがあるのか自由研究ものだ



私のカレンダーは白紙

神様に内職されているみたい

何もしなかった今日は

透明よりのない後悔の色



気づいたら君より先輩になってたよ



君の紙上の人生に比べたら

春の夜の夢のごとしだなんて

ソファにもたれて瞼を落とす

峠でアクセル全開にして

空まで飛んでいく夢をみる



あの漫画のヒロインは隣の人の想いに気づかない

どれだけ鈍感なの? 呼び出されたら勘づくでしょ、って



私は女子校だから

そんなの遥か彼方

屋上も鍵がかかって

逃避の場もないまま

世の中にどれくらいいるのかな

キラッキラな高校生は

少なくとも私は

松竹梅のばい



君の憧れの先輩も私を「先輩」って呼ぶんだ



君の紙上の人生に比べたら

春の夜の夢のごとしだなんて

ベッドに沈んで瞼を落とす

濁流で小舟に乗って流れて

竜宮城に行く夢をみる



今日の一面は

年下のオリンピック選手

彼女がダイヤの原石なら

私は芥子粒のようで



今日、大きな鯉のぼりを見つけました

「私の日」も今年で最後だと訴える

峠もアクセル全開にして

空まで飛んでいく夢をみる

夢見てる



好きでした

芥子粒だったって

風に漂っていられたから

だけど



私は君より1ページ先に大人になります

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