第12話、雅也の危機

それにしてもあれから進んでも成っちと豊っちに出会う形跡もないのがとても気になる。いくらこちらがモンスターなど多く倒しているけどあちらだってモンスターが少ないとは限らないからそろそろ何かしらで合流をしたいのだけどなと思って進んでいた。



すると奥の方に大きな空洞が広がっていたのだけど雅也はこれを見て罠かもしれないと感じた。



もしモンスターに知恵など働くものがいれば俺ならここで疲れ切った者達を待ち伏せをする。その為にもこの空洞には入らずに先に進んでいる小道を通るしかないなと考えたのだけどココリがここで一息を付きましょうと言って空洞には池と呼べる大きなの水溜りがあり余計に怪しいと感じた。



水溜りなどで休憩している所を襲うのは戦いの常識と言うか相手が油断をしている時なので余計に行きたくはないと伝えた。



するとココリが罠でももしかしたら楽しい展開が待っているかもしれないじゃないですかと言ってきたけど確かにそんな展開も考えているだからこそ今は危険なのだと伝えた。



豊っちに成っちがいない時に罠に嵌るのは大変危険だと伝えた上でまずは豊っちに成っちと合流してからでも遅くはないと言ったけどココリはそれならば私が身代わりになって調べてみますねと言って行ってしまった。



罠ではありませんようにと思った次の瞬間に空洞まで続く穴が突如に封じれたのである。しまった、やはり罠だったかと俺はすぐにココリちゃんを助けようとしたが岩が思いの外に重く何とかして破壊を終えてから通路を作った。



そうして倒れているココリを見つけてすぐに向かおうとしたがすぐにある異変に気がついた先程までココリには羽などなかったのに突如に生えているのは可笑しいともしかしてと嫌な予感になりきたを戻ることにした。



俺の考えが正しければ彼女はもしかしてサキュバス化をしてしまったのではないかと考えた。でもないとあんなすぐに羽が生えてこないだろうと決めてすぐにダンジョンから出て応援を呼ぶ事にした。



一人では手に負えないことではないけどもし下手にすれば負けてしまって連絡がつかなくなるのがとても恐れていたのでダンジョンから出てすぐに拠点の方に走り出した。



ひとまずは今の状況を報告してからこの後のことを考えようと決めて拠点に戻ろうとして入り口付近まで辿り着くと何とも言えない嫌な予感が働いた。



このときの嫌な予感は意外と当たることが多くあるので俺は入ろうとしたけどやめてから奴隷商人たちの所に向かった。



まだいたはずだから何とかしてこの状況をと思って向かうとそこには馬車と荷物だけが残されていた。



しかもこの前に取引をしたドラゴンの宝玉もそのままであった。これは明らかに可笑しいと思ってどこに向かったのかと思いであたりを見渡すととても嫌なものを見つけてしまった。



それは奴隷商人たちの着ていた服を見つけてしまったのだ。それもあるでそこで綺麗に体だけ消えてしまったように残されていた。



俺はいろんな可能性を考えて申し訳ないけど一人で先にこの森から逃げ出す事にしたのである。



豊っちと成っちは二人いるからそこは大丈夫だろうと信じて逃げ出すことにした。幸いなことに馬車は使える状態になってきたのでそこに乗りすぐに森を抜ける事にしたのだった。



しかし、馬車の大きな音のせいで拠点として使っていた場所から・・・サキュバスらしい者たちが出てきたのである。



ヤバイヤバイヤバイヤバイ、急いで逃げないと二十人程いるのに俺一人では勝ち目なんてなかった。



このままだと俺も先程の奴隷商人みたいに殺されてしまうかとしれないと恐怖を抱いた。そしてサキュバスたちはやはり俺に向かってきたのですぐに発進させて逃げ出した。



この時になると俺の中では死にたくない死にたくないと恐怖で一杯で豊っち、成っちの安否など考えている暇はなくなっていたのだった。

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